
「まんがサイエンス」を知っていますか?あさりよしとお先生(宇宙家族カールビンソンでおなじみ?)が、学研の科学で描いている漫画です。科学漫画らしく、テーマにそって、専門家が子供たちの疑問に答えていきます。でも、そこはやはり、あさりよしとお先生です。ひねりがききすぎています。
テーマは特に問題はありません。「カセットテープとビデオテープはなにがちがうの?」とか、「胃はなぜ自分を溶かさないの?」といった、科学に興味をもった子供なら、だれでも思い付くようなものがほとんどです。
でも、「専門家」がかなりクセモノぞろい。最新刊(現在7巻まで)の場合、「物には精霊が宿っている」とのたまうテレビの精や、ビデオテープ(しかもベータのテープ)の頭をした「美出尾平太」、双眼鏡の専門家「ソーガン卿」など、「うさんくさい」連中がそろっている。内容も、小学生が読むには少し程度が高い。
こう書くと、難しいマンガに聞こえるが、コミカルな絵と軽いノリでテンポよく進む。しかも本当に難しい内容は、「わからなかったら無視してください」と専門家がいうのだ。掲載誌である学研の科学を読む子供は、理解できなくても、こういうむずかしい話を好むので(経験あり)、かえって興味をひくのだ。
理科という教科を、暗記科目だという人がいるが、これはまちがっている。実際に教えていた立場からいうと、発明に近い。最初に「興味」をもち、「なぜ」と疑問をもち、あれこれ「調べて」いると、ちょっとした「ひらめき」から「答え」にたどり着く。そういう教科だとおもう。
理科嫌いの生徒が多いのは、家庭での親の対応が原因ではないか。子供が不思議に思って質問しても、答えられないので相手にしない、という親が増えているのではないか、と感じている。
答えてくれないから疑問をもたない。親もどうやって調べたらいいかわからないので、調べ方も知らない。これでは、どんなに教科書がわかりやすくなっても、理科嫌いは減りません。
理科のスタートは、身の回りのことを不思議に思うことから始まるのです。そこで、まんがサイエンスをお勧めします。私は、授業にも使いました。おもしろいので、ぜひ読んでください。
20世紀は、科学技術の世紀であった。
科学は「火」に変わるエネルギーとして原子力をもたらし、ヒトの遺伝情報を解析し、19世紀を遥かに越える加速度で発展した。
科学の発展は、人類に便利な生活を与えてくれたのだ。
しかし同時に、公害、オゾンの減少、環境ホルモンなど、意図しないところで問題も発生した。
わたしが思うに、20世紀の科学は「宿題」の多い世紀だったのではないか。その宿題を、我々21世紀を担う者達が解かなければならないのだ。
例えば「クローン」、人類が他の生命を勝手に変えて良いのか?
例えば「原子力」、この凶暴なエネルギーをどう制御するのか。
あげればきりがない。
20世紀で、我々科学者は一つのことを学んだ。
それは「科学は利用する者の都合で善にも悪にもなり得る」ということ。原子力は、日本では大切なエネルギーだが、同時に広島、長崎にいまも爪痕を残す殺戮兵器でもあるのだ。
我々は見張らなくてはならない。愚かな「政治家」によって、科学が悪用されないように!