カウスにとって歌(歌う事)は生きる上で必要不可欠である。
歌を奪われた瞬間生きる希望を失ってしまう。
人にとってそれは様々だ。
友達が"生きる上で必要"な人もいれば物だったりするかもしれない。
その"歌"は自分が生きて居る意味であり居場所でもある。
カウスがどうして歌を生きがいにするようになったのか、
4年程前。
カウスがカラオケで完璧に歌える歌と言えば1曲しかなく、年上の友達にたまにカラオケへ連れてってもらうと、いつもその歌だけだった。
その頃は歌は好きだったけど歌う事への興味はさほどなかった。
小6になったカウスは歌より絵の方に関心が向いていた。
授業中であろうがなかろうが鉛筆を右手にノートを左手に絵を描き続けていた。
そんな時、テレビであるアーティストを見かけた。
カウスは、彼の歌にのめり込んで行った。
CDを買い、とにかく聴きまくった。
「歌ってこんなに凄いもんなんだ!」と初めて思った瞬間だった。
何が凄いかは良く解らなかったが、心の中で響くものがあった。
この時点でカウスのマンガ家にないたい夢はただの趣味なってしまった(笑)
そしてカウスは詩に興味を持ちはじめる様になった。
自分の思いを詩という形で現す事はカウスにとって今までで考えられなかった事で、すごく新鮮なイメージだった。
誰に見せる訳でもなくカウスは詩を書いた。
初めはただガムシャラに思った言葉の配列を並べていった。
中1になり歌の領域が増えて行った。
家にあるCDを片っ端から聴き。気になるアーティストがいればCDを買って聴いたりした。
"歌"への興味は"歌う"事への興味に変わっていった。
同時にガムシャラだった詩は、「ただ書くだけじゃダメ」だと解った。
読み易く解り易い。そして言葉の奥深さ、自分の思いがちゃんと伝わるか。何より大事なのは、「詩はキレイ事ではない」どこまで自分を出しきれるかが詩の形だと思った。
そう簡単には思い通りの詩は書けずにいた。
何かが足りない……表現力、インパクトがない!
その日から辞典を手を伸ばせば届く所へ置いた。
中1の後半同じ学校の子等とバンドを組む事になったのだがバンドに対して無知なカウスはメンバーを纏める事が出来ず、5人いたメンバーは3人へ。
それでも中々うまく行かなかった。
「何故自分だけこんなに悩まなきゃいけないんだ!」
「歌が好きでバンドを組んでるのになんでそんなにやる気がないんだ!」
そんな事をメンバーにぶつけると…
「そんなに焦るなよ」と返ってきた。
確かに熱中しすぎたのかもしれない、けれどロクに練習も出来ずこのまま無駄に過ごすのは嫌だった。
そんな時、友達に誘われて受けたとあるプロダクションから合格通知が届いた。
1/7の確率で合格。こんな運の良いチャンスも自らドブに捨てる事になる。
余にも幼稚で簡単すぎた。
こんなんに何万も出す事ない!と思い半年でプロダクションをやめた。
その頃ネットで見つけたバンド仲間とうまくやっていた。
しかし、学校で都合が合わず練習出来ないとやめさせられてしまった。
「こんなんばっかやん…」と自分に不甲斐なさを感じ歌う事を半ば諦めていた。
「練習出来なければ意味がない。この世界は甘くない、しっかり覚えとけ」最後に電話で話した言葉だった。
これがカウスに火を付けた。
「諦めるかぁ!お前等追い越すからなぁ!!!」
メンバーが見つかるまではひたすら唄い続けた。
中2になったカウスに衝撃を与えたアーティストがいた。
ゴスペラーズだ!!
彼らが生み出すハーモニーそしてアカペラと言う音域。
全てが未知だった。そして自分もハモル快感ハモられる快感を覚えた。
自分も彼らみたいに声で音を作り皆の声が一つになり歌えたらいいな。と思う様になっていた。
ゴスペラーズのCDを聴き、歌い。毎日それの繰り返しだった。
毎日自分の声を聴いて。「これが世の中に通用するんか?」歌のうまい奴なんて沢山いる。
友達は「うますぎ!」とか言うけど、こんなんでええかと思えばそこで終わり。先へ進む事は出来ない。
そんなこんなで中3。
昔バンド組んでた子とカラオケ行った時。
「うまくなってる!」
やっぱ、諦めなくてよかったなぁ。ってすっげー思った。
今は仲間も見つかり順調でやっている。
いつか、この続きを書く日には今より成長した自分が見れるように……