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雨を見ると思い出す ある初夏の日の記憶 家の中で窓辺に座って 降りしきる雨と軒下に吊るした不細工な”てるてる坊主”を 交互に くり返しくり返し見つめていた 幼い私には 1人でいるには広すぎる家の中で ただただ薄暗い窓の外を眺めていた 雨が上がったらいつでも外に飛び出せるように お気に入りの服を着こんで お出かけ用のポシェットも肩から掛けて あの日の私は、何を待っていたのだろう あの日の私は、どこへ行こうとしていたのだろう 浮かんでくるのはただ 降りしきる雨と 自分で作った不細工なてるてる坊主 それ以上のことは 何も思い出せないのに まるで 心にしまい忘れた宝石のように 忘れられない ある初夏の日の記憶 |
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