電算機上で作成されたデータファイルを他の人と共有するためには、いくつかの方法が考えられます。その中でも、電子メールにそのままファイルを添付してしまうのが最も手軽かつ一般的に広く行われている方法であると言えます。
前述の通り、電子メールは文字情報を伝達するための媒体であり、文字以外の情報は原則として伝達することができません。しかし、画像や音声のような非文字情報であっても、それを文字として符号化 (Encode) してやれば、電子メールに乗せて運ぶことができるようになります。符号化されたファイルは相手先で復号され、元の音声なり画像なりに戻されます。
この符号化の方式にはいくつか種類があり、場合によって使い分ける必要があります。Windows ユーザの場合、基本的には Base64 を使用していれば良いのですが、異なる環境間での通信ではこれが非常に大きな問題となってきます。詳しくは「添付ファイルのエンコード方式は様々」を参照してください。
なお、メーリングリストに対して添付ファイルつきのメールを送信するような行為は、一般には厳に慎むべきこととされています。理由としては、
なお、明石研究会のメーリングリストに対して添付ファイルつきメールを送信することはできません(セキュリティチェックで拒絶されます)。
電子メールによるファイル共有は以上のような問題点を抱えており、万全ではありません。もし添付ファイル方式では間に合わないようでしたら、FTP (File Transfer Protocol) を利用して WWW 経由でファイルの送受信を行うという方法も検討してみる価値があります。
手順としては次の通りです。
この方法の利点はさまざまな点で利点が多く、特に受信者側の立場に立ったとき「いきなり大容量のファイルを送りつけられてきて困惑した」「符号化方式が合わず、送られてきたファイルが無駄になった」等の不都合がありません。逆に不利点としては「送信者側が Web 領域を一定量保有していなければならない」「FTP ツールの使い方や設定を覚えなくてはならない」等、送信者側の負担が大きくなることが挙げられます。
FTP ツールの入手先や使い方がわからないという人は、インターネット寺子屋の記事を参照してください。
データファイルを加工してその容量を小さくすることを圧縮と呼びます。圧縮されたファイルを再びもとに戻すことを展開または解凍と呼びます。
計算機による情報処理は無償ではありません。演算にせよ通信にせよ保存にせよ、データを扱うには必ずコスト(金銭的、時間的、資源的……)が要求されます。そして、このコストは扱うデータの大きさにほぼ比例するかたちで増大していきます。巨大なデータを通信するには長い時間がかかりますし、そのぶん通信費もかさみますよね。保存しておくにも場所をとり、邪魔です。
そのような場合には、ファイルを圧縮してしまいましょう。圧縮処理によってファイルサイズが半分になれば、通信時間も費用も半額ですみますし、ディスクスペースも二倍に活用できることになります。
上記いずれの共有方法を採用するにせよ、一定以上の大きさのデータファイルを送受信する場合には、必ず圧縮するようこころがけましょう。
一般に、次のようなファイル圧縮形式がよく使用されています。
LZH は国産の圧縮形式です。インターネットの普及以前、すなわちパソコン通信の頃から、日本を中心に広く使われてきました。その遺産が膨大に残っているため、最も扱いやすい圧縮形式と言えるでしょう。Windows 上で LZH を扱うには、主に UNLHA32.DLL というソフトが利用されています。
一方、ZIP は LZW 法(PNG の圧縮理論と同じ)を用いてファイルの圧縮を行います。欧米ではこちらが主流で、さまざまな対応ソフトウェアが開発されています。Windows も Millenium Edition から ZIP 圧縮を標準的にサポートするようになりました。それ以前の Windows でも UNZIP32.DLL というソフトを導入することで扱えるようになります。
なお、これらは双方とも、純粋な圧縮形式ではなく、その他にアーカイバ(複数のファイルをひとつにまとめる形式)としての機能ももっています。そのため、複数のファイルをひとつの圧縮ファイルに収める、などという芸当も可能です。
+Lhaca や Lhasa など、この分野では名作と呼ばれるソフトがたくさんあります。お好きなものを使ってください。私自身は Lhaplus を愛用しています。上記のような外部 DLL なしで使用でき、かつ数多くの圧縮形式に対応しているのが嬉しいところ。
© Takashi HIRANO, 2001.