19:きみはだれよりやさしいひと。
彼女の体は電車の冷房ですっかり冷えてしまっていました。
彼はそっと彼女の肩をつつんで暖めました。
肩を暖める彼の体温を感じながら
誰か他のひとのために惜しげもなく泣くことのできるひとが優しいひとだと思っていた彼女は
それだけじゃなく
誰かの悲しみを察知して泣かないように抱きしめてくれるひとも、
また、優しいひとなのかもしれない、と思うのでした。
2003.6.28.
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