・・ 闘う親子たち ・・
2/17/2002


今日は、神戸駅前にあるクリスタルビルの集会室で、セラピストのバイトの講習会がありました。
初めに30分ほど前回の続きの話を聞いたあと、広い部屋に移って実際に自閉症の子とお母さんとで
行動療法の実演を見せて頂きました。

初めに来たのは尼崎在住の4歳T君とそのお母さん。
つみきの会という、自閉症の療法“行動療法を広める会”の会員の方です。
部屋に入って来たT君は、知らない人大勢に囲まれて、いきなり癇癪を起こしました。
大声で泣き叫びながら、手足をばたばたさせて暴れます。
それでも、行動療法=勉強用のいつもの小さい机と椅子が用意されると、泣き叫びながらも椅子に座りました。
そしてお母さんがまず、行動模倣を見せてくださいました。
行動模倣とは、前にいる人の動作を真似して自分もする事です。
乳幼児が発育の初段階として見せる模倣に当たることで、行動療法の基礎になります。
両手を上に上げたり、膝の上に置いたり、頭の上にのせたり、耳をさわったりします。
T君はだいぶ訓練を積んでいるらしく、相変わらずかんしゃくを起こしながらも見た通りにお母さんの真似をして手を上げたり、耳をさわったりしていました。
社会性を持たない彼らにこれらの模倣を覚えさせるには、出来た時にお菓子などのご褒美を与える方法を採ります。
最初は嫌々でも、お菓子がもらえる事で子供は真似する事を覚えます。
言葉を少しずつ理解するようになってくると、言葉で思いっきり誉めてやるようになります。
T君はだいぶ行動療法の段階を踏んでいるので、お菓子と誉め言葉との両方をうまくかみ合わせながら勉強を進めていました。
それからT君は、色のカードを並べて言われた色を選び出したり、三角形や四角形の形をしたカードを選ぶなどの行動を見せてくれました。
やっていく内に段々機嫌も良くなって来て、最後の方では鼻歌を歌いながら勉強くれました。
お手本を見せてもらった後、私達も実演させてもらいました。
思っていた以上に簡単で、でも根気のいる仕事でした。

T君の次に入って来たのは、同じく尼崎在住の2歳のM君です。
M君はとても表情豊かな子で、お父さんに遊んでもらいながら楽しそうにニコニコ笑っていました。
自閉症だというのが、信じられないほどでした。
M君は積み木やコップなどの中から、渡されたものと同じものを重ねるという動作を見せてくれました。
まだ2歳の上行動療法を始めたばかりという事もあって、T君よりはまだまだ理解の域に達してはいなかったけれど、
それでもここ数ヶ月での成果をハッキリと示していました。

2人とも、思っていた以上に活発で元気な子達でした。
親達も、この子の為に一生懸命頑張ろうという意欲が、とても伝わって来ました。
一緒にこの子達の成長を見守り、無事社会復帰出来るよう力を尽くしたいと思いました。

行動療法は、その成果がハッキリ目に見えて分かります。
その分、やっている親達の方にも、行動療法に対する意欲が増すようです。
そして、過去にいくつもの成功例を示しているばかりか、その後の追跡調査でも、普通の人と殆ど見分けがつかないくらいに回復し、
社会の中に溶け込んでいる人も多くいるようです。
未来に希望を持って闘っている親子たちの集まりなんだ・・・と強く感じました。




Memoirへ戻る