27:これしか

これしか、ないんだ。
彼はありったけの気持ちを彼女の前にまっすぐに並べて言いました。

彼女はひとつひとつを優しくなでたり、ほほえんでながめたり
小さくキスをしたり、ほこりをぬぐってあげたりして
彼に背中から抱きついて言いました。
多いくらいなのに、どうしてあやまるの?
嘘で増やすよりも、全て真実のこれは嬉しいのに。

彼は彼女のことを誇りに思うのと同時に
彼女が自分を選んでくれたことをも感謝するのでした。


2003.8.6.



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