今までは読んでいただけなんですが、パート5がたったので、
ここらで私もひとつ昔をば…。
あれはまだ私が学生で、北海道にロングツーリング行った時です。
開陽台で一回キャンプをはることとなりました。
周りはマスツーリングの団体やら家族連れやらでかなりごった返していました。
まだ明るいころにテントを張り、のんびり周りを散策したり、
展望台から写真を撮ったり。
そしていつものごとく5時ころから食事の用意をはじめ、
6時には食べ終わって展望台の脇でまったりしていました。
ようやく日が暮れはじめてきたころ、自分と同じような
格好をした青年が私に話し掛けてきました。
「すいません、このへんでなんか食べ物を売ってる店はないですか」と。
私「とりあえず自分が走ってきた道では近くにはなかったですけど。」
私も開陽台ははじめてで、周辺もあまり知らなかったので、
さらに私のテントに戻り、ツーリングマップルにて再確認.
私「ちょっとなさそうですねえ。」
青年「そうですか…。」
彼は、「やっぱりなあ。」みたいな顔をして、踵を返そうとした。
そこで、ふだん地元ではまったくやらない、おせっかいが口をついた。
「自分のでよかったら、ちょっとありますんで食べませんか?」
彼はちょっとびっくりした顔をしていた。
そのころの私は、晩御飯で自分の食べる2倍の量を炊き、
次の日の朝それをまた暖めなおして食べるという準備をしていたので、
後はインスタント味噌汁とお茶用のお湯を沸かして、
鯖缶を開けるだけという簡単な作業だけで
一人分くらいの夕食は準備できた。
彼は最初は遠慮していたが、私のごり押しで
結局私の作った(あまり美味くはないであろう)食事を食べることとなった。
その後、ウィスキーのお湯割を作り、彼と淡々と話をした。
私より2歳年上であること、乗っているのがバンディットであること、
会社の休みを利用したこと、京都からきたこと…。
どうでもいいことばかりだったが、なぜだか至福の時に思えた。
周りでは集団のキャンパー達が騒いでいるなか、
男二人がしんみりとしているのは正直異様な光景ではあったと思うが(w
最後に入れたコーヒーを飲み終わった後、
彼は私にお金を渡そうとした。食事代だということで。
私はそれを頑として拒否した。
ツーリングの金を浮かすために、極力の出費を控えていたが、
なんとなくもらえなかった。
彼は自分よりも年上にもかかわらず、平身低頭して
自分のテントに戻っていった。
酒の酔いが回ったのか、なんとなくその場で座り込んでいると、
ふっと初めてきがついた。
満天の星空に、天の川がかかっていた。
次の日の朝、自分はすばやく撤収を始めた。
昨日バンディットの青年に食べ物をあげてしまったため、
早めに出てどこかコンビニで食料買出しと、朝ご飯を食べるためだ。
開陽台はキャンプ場が高台にあり、駐輪場が階段を降りたところにあるため、
テントや寝袋などの装備をいっぱいに担いでゆっくり階段を降りていった。
そこで昨日の彼が階段を駆けあがってきた。
階段の踊り場のところで朝の挨拶をする。
「昨日はありがとうございました。」
そういって彼は手に持っていたものを私に手渡した。
下の駐輪場で買ってきたと思われる缶コーヒーだった。
「気をつけて。」
私と彼は握手をし、彼は階段を上へ、私は階段を下へと別れていった。
彼とは、連絡先も教え合わなかったため今は全く連絡も取れない。
でも、私にとって階段を駆け上がってきてくれた彼は、
まさに「旅先でであった忘れえぬ人」でした。
あまり抑揚もなく、感動できる話でもなくすいません。
やっぱり最後も、自分に酔ってしまいました(w
933 :921 :03/05/04 16:23 ID:exXI4KUK
居なくならないうちにって駈け上がって来たんだね。
その事忘れない920さんもどっちもイイ!
934 :930 :03/05/04 16:27 ID:Iec1EntZ
おつかれさまでした。
缶コーヒーのちょっとした心遣いが嬉しかったりすものですよね。
936 :774F :03/05/04 16:55 ID:InUJJj8F
漏れも開陽台では何度かキャンプしてるがあそこではあまりいい思い出というか
出会いが無かったなあと今までは思ってた。
でも920さんみたいにひょんな事から出会いのエピソードって生まれるんだろうな。
今になって気づいたよ。有難う。