K君の2003年7月の劇場映画評

 

マトリックス・リローデッド


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“とにかくすごい映像。映像に負けないストーリー。”

閲覧時期・場所 2003年7月 劇場にて
監督 ラリー・ウォシャウスキー/アンディー・ウォシャウスキー
出演 キアヌ・リーブス/ローレンス・フィッシュバーン/キャリー=アン・モス/ヒューゴ・ウィービング/ジャダ・ピンケット・スミス/ハロルド・ペリノー/ハリー・レニックス
評価
批評  最新VFXと、近未来的な世界観、カンフー、ワイヤーアクションなどをミックスし大ヒットした映画“マトリックス”の続編で、3部作の第2作。それまで“バウンド”というインディー映画でしか知られてなかったウォシャウスキー監督の作品。
 コンピューターが人類を支配する近未来で、覚醒した人類が戦いを挑むという作品。
 独特の世界観を圧倒的な映像技術により完璧にビジュアル化している。更にカンフー等東洋のエッセンスを加えることで、アクションをよりソリッドにすることに成功している。この作品を見ると、“スターウォーズ”や“ターミネーター”といったこれまでのSF映画が非常に陳腐に見えてくる。それは、単に技術の差というより、ストーリーとその根底にある哲学の差にあると思う。

 

テープ


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“野心的ではあるが・・・”

閲覧時期・場所 2003年7月 劇場にて
監督 リチャード・リンクレイター
出演 イーサン・ホーク/ユマ・サーマン/ロバート・ショーン・レナード
評価 C
批評  前作“ウェイキング・ライフ”で映画の未来像を想像したと言われた鬼才リチャード・リンクレイター監督の作品。“ウェイキング・ライフ”の独特のアニメーションは個人的には好きになれなかったが野心的な作品であったことは確か。この作品も登場人物は3人のみ、場所はモーテルの一部屋のみというある意味野心的な作品。
 薬の売人、映画監督、それに売人の元彼女が久々に再会し、高校時代の男女関係の話題がどんどんエスカレートしていく。その会話が意外な方向に進展していく様を描く。
 試みは野心的であったが、会話が大して衝撃的な結末を迎えることなくだらだらと終わってしまいちょっと残念であった。

 

トーク・トゥ・ハー


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“高い芸術性を伴う至高の作品”

閲覧時期・場所 2003年7月 劇場にて
監督 ペドロ・アルモドバル
出演 レオノール・ワトリング/ハビエル・カマラ/ダリオ・グランディネッティ/ロサリオ・フローレス/ジェラルディン・チャップリン/パス・ベガ/ピナ・バウシュ
評価
批評  前作オール・アバウト・マイ・マザー”で世界的成功を収めたスペインのアルモドバル監督の新作。アカデミー賞最優秀脚本賞受賞作。アルモドバルというと独特の美しい映像と、一風変わったテンポと前衛的な雰囲気がトレイドマークになっているがこの作品は更に一皮向けた感がある。
 女性闘牛士とバレリーナという2人の女性がそれぞれ事故で昏睡状態に陥る。その2人を見守る2人の男性の愛と苦悩を描く作品。2人の男性の性格や生い立ちが対照的で愛し方は異なるが不思議と仲良くなる。その後クライマックスに向けたダイナミックな展開は衝撃的である。
 個人的には“オール・アバウト・マイ・マザー”にはぴんと来なかったので大して期待してなかったが、いい意味で期待を裏切られた。芸術性を維持しつつ、多くの人に訴えかける素晴らしいバランス感覚を持った作品である。

 

二重スパイ


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“38度線ものには飽きがきた”

閲覧時期・場所 2003年7月 劇場にて
監督 キム・ヒョンジョン
出演 ハン・ソッキュ/コ・ソヨン/チョン・ホジン/ソン・ジェホ
評価 C
批評  “8月のクリスマス”“シュリ”で韓国最大のスターとなったハン・ソッキュの新作。3年間映画には出演せず、最高の脚本を捜し求め出会ったのがこの作品。ということで非常に大きな期待を持って迎えられた作品。
 北朝鮮から亡命を装い潜入したスパイと韓国で生まれながらスパイ活動を続ける女性スパイの2人のスパイが、愛と祖国への忠誠の狭間で必死に戦う姿を描いた作品。結果として、北からも南からも追われる事になる2人の辛い人生が描かれる。
 “シュリ”“JSA”と38度線ものは大ヒットを続けてきたが、個人的には最初の“シュリ”が最も完成度が高かったと思う。この作品も“JSA”も感傷的過ぎていただけない。また南北関係に翻弄される人を描いた作品にも少々飽きが来ていて大して感動しなくなった。