K君の2003年5月の劇場映画評

 

8Mile


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“エミネムの母親にはびっくり”

閲覧時期・場所 2003年5月 劇場にて
監督 カーティス・ハンソン
出演 エミネムブリタニー・マーフィ/メキー・ファイファー/オマー・ベンソン・ミラー/ダンジェロ・ウィルソン/エヴァン・ジョーンズ/マイケル・シャノン
評価 C
批評  現在のアメリカミュージックシーンで最大のセールスと影響力を持つエミネムの半生を描いた作品。主演はエミネム自身で自ら歌う主題化でアカデミー主題歌賞を受賞。監督は“LAコンフィデンシャル”や“ワンダーボーイズ”で評価の高いカーティス・ハンソン監督。
 貧困のどん底であえぐ若き天才ラッパーが仲間と助け合い、ライバルと格闘しながらのし上がっていくエミネムの自伝的映画。意外と純粋なエミネム、あばずれお母さんなど、どこまで真実かはわからない。
 話は結構よくある感じのシンプルで幾分陳腐なものである。全編エミネムの音楽が流れているものを想像していたが意外と音楽は少ない。演出はソリッドでカッコいいが中途半端なエンディングが惜しい。映画館は10代の若造が多かった。

 

めぐりあう時間たち


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“完成度が高いが少し暗い”

閲覧時期・場所 2003年5月 劇場にて
監督 スティーヴン・ダルドリー
出演 ニコール・キッドマン/ジュリアン・ムーア/メリル・ストリープ/エド・ハリス/トニ・コレット/クレア・デインズ/ジェフ・ダニエルズ
評価 B
批評  アカデミー賞9部門で候補となり、ニコール・キッドマンに主演女優賞をもたらした作品。監督は大ヒットしたイギリス映画“リトル・ダンサー”のスティーブン・ダルドリー。主演はニコールの他にジュリアン・ムーアとメリル・ストリープ。
 女流作家ヴァージニア・ウルフとその作品を愛読する主婦、それにエイズの元恋人に“ダロウェイ夫人”と呼ばれる女性という異なる時代を生きる女性の1日を描く。死を選ぶウルフ、死ぬのをやめた主婦、そして恋人に目の前で自殺される女性と生と死を、そして愛を見つめる映画である。
 非常に芸術的な薫り高い映画である。3世代の悩める女性の1日をそれぞれがシンクロし共鳴しながら進行するストーリーは見事。それに付け鼻をつけて頑張ったキッドマンをはじめ女優陣の演技がすごい。少し暗いが完成度の高い作品。

 

コア


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“見る価値なしの珍品”

閲覧時期・場所 2003年5月 試写会にて
監督 ジョン・アミエル
出演 アーロン・エッカートヒラリー・スワンクデルロイ・リンドースタンリー・トゥッチDJ・クオールズ
評価 D
批評  久々の大駄作である。予告やチラシを見ても全く面白そうではなかったが、試写会の券が当たったので見に行った作品。監督は“エントラップメント”のジョン・アミル。オスカー女優ヒラリー・スワンク出演。
 地球のコアの回転が中止し、ペースメーカを着けた人が死んだり、スペースシャトルの軌道が急にずれたり、鳩が大量死したりする。ある大学教授が1年以内に人類は死滅するとの見解を出し、コアを回転させるべく地中ロケットで核爆弾を放つというまさにトンデモ映画。
 “アルマゲドン”から色恋とキャラクターの多様性をとったような中途半端な作品。“アルマゲドン”も十分駄作だと思うが、それを凌駕するすごい映画である。CGもちゃっちく、役者陣も中途半端なのでそれほど制作費はかかってなさそう。みどころはハッカーを演じるDJ・クオールズ君のみ。

 

過去のない男


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“オフビートなユーモアが素敵な心温まる作品”

閲覧時期・場所 2003年5月 劇場にて
監督 アキ・カウリスマキ
出演 カティ・オウティネン/マルッキィ・ペルトラ/マルコ・ハーヴィスト&ポウタハウカ/アンニッキ・タハティ/ユハニ・ニエミラ/カイヤ・パカリネン/サカリ・クオスマネン
評価
批評  フィンランドの映画作家で“浮雲”などの傑作で知られるアキ・カウリスマキの新作。カンヌグランプリ(No.2)作品。カンヌではこの作品が獲ると思われたパルムドール(No.1)が“戦場のピアニスト”と発表された瞬間ブーイングが起こったという話である。
 暴漢に襲われ記憶を失った中年男性が生活保護を斡旋する団体の女性に恋をするという話。いつも通り負け犬のような不幸な人間が主人公で、演出も非常にシンプルというこれまでのカウリスマキ映画のフォーマットそのままである。不器用で人間臭いキャラクターと温かい独特のユーモア感覚が秀逸である。

 

X−MEN2


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“興行でスパイダーマンを超えるか?(出来はこちらが上)”

閲覧時期・場所 2003年5月 劇場にて
監督 ブライアン・シンガー
出演 ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー/ファムケ・ヤンセン/ジェームズ・マーズデン/レベッカ・ローミン=ステイモス/アンナ・パキン/ショーン・アシュモア
評価
批評  前作が大ヒットした人気アメコミ作品の第2段。監督は大傑作“ユージュアル・サスペクト”を撮ったブライアン・シンガー。役者陣も1作目でスターになったヒュー・ジャックマンや“ガンダルフ”のイアン・マッケラン、“ピアノレッスン”のころはかわいかったアンナ・パキン等で変わらず。ただハル・ベリーは1作目当時とは比較にならない程大スターになっている。
 ミュータントと呼ばれる超人類同士の戦いを描いた前作と違い、今作はミュータントの滅亡を企む人間が敵である。前作では敵であったマグニートも今作では仲間。
 アクションはテンポよくカッコいい。またスターウォーズのような無機的な映像世界と違い、役者たちの好演により有機的な映画に仕上がっている。また素敵な新キャラも登場し、今後が楽しみ。