K君の2003年8月の劇場映画評

 

HERO


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“アジア最強の映画!”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 チャン・イーモウ
出演 ジェット・リー/トニー・レオン/マギー・チャン/チャン・ツィイー/ドニー・イェン/チェン・ダオミン
評価 A
批評  “紅いコーリャン”“初恋のきた道”“活きる”など数々の傑作と映画賞の受賞歴のあるチャン・イーモウの新作で初のアクション映画。イーモウといえば、映像美と人間味溢れる田舎を題材とした芸術映画のイメージが強いが、この作品では世界戦略を意識し、映像美はそのままに武侠映画を仕上げた。ハリウッドで成功しているジェット・リー、チャン・ツィイーとトニー・レオン、マギー・チャンという“花様年華”のコンビと演技力と人気を両立するキャストといい中国映画史上最もゴージャスな映画。
 伝説の3人の刺客に狙われる始皇帝のもとに、その3人を倒したという男がやってくる。会話の中でその男は始皇帝にうそを見破られ、異なるストーリーを語り始めるという話。
 
シンプルでありながらひねりのあるストーリーと、アメリカ最大の非英語作ヒットとなった“グリーン・ディスディニー”以上のアクション、それにチャン・イーモウのいつも以上の映像美が重なり文句なしの最強の映画となった。

 

コンフェッション


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“クルーニーの監督デビューはソダーバーグ色”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 ジョージ・クルーニー
出演 サム・ロックウェル/ドリュー・バリモア/ジュリア・ロバーツ/ジョージ・クルーニー/ルトガー・ハウアー/マギー・ギレンホール/ディック・クラーク
評価 B
批評  テレビシリーズ“ER”でブレイクし、スティーブン・ソダーバーグと組んだ“アウト・オブ・サイト”や“オーシャンズ11”で映画スターになったジョージ・クルーニーの監督デビュー作。製作にはそのソダーバーグが参加。
 実在したアメリカの伝説的なプロデューサの自伝の映画化であるが、この自伝がテレビ製作のかたわら実はCIAの工作員で33人も人を殺したというとんでもない話。
 基本的にはテレビプロデューサと殺し屋という2つの顔を根幹に、やがて精神的にもコントロールがきかなくなる様を描く。いかにもソダーバーグ的な題材で、撮影手法なども随所にテクニカルな遊びを織り込むなど質の高い作品に仕上がっている。ジュリア・ロバーツなどの脇役もGOOD。

 

マイ・ビッグ・ファット・ウェディング


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“ギリシアの文化が笑いを誘う良作”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 ジョエル・ズウィック
出演 ニア・ヴァルダロス/ジョン・コーベット/マイケル・コンスタンティン/レイニー・カザン/ジョーイ・ファトーン/アンドレア・マーティン/イアン・ケルコフ
評価 C
批評  全米で大ヒットした低予算映画。これまで“ブレアウィッチプロジェクト”が持っていたインディー映画の記録を大幅に塗り替えた作品。
 ギリシア系の独身の30歳女が理想の男性を見つけ、様々な困難を乗り超え幸せになるまでを描くコメディー。ギリシアからの移民の持つ独特の価値観と様式がトラブルを招く様が笑いを誘う。
 このような移民ものは、結構あるがこの作品が大ヒットしたのは、この映画が実話に基づいており、非常にリアリティのある生の笑いを提供できたことだと思う。ギリシア人恐るべし。

 

パンチドランク・ラブ


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“リラックスしたPTA”

閲覧時期・場所 2003年7月 劇場にて
監督 ポール・トーマス・アンダーソン
出演 アダム・サンドラー/エミリー・ワトソン/フィリップ・シーモア・ホフマン/ルイス・ガスマン/メアリー・リン・ライスカブ
評価 B
批評  “マグノリア”依頼のポール・トーマス・アンダーソンの作品。前作と比べると公開規模も上映時間も縮小してしまったが、カンヌ最優秀監督賞作品。主演はアメリカと日本の人気のギャップが激しいアダム・サンドラーと演技派女優で微妙に老け顔だが個人的には好きなエミリー・ワトソン。
 7人の姉に振り回される情緒不安定な男性が、女性と恋に落ちることによって勇気を得る様を描くコメディ。
 PTAは“ブギーナイト”“マグノリア”と約3時間と言う非常に長い作品と、非常に多い登場人物をトレードマークにしてきたが、この作品は1時間30分あまりと短く、ほぼ主演の2人を中心に物語が推移するなど非常にシンプルなプロットを持っている。個人的には肩の力の抜けたPTAは成功したと思う。