| K君の2002年7月の劇場映画評 |
海辺の家

“父と子の再生。すがすがしい感動”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | アーウィン・ウィンクラー |
| 出演 | ケビン・クライン/ヘイデン・クリステンセン/クリスティン・スコット=トーマス/メアリー・スティーンバーゲン/ジーナ・マローン/ジェイミー・シェリダン/サム・ロバーズ |
| 評価 | A |
| 批評 | SWUのアナキン役ですっかり人気者になったヘイデン・クリステンセンがSWの前に撮った作品。妻に逃げられ別の男と再婚、反抗的な息子は薬漬け(妻の連れ子になった)、会社にはリストラされ、更に癌で余命わずかとなった40代の男が最後に自分の夢である家の改築を、今は別居している一人息子を無理やり連れてきて行う話。父役のK・クラインと息子役のクリステンセン共に素晴らしい演技で、荒んでしまった互いの精神を徐々に癒していく様を好演。また、個性的な隣人たちもストーリーをより豊かにしていて、とかくお涙頂戴映画になりがちなところをすがすがしいものにしている。 |
タイムマシン

“SFの古典の感動的な映画化”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | サイモン・ウェルズ |
| 出演 | ガイ・ピアース/サマンサ・マンバ/ジェレミー・アイアンズ/オーランド・ジョーンズ/マーク・アディー/シエナ・ギロリー/フィリーダ・ロウ |
| 評価 | A |
| 批評 | H.G.ウェルズが100年以上前に書いたSFの古典的傑作“タイムマシン”の映画化。曾孫のサイモン・ウェルズが映画化。まず、ストーリーが100年以上経ったとは思えないほど新しく、その圧倒的な想像力に驚かされる。CGなどを駆使してはいるが、程よい具合のものでよくあるCGだけの映画というより、ストーリー(脚本)がしっかりしており非常によく出来たドラマと言える。過去は変えられないが、未来は変えられるという非常に前向きのメッセージを持っており、80万年後の世界でのラストもすがすがしい。スターウォーズの影に隠れがちだが、僕はこちらの方が好きである。 |
スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃

“ここまでの5作の中ではいい方かな”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | ジョージ・ルーカス |
| 出演 | ユアン・マクレガー/ナタリー・ポートマン/ヘイデン・クリステンセン/イアン・マクダーミド/サミュエル・L.ジャクソン/アーメド・ベスト/フランク・オズ |
| 評価 | C |
| 批評 | 僕はSWにはもともと執着がないので、エピソード2がいよいよ公開と聞いてもそれほど盛り上がってはいなかった。多分この時点でこの映画を楽しむことはかなり限定されていたのだと思う。SWの続編の公開というのはマニアやファンにとってのお祭りであり、その他の人にとっては残念ながら幾分退屈なハイテク映像博覧会でしかない。例えばヨーダが機敏な動きで敵と戦うシーンなどは、今作ではじめてSWを見た人には良さは分からないはずだ。今作はそれでも、これまでの映像に頼りがちな稚拙なストーリーよりは進歩しているような気がする。が、それは他の映画のレベルを超えるものではない。 |
ノー・マンズ・ランド

“痛快なブラックユーモア”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | ダニス・タノヴィッチ |
| 出演 | ブランコ・ジュリッチ/レネ・ビトラヤツ/フィリプ・ショヴァゴヴィッチ/カトリン・カートリッジ/サイモン・カロウ/ジョルジュ・シアティディス/サシャ・クレメール |
| 評価 | A |
| 批評 | “アメリ”を抑えてアカデミー外国語賞を受賞するなど、世界中で絶賛されたボスニア紛争を描いた映画。ボスニアというとクストリッツアの“アンダーグランド”を思い出すが、より直接的な皮肉と最前線でのスリルが味わえる。皮肉っぽい反戦映画という意味では、“幻の市街戦”に似てる気もする。セルビアの1人の兵士とボスニアの2人の兵士と国連軍の駐在部隊という最小限の構成でボスニア戦争の無意味さを語り尽くしてしまう本当に素晴らしい作品。ちなみにこの監督はボスニアの元脱走兵らしい。 |
マジェクティック

“思ったよりはましだった・・・”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | フランク・ダラボン |
| 出演 | ジム・キャリー/ローリー・ホールデン/マーティン・ランドー/ボブ・バラバン/ブレント・ブリスコー/ジェフリー・デマン/アマンダ・デトマー |
| 評価 | C |
| 批評 | 多くの人が絶賛した“ショーシャンクの空に”や大ヒットした“グリーン・マイル”のF・ダラボンの新作とくれば、またも傑作&大ヒットは確実と期待は大きくなるが、アメリカでは興行的に大コケし評論家も酷評した・・・。けっこう辛口批評の“ニューズウィーク”の批評を読んで、僕も見る気がなくなったのだが、前売りを既に買っていたので仕方がないので見に行った。ところが思ったよりもましだった。確かに無意味に長くだらだらしていて見ていて疲れたが。創作に対する志はたいへん高いと思うが、空回りしたような作品。 |
バーバー

“スタイリッシュなノワール映画”
| 閲覧時期・場所 | 2002年7月 劇場にて |
| 監督 | ジョエル・コーエン |
| 出演 | ビリー・ボブ・ソーントン/フランシス・マクドーマンド/ジェームズ・ガンドルフィーニ/アダム・アレクシ=モール/マイケル・バダルコ/キャサリン・ボロウイッツ/リチャード・ジェンキンス |
| 評価 | A |
| 批評 | 僕の最も好きな監督(&脚本)のコーエン兄弟の作品。コーエン作品には、コメディ系(ビッグ・リボウスキ、赤ちゃん泥棒etc)、ノワール系(ミラーズ・クロッシング)などいくつかに分類ができるが、この映画はノワール風。だが、しっかりエンターテイメントの要素とスタイリッシュな映像を同居させており、第一級の作品に仕上がっている。A・ジョリーに捨てられそうなビリー・ボブも渋い演技で寡黙な散髪屋を演じている。既に巨匠の域まで達してしまった感のあるコーエン兄弟だが、このままマイペースに撮りたいものを撮ってほしいものである。 |