中心市街地の現状と課題
1 人口と世帯数の減少
深谷市全体の人口は、1965年以降、増加して来ましたが(1965年から2000年までの35年間で約92%増加)、中心市街地の人口は、1965年以降、減少して来ました(同時期に約53%減少)。
世帯数についても、1965年から2000年の間に、深谷市全体では3倍になっている(11,436世帯<4.6人/世帯>から33,892<3.0人/世帯>)のに対し、中心市街地では微減しています(2,910世帯<4.2人/世帯>から2,875世帯<2.7人/世帯>)。
1965年から2000年の間に、深谷市全体の人口や世帯数が増加したにも拘らず、中心市街地の人口や世帯数が減少した原因は、郊外住宅地の開発であると考えられます。特に、上柴地区の土地区画整理事業は、郊外化に大きな影響を与え、中心市街地が衰退する一因となりました。
2 商業活動の相対的衰退
中心市街地の商業活動の相対的衰退は、上柴ショッピング・センターが開発された1980年代前半から深刻になりました。1988年から1991年までは、全国的な好景気により、中心市街地の商業活動は回復しましたが、その後の不景気で、中心市街地の商業活動は上柴ショッピング・センターのそれに比べて著しく衰退しました。
ここからは、中心市街地を、駅前土地区画整理済み地区、旧宿場町地区、旧宿場町周辺地区の3つの地区に分けて、考えます。
3 土地利用・都市形態
駅前土地区画整理済み地区
深谷駅前土地区画整理事業(1992年完了)により、幅員6m以上の道路で囲まれた比較的大規模な整然とした街区が形成されました。しかし、建物の共同化が進まなかったために小規模な建物が多く、建物が建設されずに駐車場として暫定利用されている土地も多くあります。このように、土地区画整理事業が実施されたにも拘わらず、土地が有効に利用されていないのが現状です。
全体的に商業・業務系の中層建物が多いですが、中には一戸建て住宅も見られます。駐車場が多いため、街並みは形成されていません。
旧宿場町地区
東西に走る旧中山道に垂直の南北方向に長い短冊状の敷地が連続しています。そして、短冊状の敷地には複数棟の建物が存在する場合が多いです。中央土地区画整理事業区域内には、市が買収した土地が多く、現在は、駐車場または空地となっています。
建物は、低層の店舗併用住宅が多く、蔵も散在します。旧中山道沿いには町家の統一的な街並みが部分的に形成されていますが、街並みと調和しない建物も多く存在します。全体的に、老朽化した建物が多いです。
旧宿場町周辺地区
脆弱な都市基盤の上に無秩序に建物が建設されています。4m道路に接していない敷地では、建物の建て替えができず、建物の老朽化が目立ちます。多様な形態の建物が混在しています。
建物は、全体的に低層の店舗併用住宅と専用住宅が多いです。
4 歴史的資源
駅前土地区画整理済み地区
土地区画整理事業が実施されたため、歴史的資源は残っていません。
旧宿場町地区
町家、蔵、造り酒屋、レンガ倉庫、レンガ塀などの歴史的資源が多く残存します。
旧宿場町周辺地区
旧宿場町地区に準じて歴史的資源が残存します。風情のある路地空間も存在します。
5 交通アクセス・駐車場・生活道路
駅前土地区画整理済み地区
土地区画整理事業により、地区内の道路は整備されていますが、そこにつながる周辺の幹線道路が整備されていないため、地区への自動車交通アクセスは必ずしも良いとは言えません。駐車場は、キンカ堂など特定店舗用の大型駐車場や時間貸し駐車場がありますが、その他の多くは月極駐車場です。路上駐車スペースはありません。
歩道は整備されていますが、自転車専用レーンなどは整備されていません。
旧宿場町地区
旧中山道が一方通行のため、地区への自動車交通アクセスは必ずしも良いとは言えません。駐車場は、月極駐車場と各店舗が個別に用意している来客用駐車場のみです。中山道での路上駐車は、空間的には可能です。
歩道や自転車専用レーンは整備されておらず、自動車と自転車・歩行者の間で軋轢が生じています。
地区内への公共交通アクセスはありません。
旧宿場町周辺地区
道路及び駐車場が整備されていないため、自動車交通アクセスは必ずしも良いとは言えません。
歩道や自転車専用レーンは整備されておらず、自動車と自転車・歩行者の間で軋轢が生じています。
生活道路が整備されていないため、自動車利用が不便な他、建物の建て替えができず、防災上も危険な箇所があります。
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