深夜の偉業!!自動車人力移動


98年11月某日深夜、豊橋市北部O鷹野町から約5キロの道のりを自動車を押しな がら進という離れ業をやってのけたという人たちがいた。

しかし、この事を知っている人たちがほとんどいない為、この場を借りて知ら しめようと思う。


この偉業を達成したのは、仕事を通じて知り合った I川氏、K谷氏、T戸氏と押しように使用された三菱製クルマ「影ロー号」のオ ーナー、SM氏の4名である。

事の起こりは、その日の飲み会の 途中、I川、T戸、K谷の3名が帰りに歩いてかえろうと話していたら、 クルマできたSMが「僕一人じゃ寂しいっすよ〜」とダダをこねた為、 I川、K谷の二人が行きを乗せてきてもらったにも関わらず、

「じゃクルマを押して帰ればいいじゃん。」

とメチャクチャな事を言って実行となったわけである。

午前1時半、O鷹野町の飲み会場を出発、当初は閑散とした住宅街で 下り坂も多く順調に押してこれたが、一級河川A川を越えた当たりで上 り坂が多くなり休憩が増える。

この間、結局ハンドル兼、ブレーキ兼 、ライト係として一人で車内に残るはめになったSMは「ヒマっす」「寂しいっす 」とグチが多くなる。

上り坂地帯をクリアし、市電の走る道も横断し、 途中のローソンでエンジン役の3人のガソリンも補給。この辺りではクルマの 操作にも慣れ、駐車場の1台分の四角い枠の中に見事に駐車させる ことに成功した。

この後、ひたすら人の通りの少ない道をチョイスしな がら進む。これは豊橋土着民のI川氏のお陰であった。しかし、疲れも溜まっ てきておりK谷氏は「ゲロ吐きそう」「クソもれそう」を連発。T戸氏もクルマの リアに体を預け、危うくリアスポイラーをヘシ折りそうになった。

このように 外の3人がひたすら頑張っている中。存在そのものが忘れかけられたSMが、ラ ジオを付け、それならだけならまだしも、暖房まで付けガラスを曇らせるとい う無言の抵抗を示した。

さらにSMは下り坂で3人の手が離れているにも関わら ず、坂の勢いでちょっと大き目の交差点を突破しようと、左右<無>確認で 突っ込んだものの、交差点真ん中で止まってしまい、慣性の法則、位置エネル ギーなどの物理的知識の無さを露呈する結果になった。

そんなこんなで午前 3時半、ついにゴール地点に到着。そこの駐車場で3人+1人は周りの他 の休憩中のクルマも省みず、ウイニングランを敢行したのであった。 距離にして約5キロ、ガソリン代約40円の遥かな道のりであった。


98年発行”江畑応援団新聞”より抜粋:書き人 by 長嶋氏GEO(T戸)