そう思い始めたのは、いつ頃からだったろう。高校3年のとき、先生に「俺の奥さんが
美容室やってるんだけど修行に来ないか?」と言われた事があったが、それはなんとなく
断ってしまっていた。今思えばなんてもったいことをしてしまったんだろうかとも思うが
まあわたしの場合は時期が遅い運命だったんだろう。 それからも髪をいじることは好きで
結構雑誌なんかは読み漁っていたりしたのだが、職業にしようとまでは思っていなかった。
とりあえず、職くらいはと思っていたのでしばらく某企画会社に勤めていた。
経理とはまあ名ばかりで、限りなく雑用に近い事ばかりやっていた。それなりに面白かったが
充足感は皆無に等しかった。それからしばらくして、ふと美容師になりたい気持ちが沸いてきて
資料をそろえ、お金もそれなりに貯めて、準備万端というところまで来ていた。
しかし、その頃わたしは究極の選択に迫られた。それは結婚と仕事とのどちらをとるか、
というものだった。(中略)結局わたしは結婚を選択し、家事と子育てに追われて3年が過ぎた。