ちょっと寄り道ブリュッセル

 

ひょんなことから決まったベルギー訪問

最初のフランス旅行は全部で8日間あったのだが広いパリといえど

8日間の予定をたてるのにはかなり苦しんだ。

パックの旅行ではなく個人のフリーな旅行だったため計画は全て

自分達で決める必要があったからである。

豪華なパリの壮観にも次第に慣れ始めた4日目の晩、部屋の中で

僕と鬼平くんはあることに気付いた。

鬼・・・「なあなあ、ベルギーってめっちゃ近いで、TVGで3時間で行けるわ」

m・・・「うそっ、パスポートとかいらんの?いくらくらいでいけるの?」

鬼・・・「日本円にして8000円くらいやけど」

m・・・「なにっ、8000円!?はい、決まり!」

こうして急遽僕たちのベルギー行きが決まったのである(決めたのである)。

花の都パリとの大いなるギャップ

次の日、朝4時におきて早々にパリを出立した僕たちは午前9時ごろには

ベルギーの首都、ブリュッセルに到着していた。

そしてフランをベルギードルに換えいざ街に繰り出してみると・・・

とりあえず大きな建物などが立ち並び石畳が印象的な所である。

しかし、豪華すぎるパリの町並みになれてしまっている僕達にとっては

なにか物足らなく感じてしまうのも無理はない。

「とりあえず小便小僧でもみにいこっか?」

鬼平くんの言葉に不安を感じながらもうなずくしかなかった僕だった。

そして迎えた有名な小便小僧との対面!

「えっ・・・」

そこには思ってたよりも小さい(おそらくマネケンの絵のほうが立派にみえる)

小便小僧が申し訳なさそうに用を足しているではないか?

とりあえず小僧の前で写真をとったがあとが続かない。

「これからどうしようか?」

時間はまだ12時をまわったくらいでたっぷり残っている。

しかし無計画にブリュッセルに来てしまった僕たちは名所も何もわからない。

「ま、ごはんでもたべにいこっか」

こうして僕たちは小便小僧をそこに残したまま食事へと出かけた。

ああ、夢のムール貝

ところが食事のできる界隈に来て状況は一転する。

とてもおいしそうな地中海料理などが僕たちの前に姿をあらわし始めたのである。

みなさんご存知かもしれないが僕は貝類に目がなく、ほたてあさりはもちろんのこと

しじみ、ほっきがい、つぶがい、とこぶし、ばいがい、とりがい、あかがい、さざえ

全部好きである。かき以外の貝はほとんど好物といって間違いない。

そして何よりムール貝が好きなのだ。しかしこの貝なかなか安値でお目にかかれない。

そのムール貝のスープが1000円くらいで食べる店があって迷わず入店した。

店員さんは僕たちが日本人だとわかると妙なひらがなで書いた日本語メニューを持ってきてくれた。

変な日本語に大笑いしながら待ってると来た来た、ムール貝のスープ貝が。

しかもとてつもなく貝の量が多くてその様といったらスープの中に貝があるというよりは

貝のはざまにスープがあるといった感じだったろうか。

僕にとって至福の時がおとずれた。

死にかけた?フランスへの帰路

ムール貝を堪能して機嫌も直ったもののやはり街めぐりはあまりさえないまま

一日が終わろうとしていた。

時刻ももうそろそろ6時ごろになりかえりの時刻(指定席をとっていた)が迫ってきた。

しかしなんと帰りの電車のホームがわからない!!

どちらにいけばフランス行きなのか二つのホームを行ったり来たりしていたが

まったくわからないまま電車がくる時間になった。

まわりに人もいないのが僕たちの運のなさだった。

そしてあらわれたのは・・・「しまった、向かいのホームだ!!」

これにのらないと今日はフランスに帰れない。

必死になった僕たちは地下道をとおらずなんと線路にとびおりて向かい側の

ホームめがけてダッシュした!鬼平君につづき僕も走った!

しかし石ころに足をとられて上手く走れない。

電車が近づいてくる、そして電車のけたたましい警笛が響き渡る。

「えっ?えっ?えっ?」あせる僕。一瞬恐怖が身を包む。

間一髪というなら大げさかもしれないがかなりやばかったのは事実、

なんとかホームに駆け上った僕に、怒りの目を向けた運転手の顔が見えた。

「あぶなかった。何もなかったのに、ここで死んだら死ぬためにベルギーに来たみたいや」

結局印象深かったベルギーでの滞在

滞在期間は一日もなく、とった写真も約5枚ほどしかないベルギーの旅。

ひょんなことからはじまり無計画に決行したベルギーの旅。

期待を見事に裏切ってくれ、挽回の余地もなかったベルギーの旅。

しかしなぜかこのようにネタだけはしっかり提供してくれたベルギーの旅。

そんな寄り道ブリュッセル紀行、楽しんでいただけましたか?