命日  (2001年11月22日)


いつのまにか
もうすぐあのころのあなたの歳になる

幼稚園をやめて
一人ぼっちで泥の山を作って遊んだり
幼稚園から帰ってきた友達と遊んだりした
小学校に上がってから
学校に行きたくないと行っては
あなたや母から逃げ回ったりもした

あのころあなたは
どんな思いでわたしを見つめていたのだろう
末っ子で我侭ばかりを繰り返し
ズル休みをしては母を困らせてばかりいた
それでもあなたは
わたしを怒鳴るようなことはなかった
酒を飲んでは暴れていたあなたが
普段は
わたしを叱ることすらしなかった

このごろ
ほんとうにあなたに似てきた
今日は
あなたの命日



青い空は山の向こうにまで  (2001年11月19日)


抜けるように青い空が広がっている
小春日和の陽だまりの中で
すでに雪をいただいた遠い山を見る

子どもの頃によく見た石鎚の山々は
私にいつも何かを語りかけているようだった
今見るあの山は
何という山か知らないけれど
こうして大人になった自分は
山から何を語りかけてもらおうと
しているのだろう
あるいは
山に対して何と答えようと
しているのだろう

今日も青い空は
山の向こうにまで続いている



俳句二首


去年今年我れとわが身に愁いなし (2001年11月13日)

梅雨の夜濡れて佇む駅のそば (2001年5月23日)



時の移ろい  (2001年6月21日)


時は移ろいゆく
静かに、しかし、深く
見えないものを大切にしていた古人(いにしえびと)は
今の時代をどう思うのだろう
見ても見ず
聞いても聞かぬ人たちが
互いを傷つけ、また慰め合う
わたしもそのひとり

自然はいいなあ
素直にそう思う
湖に向かう道沿いを覆い尽くすほどの木々の声が
傷ついた心を癒してくれる
わたしも人を傷つけ
また傷つけられる
子どもの頃はよかったなあ
あのころも傷つけ合っていたけれど
でもその傷はすぐに癒された
今の時代は簡単には癒されない

時は移ろいゆくけれど
人は変わるけれど
変わらないものもある
人はいつの時代にも賢くもあり愚かでもあった
けれど
いつの時代にも
そんな人たちを赦してきた
大いなる存在




見よビロウドのあの空を  (2001年4月12日)


見よビロウドのあの空を
たわわに実るブドウの如く
ふくれあがった津波の如く
かつて栄えた天空の
高くそびえる城のせて
風をはらんで進み行く

見よしんしんと降る雪を
大河にゆれる木の葉の如く
大地にけむる砂塵の如く
いつか夢見た雪国の
心優しき友と居て
わずかなぬくもり包みゆく



未来へ  (2001年1月18日)


わたしの足元から一歩先に
明日がある
わたしの後ろには
昨日までの豊かな日々
多くの人と出会い
暖かな交流があり
時には行き違いもあったけれど
すべてが
美しい思い出になった

ここに来て
次の一歩が踏み出せない
何か足りない
そう
感謝することを忘れている
今まで出会ったすべての人に
あらゆる幸運も
あらゆる困難も
わたしには必要なことだった
それらによって私はここまで来た
それらすべてに
心から感謝したい

さあ
昨日までのことはすべて忘れ
この一歩を
今踏み出そう







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