浪人日記1 〜退職、そして浪人生活へ

 

浪人1日目

2003.4.1

浪人一日目。社会人時代とはうって変わって寝起きがいい。

とは言うものの、午前中は片付けをしたり、荷物整理をしたりで終わってしまう。

午後、コンビニで不足していた文房具を買い、その足で郵便局へ向かい講師登録の封書を投函してきた。

3時頃からようやく勉強に取り掛かる。

今は過去問ばかり解いている状態。しかし時間かけてじっくり取り組めるのがいい。

間違えた問題は、テキストを参考にしながらちゃんと覚えるようにする。

教育法規関連はだいぶ力が付いてきたという感じだ。

限りある休憩時間の中で、自分を見つめる時間というのも出てきた。

というより、ちゃんと向き合える心のゆとりができたとでも言うのか。

ふと社会人だった頃を思い出す。今は何もない状態で、気が楽な分、心のどこかに

ぽっかり穴が開いてしまったような感覚に襲われてしまう。さびしくて不安になるときがある。

そのさびしさが何なのか、よくはわからない。

将来に対するものなのか、過去に対するものなのか、単純に人間と触れ合う機会の少なさからなのか・・・。

 

 

浪人3日目

2003.4.3

県教育委員会から採用試験告示あり。

今日は昼間の時間を利用して久しぶりにおばあちゃんの墓参りに行ってきた。

こんなときにしか来ないよ、とか言われそうだけど、とりあえず近況報告と採用試験に受かるよう祈願してきた。

時間が割と自由に使えるようになって、その時間を読書に充ててみようと何冊か本を購入。

昔はいい睡眠薬として活躍していたけど、今は読書が面白いと感じるようになってきた。

教員たるもの、趣味は読書です、くらいのことは言えないとね。人に物を教えるのだから。

浪人三日目にして早くも足腰が痛い。長い時間あぐらかいて机に向かっているわけだから当然といえば当然なのだが・・・。

対処法を考えておかないと本気で差し支えそう、というか体調悪くしそうだ。

安い勉強机あったら買ってしまおうかな。

 

 

浪人4日目

2003.4.4

今日は金曜日、とはいっても浪人生の俺には関係ない。

しかし不思議と気分的にウキウキしてしまう。27年間の習性とは恐ろしい。

一日中部屋にこもっていると、今まで気づかなかったこととかわかってくる。

時間の流れ、気温の変化、日差し・・・何てことないことなんだけど、今までそんなこと気にも留めなかった。

誰とも会話せず、ずっと静かな空間にいると、ちょっとした変化も敏感に感じられる。

さびしくもあり心地よくもある時間。今いるこの場所って、こんなにも静かなんだな、と。

時間すら止まっているような不思議な感覚。あれ?この感覚どこかで・・・。

そうだ、北海道へ行ったときのあの感覚。のんびりしていて、まるで時間が止まっているんじゃないかっていう錯覚。

まさかこの今いる自宅の自分の部屋でそれを感じるなんて。

場所ももちろんそうだけど、大事なのは、自分の心の持ち方ひとつ。

同じ空間にいたって、感じ方はそれぞれなんだな。

 

 

浪人5日目

2003.4.5

今日は注文していた本が届いたので、読書に時間を充てた。

雨も降っていたし、午後からは久しぶりのサッカーテレビ観戦を予定していたので、勉強もそこそこにテレビ前待機。

日々の勉強の中にも、こうして自分の趣味に時間を費やすときがあってもいいかな、と言い聞かせるように思ってしまう。

何かを達成するために、自分の好きなことを我慢するという考えは、正直今も受け入れがたいものがある。

それでもいろいろなこと、我慢してるけど・・・。

今の自分は、人と接触もしない、話のネタになるようなことも知らない、外出すらしない。

なんかつまらない、カッコ悪い人間なんじゃないかって、心のどこかでは思っている。

人に姿を見られることがないから、身だしなみだって適当、日に日に伸びていく無精ヒゲだけが、時間の流れを無常にも告げている、

まったくもってそんな毎日である。

 

 

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