K君の2004年1月の劇場映画評

 

 

ミスティック・リバー


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“圧倒的な表現力の傑作”

閲覧時期・場所 2004年1月 劇場にて
監督 クリント・イーストウッド
出演 ショーン・ペン/ティム・ロビンス/ケビン・ベーコン/ローレンス・フィッシュバーン/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ローラ・リニー
評価 A
批評  俳優出身の監督は数多いが、クリント・イーストウッドは“許されざるもの”等の傑作を生み出し最も成功した監督に1人となっている。今作では、同じく監督も経験しているショーン・ペンとティム・ロビンス、それにケビン・ベーコンという演技派の素晴らしい俳優と組んで素晴らしい作品を作った。
 幼なじみの3人の少年のうち1人が、誘拐される。誘拐された少年は抜け殻のような人生を送り、残りの2人も大人なりいつしか疎遠になっていた。そんな中、残りの2人のうちの1人の娘が殺される。大人になった3人は、被害者の父、犯人を追う刑事、容疑者となって再会する。
 運命のいたずらに翻弄される3人を描いた素晴らしい脚本が、役者たちの素晴らしい演技、完璧な演出によりすごい作品になった。特にショーン・ペンの悲しみと怒りをたたえた演技、ティム・ロビンスの抜け殻のような男の演技はすごかった。

 

バレットモンク


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“ユンファ もっと作品選んでよ”

閲覧時期・場所 2004年1月 劇場にて
監督 ポール・ハンター
出演 チョウ・ユンファ/ショーン・ウィリアム・スコット/ジェイミー・キング/カレル・ローデン/ヴィクトリア・スマーフィット/マコ/マーカス・ジーン・ピレー
評価 C
批評  ジョン・ウー製作総指揮、チョウ・ユンファ主演といえば往年の香港ノワールの傑作“男たちの挽歌”のコンビである。ジョン・ウーは“フェイス・オフ”や“M・I2”でハリウッドでも成功しているが、ユンファはハリウッド進出後ぱっとしなかったが、アン・リーの中国語作品“グリーン・ディスティニー”が大ヒットしアカデミー賞もゲット。そのコンビで今回は若干21歳のMTV出身のハンター監督を迎えて制作された作品。
 世界を支配する力を持つという巻物を守るチベット僧がスリの若い男と力を合わせ巻物を狙うナチスの残党と戦うと言う話。
 ユンファにとって“グリーンディスティニー”後の真価が問われる作品だったが、非常に残念なB級作である。はっきりいって色物であり、香港いやアジアを代表する俳優の出るべき作品ではない。

 

息子のまなざし


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“唐突に終わってしまった”

閲覧時期・場所 2004年1月 劇場にて
監督 ジャン=ピエール・ダルデンヌ
出演 オリヴィエ・グルメ/モルガン・マリンヌ/イザベラ・スパール/レミー・ルノー/ナッシム・ハッサイーニ/クヴァン・ルロワ/フェリシャン・ピッツェール
評価 C
批評 ベルギー映画。“ロゼッタ”でカンヌ映画祭パルムドールを獲得した、ダルデンヌ兄弟の作品。“ロゼッタ”は暗そうだったので見てないが、この作品も暗いというか重いテーマの作品。
 息子を殺された木工の訓練士が、息子を殺し出所した少年を訓練することになると言う話。
 役者の演技はとてもよいが、前半もたついていたのと、ラストでさあ盛り上がるかというところで突然終わってしまい残念だった。ただ、ユニークなテーマをわざとらしくない演出でまとめていたのには好感が持てた。

 

 

10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス


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“エリセとカイコーはおすすめ”

閲覧時期・場所 2004年1月 劇場にて
監督 アキ・カウリスマキ/ビクトル・エリセ/ヴェルナー・ヘルツォーク/ジム・ジャームッシュ/ヴィム・ヴェンダース/スパイク・リー/チェン・カイコー
出演 カティ・オウティネン/マルク・ペルトラ/アナ・ソフィア・リャーニョ/ペラヨ・スアレス/タリ/ワポ/クロエ・セヴィニー
評価
 7人の伝説的な映画監督が時をテーマにした10分の短編をそれぞれ製作したオムニバス作品。中でもスペインのビクトル・エリセは、10年に1作しか作らない超寡作な監督。これまでの3本はいずれも傑作である。エリセの新作を見るだけでも価値のある作品である。
 カウリスマキの作品はいつも通りのミニマムな構成で登場人物もいつもの人。期待のエリセの作品は優しさに溢れた美しい作品。ヘルツォークの作品は冗談なのか本気なのかよく分からない未開人の話。ジャームッシュクロエ・セヴィニーの映画撮影のトレイラーでの休憩を描いた作品。ヴェンダースは突然音がでかくなりびっくり。たいした作品ではなかったが。スパイク・リーはデキュメンタリー仕立て。最後のチェン・カイコーはちょっと印象深い作品。
 エリセとカイコーはお奨めだが、それ以外は見なくてもいいかな。

 

 

ブルース・オールマイティ


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“笑えないし感動もしない”

閲覧時期・場所 2004年1月 劇場にて
監督 トム・シャドヤック
出演 ジム・キャリー/ジェニファー・アニストン/モーガン・フリーマン/フィリップ・ベイカー・ホール/スティーブ・キャレル/リサ・アン・ウォルター/サリー・カークランド
評価
 ジム・キャリー主演のコメディ。キャリーといえば、“トゥルーマン・ショウ”、“マン・オン・ザ・ムーン”等近頃は演技派として素晴らしい作品に出ている。この作品は久々のバカ路線。全米では2億$以上という特大ヒット。
 ひたすら運の悪いTVレポーターが神に対して悪態をついていると、本当の神が登場し、神と同じ能力を与えるという話。
 爆笑と言える程笑えるシーンもなく、感動を感じるほどのストーリーでもないどうってことのない映画であった。キャリーには、もっとはじけてほしい。