K君の2003年6月の劇場映画評

 

北京ヴァイオリン


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“巨匠の作るさすがの秀作”

閲覧時期・場所 2003年6月 劇場にて
監督 チェン・カイコー
出演 タン・ユン/リウ・ペイチー/ワン・チーウェン/リー・チュアンユン/チェン・チアン
評価
批評  “さらばわが愛 覇王別姫”や“始皇帝暗殺”等の大作で世界的な名声を獲得し前作“キリング・ミー・ソフトリー”でハリウッド進出を果たしたチェン・カイコーの新作。最近の作品は大作と芸術的な作品が中心であったが、この作品は中国映画の王道の貧しい一家の物語である。
 バイオリンの得意な少年と、愛情いっぱいに少年を育てる父親の貧しい父子家庭が、バイオリンで成功するために田舎から北京へ登っていき、様々な人に支えられながら目標に近づいていくというストーリー。
 ちょっと狙いすぎの父親役の俳優を除くと、少年や近所の娼婦(?)、バイオリンの先生など非常に印象的な登場人物がいい。またクラシックの名曲が物語を大いに盛り上げる。少年の出生の秘密が明らかになる過去の回想シーンとライバルの少女がコンクールで演奏するシーン、それと少年が父親の前で涙を流しながら駅で演奏するシーンが重なるラストシーンは圧巻。
http://www.cqn.co.jp/violin/

 

アバウト・シュミット


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“ジャック・ニコルソンはやっぱりうまい”

閲覧時期・場所 2003年6月 劇場にて
監督 アレクサンダー・ペイン
出演 ジャック・ニコルソン/ホープ・デイヴィス/ダーモット・マルロニー/キャシー・ベイツ/ハワード・ヘッセマン/レン・キャリオー/ジューン・スクイブ
評価 C
批評  ゴールデングローブ賞をはじめ数々の賞を受賞した作品。監督は新鋭のアレクサンダー・ペイン。主演の名優ジャック・ニコルソン他キャシー・ベイツなど熟年の演技派が頑張っている作品。
 仕事一筋のサラリーマンが定年退職を迎えた。家庭をあまり顧みず、趣味も少ない男は、突然の妻の死と娘の結婚により自暴自棄になり、おかしな方向に進み始める・・・。
 非常に地味な話である。団塊の世代のサラリーマンにはよくある話のように思われる。ただ一線を超えてしまう男をジャック・ニコルソンの好演によりリアリティのあるものにしている。

 

the EYE


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“怖く切ない秀作ホラー”

閲覧時期・場所 2003年6月 劇場にて
監督 オキサイド・パン/ダニー・パン
出演 アンジェリカ・リー/ローレンス・チョウ/チャッチャー・ルチナーレン/キャンディ・ロー/エドムンド・チェン/ワン・スーユエン/コウ・インペン
評価 B
批評  前作“レイン”のヒットで注目を浴びたパン兄弟の作品。もともとは香港人だが、兄弟はコストの安いタイで撮影している。この作品はトム・クルーズがリメイク権を購入したことでも話題になっている。
 生まれつき盲目の少女が角膜移植手術により目が見えるようになる。しかし、悪夢にうなされ、現世に怨念を残す死者の霊をみるようになり、一層の苦しみを味あうようになるという作品。
 タイで実際に起こった少女が角膜手術を受けた直後に自殺した事件をもとに作られている。この事件のままなら単にブルーなだけな映画だが、後半にドナーの秘密を探り香港からタイに渡るというダイナミックな展開に至る事で映画的なクライマックスを迎える。“リング”に似ているのが少し気になるが。