よしをさん




よしをさんは32歳です。 晴れた日はよく公園のベンチに座って本を読んだりしています。 僕たちは公園によしをさんがいる時はよく遊びます。 よしをさんは色々な話をしてくれるのでみんなに人気があります。 でもお母さんはあんまりよしをさんと遊んじゃダメと言います。



最近よしをさんの話をよく聞きます。 大人たちがしている話です。 大人たちが言うには、よしをさんは公園でベンチに座って本を読んでいるフリ をしているだけで本当は女の子の遊ぶ姿を眺めているのだと言うのです。

その話で僕はたかし君とケンカになりました。 たかし君はよしをさんが本を読んでいるフリをして女の子を見ていると言うのです。 その証拠によしをさんの本は毎日同じ本で、 しかもほとんど同じ所を開いているからよしをさんは本を読んでいるフリをしているのだと。

言われて見ればよしをさんは毎日同じ本を読んでいるし、 その本も何か裸の女の子の絵がいっぱい描かれている本だし、 同じ所ばかり見ているし、 よく学校の校門の前にいるし。

と思っていると、よしをさんが家から出てきました。 よしをさんの家は公園のすぐ横にあります。 僕は走ってよしをさんの所に行って、 よしをさんは本を読むフリをしているのかどうか聞きました。 するとよしをさんは、何も言わずくるりと向きを変えて自分の家に戻りました。

でもしばらくするとよしをさんはまた家から出て来ました。 そしてよしをさんはいつもとは違う本を持っていました。 それを見て僕らは、 やっぱりよしをさんは本をちゃんと読んでいたんだと思いました。 たかし君も僕に誤りました。

僕らはまたいつものように遊びました。 でもよしをさんの新しい本は、今度は裸の男の子がいっぱい描かれている本だったので 何か嫌でした。