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1.「ビタミンF」(重松清著)
第124回直木賞受賞作。理想どおりに育たなかった息子にいらだつ父、オヤジ狩りに怯えつつ、しかし根っこにある正義感と葛藤する父、娘がいじめられていることに気づいた父ノ家族の危機に直面した父親の悲しみと頑張りを描いた7つの短編。
15年後の自分の姿を想像せずにはいられません。しんみりと心に響いてくる、どこか切ない話です。タイトルが示すように、遅効性の心の薬なのかもしれません。
幅広い世代や女性にもうけるのかどうかは分かりませんが、少なくとも私は彼の作品が大好きです。父にも薦めた最初で(いまのところ)最後の本です。同著「ナイフ」もぜひ!
2.「東京物語」(奥田英朗著)
高校卒業後、名古屋から東京の広告代理店に勤めて青春時代を過ごした、1959年生の著者自身が主人公の6篇からなる連作集。
私は、ケータイのない時代の青春をとにかく羨ましいと思っていました、友情しかり、愛情しかり、そこにはとてつもなく濃厚な関係があったはずだと。それを、この作品を読んで再実感しました。淡々と進む話なんですが、なぜか読了後いつまでも私の心から離れない、そんな作品です。
3.「自分のための人生」(ウエイン・W・ダイアー著)
「人間の一生で、最も無益な感情を二つあげれば、すんでしまったことに対する自責の念と、これから行うべきことへの不安である」 当たり前のことが書いてあるのかもしれませんが、私にとっては「目からウロコ」でした。この本に巡り会っていなければ今の私は確実にいないでしょう。その意味では、「私に影響を与えた本」NO.1かもしれません。何かに落ち込んでる人はぜひ読んで下さい。
4.「スラムダンク」(井上雄彦著)
言うまでもなく、数ある漫画の中でも傑作中の傑作。当時、「漫画の題材としては流行らない」と言われていたバスケットボールをあえて取り上げた点も評価したいです。
私自身、中学時代バスケ部だったこともあり、夢中になって読みました。「諦めたら、そこで試合終了だよ」「『負けたことがある』というのが、いつか大きな財産になる」など、名言も多数。もう大好き!の一言に尽きます。
5.「『武豊』の瞬間」(島田明宏著)
「彼は、比較の基準を自分以外のものに求めないだけなのだ。他人や数字を目標にすることなく、もっと上手くなりたいとしか考えていない。『武豊をさらに磨きたい』と」
この本を読み、彼が天才と呼ばれるゆえんが少し分かった気がしました。「負けたらどうしようではなく、勝ったらどうしようと考える」という彼の言葉に、深く考えさせられたのを覚えています。「努力しているところを表に出さず、簡単にやり遂げているように見せたい」という考え方も、個人的にはとても好きです。競馬好きか否かにかかわらずオススメの1冊。
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