+++ 弟 +++
最近、弟が高校の指定校推薦で大学を決めました。
東京の大学です。
・・・正式に決まってから、毎日八つ当たりばかりしています。
東京行きは、弟自身の意思ではありません。
むしろ本人も、関西を離れる事に対しては最後まで悩んでいました。
だけど、それが正式に決まって、もうすぐアイツがいなくなるんだって思ったら、
毎日毎日八つ当たりしている自分がいました。
ずっと一緒に育って来て、
私にとって弟は、「家族」であり「友達」でもありました。
唯一、家の中の私と外の私の両方を知っているヤツ。
それが私の弟でした。
小学校の頃、友達に弟の事をシスコンと言われ、
私の事をブラコンと言われ、
素直になれなかった子供だった私。
中学に入って、弟も同じ学校に入って来て、
公然と仲の良さを出せるようになった、少し成長した私。
幼稚園から高校までずっと同じ学校だったのに
弟の志望校も今の私の大学だったのに
今更東京へ行っちゃうなんて想像も出来ない。
弟がこの家からいなくなったところで、
私の生活は大して変わらない。
最近ではあまり家で食事も取らなくなったし、
お互いあんまり家にいないし、
それなのに、心にポッカリ空いたこの穴は何だろう。
ただ、夜、顔を合わさなくなるだけ。
ただ、何の用もないのに私の部屋に入って来て、我が物顔でくつろいだりしなくなるだけ。
ただ、家に帰って、アイツの部屋から漏れる光を見る事がなくなるだけ。
いつか離れて暮らす日が来ることは分かりきっていたけど
それがこんなに早くなるなんて。
たったの4年、予定より早まっただけ。
でも、その4年の間に、一緒にしたい事もたくさんあった。
もうすぐこの家から、アイツがいなくなる。遠い所へ行ってしまう。
それでも、永遠にアイツは私の弟。
私が死んで、アイツが死んでも、
アイツは私の弟だし、私はいつまで経ってもアイツのお節介な姉。
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