すると背後から「こんにちわ」と声をかけられた。どうやらこのバイクのライダーらしい。
グレーのキルティングジャケットにブーツカットのジーンズ。暖色系のマフラーはキャップの色と揃えているようだ。
フツーのにいちゃんなんだが、バイク乗りにしてはセンスよくまとまって見える。
突然の挨拶に、漏れたちワカゾーが声を出せずにいると「きみらもビューエル好きなん?」と続けてくれる。
なのに漏れらは「あ、はい」とだけ答えるのがやっとだった。
そのひとはロックを外す間もきさくに話をしてくれた。
このビュエルに7年乗ってて、南紀が好きで、阪神の濱中選手のファンで、彼女も腫れに乗ってて、バイクで広島の球場まで野球見にいって。。。
そのライダーがメットかぶって出発準備済むころには、漏れはさっき挨拶を返せなかった自分がすごく恥ずかしく思えてきた。
何か言わないと、何か話さないと。。。
その時ツレが「一緒に走りませんか?」と普段絶対言わないようなことを口走った。
無礼なワカゾーの突然の誘いにも「きみらの迷惑でなければ喜んで」と、そのひとは笑ってくれた。
あわてて準備を整え、暖機を済ませてビューエルに続いて出発をした。
ホンダのSSに乗るそのツレは、たぶん後ろからビューエルをつついてからかいたかったんだと思う。
ところが、最初のうちこそびったりつけていたツレが、コーナーごとに離されていくじゃないか。キャンプ道具積んだ空冷バイクに、だ。
そのうち漏れがビューエルの後ろについた。漏れのはスズキのSSだ。
そして漏れは悟った。これが同じバイクに7年乗ってるひとのライディングなんだ。
独特の左右で違うコーナリングフォーム、無理をしないライン取り、安心感のあるブレーキング。
護摩山のPAに着くころには、漏れはすっかりビューエルの走りに感動してしまっていた。
ビューエルの事について熱く聞く漏れに丁寧に答えてくれたその人は、別れ際にこういった。
「どんなバイクでも7年乗れば上手く走るコツが判るで、たいした事やない。それよりもこんなバイクで走ってると、きみらみたいな子と友達になれるからな。そのほうが楽しいで」
南紀の海岸を見て癒されてくる、と笑ったその人を見送って、漏れは連絡先を聞いておけば良かったと後悔した。
あれから2ヶ月、漏れは今98年型のビューエルに乗っている。
長文スマソ。
878 :774RR :03/11/26 14:48 ID:rtzoP5rr
>>876-877
いい話だね。
いい話だね。
879 :774RR :03/11/26 14:51 ID:bhCwh6eE
スズキのSSを乗り込むというのは、無かったのか?
880 :774RR :03/11/26 20:33 ID:AKQUTlu5
なんかあったかい話だね。
881 :774RR :03/11/26 20:55 ID:FY6CKEDg
今>>879がいいこと言った