* 報告その3
3度目の治療そして退院。
5月の始めに入院した後、抗癌治療はすぐに始まりました。
今までの治療の結果そして、その後の傾向、 更にその時点での母の体力等を考慮
すると、この3 度目の治療は行ってみる見る価値の高い物であるという判断が主治
医の見解でした。当然不安は残るものの、 C Tの検査により多少なりともガンの進
行は認められており、何も施さない場合これ以上の回復は望めず徐々に衰えていく
ことは明白であるため治療を行いました。
(悪性腫瘍の有無を示す腫瘍マーカーは今回の検査では4万に達していました。
入院時の数値は1000)
前回の治療と同様やはり治療後 1週間ほど経過した時点で脱毛が顕著になり体の
だるさも増していきました。また採血時に生じる針による腕の傷が治りにくくなって来
たのもこの頃でした。内出血も起こしやすく母がとにかく転倒などをしないよう細心の
注意を払う必要がありました。食欲は意外とあり治療前より量こそ減少しましたが、
第1回目の治療時の様にまったく食べないというような事態には幸いいたりませんで
した。感染症防止のため、食べて良いものに制限はありましたが、 苦手な病院食で
は無くなるべく好きなものを持参、または調理した事がよかったようです。
(個室であるため最低限の料理が可能です。 ただし食器はすべて熱湯処理を行い
食材も加熱殺菌したもののみに厳選する必要があります。)
外見上母の状態はまずまずでした。 しかし、やはり恐れていた赤血球、 白血球、
そして、血小板の減少が予想以上に起こりました。脱毛とほぼ同時にこれらの数値
は下がり始め、 前回はまったく必要のなかった輸血を行わなければなりませんでし
た。特に白血球の低下がひどく8000あった数値が一時1100程度まで下落。
血小板、 赤血球も同様に下がりつづけ治療後約8日ごろから連日集中的に輸血を
はじめ 、最終的には血小板用に4回の輸血、そして白血球増殖の為にやはり4度
の注射による投与を行いました。 血液の状態はその後数日間あまり変化が見られ
ず主治医は無菌室の使用も考慮されていましたが、幸い4度目の輸血後3、4日で
わずかながら数値の改善が見られ、 その後は順調に回復しました。 6月21日に
は血液の状態はほぼ正常に戻り23日には退院の許可が出ました。 血液の状態が
よくなればとりあえず入院の必要がなくなるので、
"一日でも多く家で過ごす事が良い"
と自分同様強く感じていらっしゃる先生は、退院の許可を早急に出してくださいました。
骨髄に対する今までの治療のダメージは予想以上に大きかったようで、複数の治療
を施すことに関して比較的肯定的な先生も次回は選択余地としてあまり考えていな
いようです。治療前の体調がそれほど悪化していなかったにもかかわらず、 一時的
とは言えかなりのレベルまで血液の各数値が落ちてしまったため、再度の治療は母
の体にとって絶えがたいものになる可能性が高くなることが予想されます。鎮痛剤は
実質効果が1ランク上の麻薬系のカディアンを1日2錠合計40mg使用
、 また炎症
に効果のあるリンデロンも2錠から4錠に増加しています。
退院から3週間程度たちましたがその間母親の状態は落ち着いています。日によっ
て体調はまちまちですが、調子の良い日には外出も出来ています。きれいな空気を
吸いに近所の山に出かけたり、お気に入りのレストランに行ったりと身近なものばか
りですが本人が希望する事を少しずつこなしています。先週は半日以上の外出を行
い、食事を兼ねて美術館を見学しそして、 40年以上も訪れていなかった母の母校
も見に行くことが出来ました。
〔その後2日は家で休まなければなりませんでしたけど!〕
今の落ち着いた状態がどのくらい続くのかはわかりませんが今回もまた退院できた
ということは本当にありがたいことだと思います。 母親のがんばり様には本当に脱
帽します。今後は直接的な抗癌治療ではなく、痛みのコントロールに重点を置く事に
なると思います。