若山弦蔵さん 台本観察メモ

 「響きのある低い声が魅力の声優の若山弦蔵(67)が、上京した1957年以降、今日まで携わった
  ラジオドラマや外国映画の吹き替え台本およそ9000冊が、早稲田大学演劇博物館に寄贈され、
  一般公開されている。」

このような記事が朝日新聞に載りました。

私にとって若山さんは、「ひょっこりひょうたん島」で海賊ガラクータ役をやっていた人、であります。
低音で、本当に「響いて」いて、それでいてとても上品な声…。若山さんは素敵な声優さん、しかも
めちゃめちゃベテランなのですっ!!

この記事を読んだ後すぐに、私は演劇博物館へ行きました。
これは、私が見た若山さんの台本のメモです。


●公開方法

台本は全て目録化されていました。台本そのものは 地下の書庫に収められているので、
まずその目録で閲覧したいものを選び、紙に書いてカウンターに提出、その人が下から出してきてくれます。
目録をチェックしてみたところ、寄贈された台本は正確には全部で9031冊、そのなかで
「ひょっこりひょうたん島」のものは合計でちょうど640冊ありました。

●実際の台本
 
    グレートマジョリタンの巻 D 改訂稿  放送日時:1992.7.30 (木) 19:30〜20:00 BS2

 ・ どの台本にも共通して言えることだが、文節や単語の途中で次の行や次のページに
   移ってしまってるときは、若山さんの自筆で 次の行にいってしまった分を前の行に書き写してあった(青ペン)。 
   スムーズに読むための若山さんの工夫。

 ・ ページめくりの目印に矢印が書き込んである。

 ・ クッペパン(フランスの大泥棒というキャラ。声:野沢那智)のセリフのあとに
   『アン、とか、ノン、の発音がフランス風にいやらしい』というト書きがあった。笑えたのでメモした(笑)。


    ハイビジョン版 「ドクターストップ」 改訂稿

 ・ これは最近放送していたから新しいものかと思っていたら、昔にも放送していたらしい。驚いた。

 ・ 意味わかりますか?(笑)
    『ハカセ、フォン、ヒョータニッヒラント、ハツメイシュテルン、ウンダバール、
     シュバラシッヒ、ミクロニウム.ダス、イスト、ウント、ホメラレテン、ヴィル、フンバルト、
     トリンケン、ノーベル・プライス…』
   【ひょうたん島の博士くんがついに素晴らしいミクロニウムを発明した。これはものすごい業績で、ノーベル賞間違いなし。】
   …ドイツ語に見せかけて…(笑)。さすがことばの魔術師(!?)井上ひさし氏である。
     ※フォン→ von。英語のfrom。
     ※ダス、イスト→Das ist。英語でThis is。
     ※ウント→und。英語のand。これって日本語の「うんと(たくさん)」にかけられてる(笑)。
     ※ヴィル→will。英語と同じ。
     ※トリンケン→trinken。英語のdrink。でもこれは「取りんけん」。

 ・ セリフの修正が多く、ページ丸ごとコピーで付け足されているものもある。

 ・ クッペパンの最後のセリフで「〜がいじめるんですー。」というのがあるが、表記が「イジメる」。面白い。


    海賊たちの計画A  放送日時:昭和40年 8月13日(金) 5:45〜6:00

 ・ 古いのも見てみたくて出してもらった。ホッチキスがサビサビ。イラスト入り。  
   昔は15分の放送だったらしい。

 ・ 紙の端とか黄色くてボロボロだがあとは普通。書き込みもほとんどなかった。
   強く読む文字の横に傍線が引いてあるのみ。

 ・ 表紙に「若山さま」と書いてあった。



                                       以上




  
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