K君の2003年9月の劇場映画評

 

 

28日後


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“ダニーボイル復活の低予算ホラー”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 ダニー・ボイル
出演 キリアン・マーフィ/ナオミ・ハリス/ブレンダン・グリーソン/ミーガン・バーンズ/クリストファー・エクルストン/レオ・ビル/リッチ・ハーネット
評価 B
批評  人間心理を巧みに描いたサスペンス“シャロウ・グレイブ”でデビュー、“トレインスポッティング”の大ヒットでイギリス映画旋風を巻き起こしたが、ハリウッドに進出した“普通じゃない”“ザ・ビーチ”の連続失敗により、イギリスに帰ってしまったダニー・ボイルの復帰作。初心に戻って低予算できっちりひねりの効いた作品を作った。この映画は900万$の予算で全世界で8000万$稼いでおりボイル完全復活といってよいだろう。
 交通事故で28日間意識を失っていた男が目を覚ますとロンドンは廃墟と化していた。原因は謎のウィルスにより人間が凶暴化したゾンビと化し次々と人を殺していったからである。数少ない生存者が希望を求めてゾンビと戦うと言う話。
 非常にシンプルなストーリーであるが、生存者の心理的描写とその行動の描き方が非常に優れている。映画版は見ていないが漫画“ドラゴンヘッド”と似た雰囲気がある。

 

 

アダプテーション


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“奇想天外のすごい脚本。”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 スパイク・ジョーンズ
出演 ニコラス・ケイジ/メリル・ストリープ/クリス・クーパー/ティルダ・スウィントン/カーティス・ハンソン/ジョン・マルコヴィッチ/ジョン・キューザック
評価 A
批評  “マルコヴィッチの穴”のスパイク・ジョーンズ監督の新作。新作が大傑作との評判の妻のソフィア・コッポラとともに新世代を代表する監督になった。脚本は“マルコヴィッチ”と“ヒューマン・ネイチャー”という奇想天外な脚本で天才ぶりを発揮しているチャーリー・カウフマン。
 ストーリーは脚本家カウフマンが主人公。“蘭に魅せられた男”というベストセラー小説の映画化のための脚色を依頼されたが全く書けず、結局自分自身を主人公に脚本が書けない苦しい状態を虚実入り混じった作品にしてしまったというとんでもないもの。当然、映画会社や“蘭に”の原作者はびっくりしたがしぶしぶOKを出したという。原作者がジャンキーにされていたり、カウフマンに双子の弟がいたりとかなりはちゃめちゃ。
 とにかく脚本が面白い。ニコラス・ケイジ等の役者もよい。久々にこんなに機知に富んでいて知的でそれでいて笑える作品を見た。

 

クジラの島の少女


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“珍しいニュージーランド映画。まあまあ”

閲覧時期・場所 2003年8月 劇場にて
監督 ニキ・カーロ
出演 ケイシャ・キャッスル=ヒューズ/ラウィリ・パラテーン/ヴィッキー・ホートン/クリフ・カーティス/グラント・ロア/マナ・タウマウヌ/ティロン・ホワイト
評価 B
批評  数々の映画賞を獲得したニュージーランド映画。伝統を重んじる現代のマオリ族の生活を背景に1人の少女の引き起こす奇跡を描く。
 人々を導く伝説の勇者パイケアの再来を待つ族長の家系で双子が生まれるが、母親は死亡し後継ぎと期待された男の子は死産。女の子だけが生き残る。ただし、伝説の勇者は男の子でなければならない。呪われた運命を持つ伝説の勇者と同じ名前をもつ少女パイケアが奇跡を起こす。
 伝統的な男性社会であるマオイの生活の中で奮闘する少女を美しい映像とともに描かれている。ただし、ラストはいまいち盛り上がりに欠け少し残念。マオイ族のおじいさんは“南海の黒豹”レイ・セフォーに似ていた。