どのくらい経過したら『禁煙成功』なの?

「今ね、禁煙しているのよ」

もし誰かに向かってこう話したとします。すると、自然な会話の流れとしては「へえ、どのくらい続いているの?」という質問が返ってくる確率が高いですよね。そこで、こう答えるとします。

「2ヶ月よ」

するとですね、相手の顔には「なーんだ」という表情が浮かぶんです。いくら「偉いね」と口では言っていても顔面の筋肉は次のように語っているんです。顔は口ほどにものを言い、の見本ですね。あれ、なにか違うかも。

「たった2ヶ月じゃあ、まだわからないよね」

何が「わからない」のか。言うまでもなく「最終的に禁煙に成功できるかどうかまだわからない」という意味です。まだ禁煙に成功したと公言できる時期に差しかかってはいない、と。

それでは、とミラは思うんです。一体どのくらいの時間が経過すれば、一般的に「禁煙成功」という判断を下してもらえるんでしょうかね。2ヶ月では足りないのはわかった。半年くらいなら・・・それとも最低でも1年? それ以上?

ある方から下のような内容のメールを頂戴しました:

「私は20年間、毎日30本のスモーカーでしたが、21世紀を契機にタバコを吸っていません。しかし、禁煙している訳ではありません。タバコを吸う時間の間隔は、人それぞれだと思います。1時間に1本の人、1日に1本の人、1週間に1本の人、1ヶ月に1本の人、1年間に1本の人、10年間に1本の人。私は100年に1本にすることにしました。決してその間禁煙する訳ではありません。吸う時間の間隔が空いているだけです」

要は今までとはちょっと違った角度からものを見てみる、ということなのでしょうか。でも1ヶ月に1本、1年に1本しか吸わない人なんて、そもそもの最初から喫煙者のカテゴリーに入れてしまってよいものだろうか・・・と1時間に1本以上の喫煙者だったミラは首をかしげてるんですけど、それは別の話ですね(笑)。

で、そのメールはこう結ばれていました:

「皆さんも禁煙なんか止めてしまいましょう。1本を吸う時間の間隔を思いっきり長くしましょう。禁煙している間はタバコと別れることはできません。逃げれば逃げるほど、追ってきます」

「禁煙=タバコをやめること、吸わないこと」という図式が成り立っていることを前提として考えるなら、「タバコをやめる」のではなく、あくまで「吸う間隔を引き延ばす」という発想。つまりはそういうことなのですね。

ミラの知人にもそれと似たような感覚の人がいます。

喫茶店で会った時、その人はクール・メンソールをとても美味しそうに燻らせていたのですが、よくよく話を聞いてみると「去年の夏頃からずっと吸っているけれど、それまでは4年間ずっと禁煙していた」ということが判明。

「個人的に願掛けをしたの。それで願いが叶うまで禁煙することに決めたのね。4年で叶ったから、また吸い始めたのよ」

瞬間的にミラの頭に浮かんだ疑問はこれです↓

いくら「願いが叶ったらまた吸おう」と最初に計画していたとしても、4年も吸わない生活を続けていたんだから、目標を達成した後もタバコに手が伸びたりはしないんじゃないのか? 

ところがその人に言わせると「うーん、でも4年間ずっと煙草のことを忘れた時はなかったからなあ」ということでした。

その時はどうしても納得がいかなかったのですが、このケースなんかまさに「吸う間隔を引き延ばす」発想の代表格ですよね。ミラの知人に当てはめて考えてみると、彼女にはそもそもの最初から「タバコとは永久におさらば」という考えはなく、あくまで「4年間吸
わずに過ごしてきただけ」なのです。

「禁煙」すること、そして「間隔を引き延ばす」こと。(現在)タバコを吸っていない、という点において共通しているし、違うのは「考え方」だけ。

思うに、これってどちらかが正しくて、どちらかが正しくない、という種類のものではないんですね。要は自分に合っている方の考え方でいけばいいんですよ。

ミラの場合は完全に「禁煙」です。「間隔を引き延ばす」なんて考えてしまったひにゃ、毎日のようにタバコのことばかり思い浮かべてしまうに決まっている。一気に関係を断ってしまう方が適しています。

一見まったく関係なさそうなんだけど、これって恋愛心理とよく似ている部分があると思いませんか?

たとえば恋人との関係があまりうまくいかなくなってきて、これ以上付きあっていてもお互いのためにならない、と冷静な判断を下さざるを得なくなった時。急にスパッと関係を断ってしまうのは寂しい、という理由からはっきりと別れの言葉を告げることなく自然消滅に近い形を選択する人もいれば、冷却期間を置くことを提案する人もいる。反対にどんなに辛くても完全なる別離を選ぶという人もいますよね。

そんなミラだから、知人の話を聞いた時も「4年間もタバコのことを忘れられなかったなんて、気の毒だな」と同情に似た気持ちを抱いてしまいました。ま、人それぞれだし、心配する必要はなかったということなのでしょう。

禁煙に成功するとかしないとか、禁煙じゃなくて絶煙の覚悟じゃないとだめだとか・・・考え始めたらきりがないテーマです。頭が混乱してきたら、すべての付随的な要素を一旦捨ててしまった方がいいかもしれません。

一番大切なことは、今この瞬間、あなたは煙草を吸っていない
いう事実です。

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