K君の2005年2月の劇場映画評

 

 

ボーン・スプレマシー



“手に汗握る作品”

閲覧時期・場所 2005年2月 劇場にて
監督 ポール・グリーングラス
出演 マット・デイモン/フランカ・ポテンテ/クリス・クーパー/ブライアン・コックス/ジュリア・スタイルズ/カール・アーバン/ジョアン・アレン
評価 A
批評  大ヒットした“ボーン・アイデンディティ”の続編。マット・デイモンは、“グット・ウィル・ハンティング”や“リプリー”などインテリ(確かハーバード出身)な演技派というイメージから、スターの仲間入りを果たした前作を挟んで、“オーシャンズ11”等に地味に出演していたが、同じ続編でも“オーシャンズ12”より興行的には成功した本作。
 恋人マリーと共にインドで静かな生活を送る、記憶喪失の元工作員ボーン。そんな彼らの前に突如殺し屋が現れ、マリーを殺害。CIAに狙われていることを悟ったボーンは、再び孤独な闘いに挑んでいく。
 非常にテンポよくよく練られたストーリーが展開され、カーアクションなど手に汗握るシーンの連続で満足度の高い作品。監督のポール・グリーングラスは大作は初監督だが、立派な仕事をしている。

 

 

讐者に憐れみを

 

“傑作ハードボイルド作品”

閲覧時期・場所 2005年2月 劇場にて
監督 パク・チャヌク
出演 ソン・ガンホ/シン・ハギュン/ペ・ドゥナ
評価 A
批評  大ヒットした“JSA”、そしてカンヌグランプリの大傑作“オールドボーイ”のパク監督の2002年監督作品。主演は、“JSA”にも出演していた韓国演技派No.1のソン・ガンホとシン・ハギュン、それに“ほえる犬は噛まない”“子猫をよろしく”のペ・ドゥナというすばらしいキャスト。本国韓国では、あまりに衝撃的な映像からわずか2週間で公開打ち切りとなったが、様々映画賞を受賞した評価の高い作品。
 難病を患う姉と2人暮らしの青年リュウが、臓器密売組織にだまされて大金を奪われる。窮地に陥ったリュウは工場の社長ドンジンの娘を誘拐して金を得ようとするが、思わぬ悲劇を引き起こしてしまう。
 救いのない悲劇的な話が説明を省略した乾いた映像で繰り広げられる。死体の映像や暴力の描写は非常に過激だが、監督の確かな手腕が感じられるすばらしい作品。“オールドボーイ”からエンターテイメント性とドロドロ感を省いた傑作ハードボイルド作品。作品性は“殺人の追憶”“オールドボーイ”に匹敵する。

 

オーシャンズ12

 



“普通の娯楽作品。”

閲覧時期・場所 2005年2月 劇場にて
監督 スティーブン・ソダーバーグ
出演 ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/マット・デイモン/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/アンディ・ガルシア/ドン・チードル/バーニー・マック
評価 C
批評  オールスターキャストで大ヒットした“オーシャンズ11”の続編。ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツ等のおなじみのメンバーに今作は、キャサリン・ゼダ・ジョーンズとヴァンサン・カッセルが参加。
 3年前、カジノ王ベネディクトから大金を強奪したダニー、ラスティーら11人。ベネディクトに返済を迫られ、再結集して新たな犯罪計画に挑むが、ラスティーの元恋人で捜査官のイザベルが絡んでくる。
 短い時間にいろいろ詰め込みすぎてやや消化不良の感がある。そういえばソダーバーグ監督は最近面白い映画作ってないなあ。“アウト・オブ・サイト”の冴えまくったテクニカルな演出も、“トラフィック”のようなリアリティもない本作はポップコーンでも食べながら気楽に見るのが正解だろう。当然見た後に残るものは何もないが。