19:おでこ
彼女のおでこにこつっ、と彼は自分のおでこをあてました。
近すぎてぼやける彼女の目を見て、つながっているおでこから
彼女の怖がるもの、嫌うもの、それらのかけらでもみつからないかと
彼は一生懸命見つめるのでしたが彼女の目からは何も読みとれず
つながるおでこも、伝えるのは彼女の体温だけで
彼は少しもどかしく思うのでした。
つながるおでこから伝わる彼の体温で彼女が心底安心していることに彼が気付くのは
もう少したってからだったのです。
2003.6.19.
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