白神山地紀行
白神山地とは秋田県と青森県の県境にあり、世界遺産に登録され、一気に浮上した観光地です。あと5mというところで、林道がつながるのを阻止できたことで、奇跡的に保存可能になったそうで、自然保護団体の人たちによる感動のドラマが、NHKEXスペシャルでも放映されたそうです。(Kさんならもちろんご存じですよね。制作は秋田放送局だったのかな。)
かくいうやっこも、世界遺産といわれて初めて知った社会科の教員ですが、数年前、青森県側から行こうとし、断念したこともあって、今回は是非行ってみたかったのでした。
のんびりせっかちなもので、秋田に行く前日になっ、旅行社に飛び込んだものですから、どんな旅館が取れるものやら、ヒヤヒヤでした。五能線の「リゾートしらかみ号」にのって、日本海沿いの風景を堪能しつつ、青森県側の鰺ヶ沢からはいるのもよいようです。私たちは秋田旅行を貫徹するべく、あくまでも秋田県にこだわって、奥羽線二つ井駅から、ということにいたしました。
24日(日)
8:18 秋田発かもしか1号乗車。この時には帰りのこの列車があんなに遠くなるとは、夢にも思ってなかったのですが・・・。とても快適な田舎の単線風景を楽しみつつ。
9:25 二つ井駅着
9:30 第一観光バスの「岳代(だけだい)観光コース」に参加。もっとも好奇心あふれる世代の夫婦が多く、体力も我々よりありそうな出で立ちに、一瞬ひるむ。ガイドは地元の訛りの強いおっちゃんで、関東以東に来たことのないSさんはもとより、やっこにも半分わからないことがありました。
このツアーのメインは1時間ほど自然観察教育林を歩くというもので、安直に白神のブナ林(*)を楽しむことができるのが売り。こうでもしないと、デリケートなブナはたちまち消滅の憂き目を見ることになるそうです。根本を踏まれている歩道わきのブナはすでに表皮がはがれ始め、または倒木しつつあるということでした。実際、やっこたちも、突然ブナの木が一本ザワザワと音を立てて幹の真中あたりから倒れていくのを目撃しました。森には樹齢は400年ほどの老木が颯爽と枝を広げ、日射しを適度に浴びて育つその根本にはたっぷりとしたこけが青々と。一番奥には森からのわき水があり、蕗の葉っぱでつくったコップで飲むと、いかにも「自然はおいしい」という感じ。にわかナチュラリスト気分に満足いたしました。
* 正確にいえば、世界遺産に指定されている地域の外側にあたります。
そのあとは湿原散策。帰りには、保養所(**)のようなところでゆったりと温泉?を浴びて一日の疲れをとるという、らくらくつまみ食いコースでした。
** 藤里森林センターという施設があり、白神のお勉強ができます。
その隣の「ゆとりあ藤里」と言う宿泊施設で、温泉に入りました。
17:00 二つ井駅にもどり、なにもすることなく次の電車を待つ間、Sさんは娘といちゃいちゃの電話をしている。(一人娘ですから、心配です)
17:57奥羽線でさらに奥の大館駅へ。花輪線に乗り継いで、
18:59 大滝温泉駅着。タクシーもいない、明かりもほとんどなく、都会人から見ると真っ暗。ひけてる我々の目に突然飛び込んだのは、駅の壁にでかでかとした手書き文字。
「日本最古の秘湯、大滝温泉へようこそ」
まるで、八ツ墓村へようこそ、ってかんじで、変に元気が出てしまう。地図をたよりに歩き始めると怪しい車が止まって、宿のおじさま。迎えにきてくれたのね。ほっ。
旅館の部屋は古びているが昔風にだだっ広く、温泉も本物っぽくわかし直しでないところもよい。お部屋食で、Fくん差し入れのワインをがぶがぶ飲み、よい気分。
雨が降り出したようでしたが傘も使わずに一日過ごしたので、なにも気にせず眠りについたのでしたが・・・。
翌25日(月)
窓を開けると雨。そこは米代川のゆったり流れる、川沿いの旅館だったのでした。対岸にかすかに白く見えるのは、じっと立ったままに濡れそぼる白鷺か。浴場からは川が見えます。かなりゆっくり朝風呂を楽しんでいる間にも、雨足はどんどん激しくなってきます。
予定も立っていないし、とりあえず出ようということで、チェックアウトしようとしたら、「花輪線が止まっているんです」「こんな大雨だから、止まるんですよね」。そうなんだ、大雨か、じゃあタクシーで、大館(***)まで行ってみよう、あとは奥羽線に乗ればいいと気前よく大館まで来てみると、なーーんと、奥羽線まで止まっている。しかし今来ている列車はそろそろ動くかもしれないというので、弁当買って、飲み物買って、3時までに秋田に着けばいいんだと余裕で乗りこんだのでしたが。
*** 大館のあたりは、有名な比内鶏の産地だそうです。
秋田到着は2時頃。倒木が線路にとか、冠水してとか、いろいろいっていたなあ。駅では3日間の和食を楽しんだあとなので、久しぶりにイタメシ。Sさんと飽きずに楽しく過ごせたのは感動です、またどっか行きたいね。