江戸城東御苑と北の丸公園を歩く
東御苑は、旧江戸城の本丸および二の丸を中心とした地域で、皇居の東地区です。先ず、大手門か北桔橋門で入苑表を受け取ります。大手門は旧江戸城の正門(表門)です。大手門に向かって右側の堀が大手濠、左側が桔梗濠です。門を入ってすぐ眼に入るのが御物を展示する尚藏館です。昭和天皇の崩御を期に、国に寄贈された六千七百点余りの御物が保管され、企画展で公開されています。
さらに同心番所、百人番所、大番所などを過ぎ、本丸跡となります。本丸は文久三年(1863)の大火で焼失し、再建はされませんでした。焼け残ったのは富士見櫓と富士見多聞だけです。富士見櫓よりに松の廊下跡があります。この先は天守閣跡で、北桔橋門は天守閣跡の北にある城門で昔は有事の際にははね上げる仕掛けになっていました。本丸の背後に位置し、本丸御殿に至近でしたので、この辺りの濠は深く、石垣は堅固でした。天守閣跡の前方に書陵部庁舎、楽部庁舎、桃華楽堂があります。桃華楽堂は皇太后の還暦を記念して建てられた音楽堂です。本丸跡から汐見坂を下りますと、右手は白鳥濠で、旧二の丸跡に出ます。この後、梅林坂、天神濠を見ながら園路をたどりますと、平河門に出ます。大奥にもっとも近い門でしたので、大奥女中の通用門になっていました。この門は往事の様子よよくとどめていて、橋の擬宝珠には、慶長十九年の銘が見られます。
本丸台地に続く田安台地に造成されたのが北の丸です。ここは田安、清水の両家が屋敷地を拝領しました。明治以降、北の丸は陸軍の用地となり軍用施設が置かれましたが、戦後は無くなり、東京オリンピックをきっかけに北の丸公園となり、日本武道館、科学技術館、国立近代美術館、国立公文書館などが建てられました。田安門の右手には九段会館があり、この付近に蕃書取調所がありました。
九段坂寄りに戦没者を追悼する昭和館が建っており、九段坂を登り詰めると、靖国神社です。
ワンポイントアドバイス
東御苑には各所に休憩所があり、いす、テーブル、トイレ、自販機があります。売店がある休憩所では、絵はがきなどを売っていますが、ここでしか買えないグッズが目に付きます。菊の紋をあしらったネクタイ、バッグ、ポーチなどで結構人気があるようです。
月曜日と金曜日は閉園ですから注意して下さい。

平河門 桜の花びら散る千鳥が淵 桔橋門