11:わらうひと
彼はやさしく笑うひとでした。
むかし、彼が小さな子供を見てやさしく微笑んだとき
その顔を見た彼女は
きっとこのひとをすきになるわ、と思ったのでした。
彼女は今ひとりでしたが彼のことを思い出せば
さみしいことなど何ひとつありませんでした。
彼女は彼の笑った時の口の形を思い出してそっと目を閉じました。
2003.5.17.
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