シベリウス

ジャン・シベリウス(Sibelius,Jean 1865〜1957)
フィンランドのポストカードより引用。

         フィンランドの作曲家。スウェーデン語を話す医者の家に生まれたが、
        幼いころ父親が死んで、母方の祖母のもとで育つ。20才のころ、ヘルシ
        ンキ音楽院選科生となった。89年に音楽院を卒業し、ベルリン留学、続
        いてウィーンで音楽を学ぶ。91年に帰国し、ヘルシンキ音楽院の教授と
        なる。92年フィンランドの叙事詩「カレワラ」を題材にした「クレルヴォ交
        響曲」を発表し好評を得る。99年に第1交響曲、1900年にフィンランド
        の第2の国歌とも呼ばれる「フィンランデイア」を発表。1901年に代表作
        となる第2交響曲を発表。1929年以降の音楽活動の痕跡は発見されて
        いない。

         フィンランドは13世紀以降はスウェーデン、1809年のナポレオン戦争
        後は、ロシアの支配下におかれていた。シベリウスが音楽活動を始めた
        19世紀末から20世紀初頭にかけては、フィンランドの民族意識の高まり
        とともに独立運動が激化した。

         シベリウスはフィンランドの伝承「カレワラ」を題材にした交響曲や「フィン
        ランデイア」を発表したため、ロシア側からは危険思想の持ち主として軟
        禁状態におかれることもあった。

         余談だが、フィンランドには「東郷ビール」という名前のビールが売られ
        ている。これには日本海海戦の東郷平八郎元帥の肖像が描かれていて、
        日露戦争(1904)に日本が勝利したことを記念して作られている。日本の
        勝利がフィンランドに伝えられると独立への機運が一気に高まり、1905
        年に自治権を獲得し、1917年のロシア革命の際に独立した。


シベリウスの主要楽曲一覧

この他にもヴァイオリン協奏曲やピアノ曲などがあるが、
煩雑になるため省略した。

1892 Op.7   「クレルヴォ交響曲」
1892 Op.9   交響詩 エン・サガ(ある伝説)
1893 Op.10  管弦楽曲 序曲 「カレリア」 
1893 Op.11  管弦楽曲 組曲 「カレリア」
1894 Op.16  即興曲 「春の歌」
1895 Op.22  交響詩 「レミンカイネン」 4つの伝説曲
1898 Op.27  オペラ付随音楽 「クリスティアン2世」
1899 
Op.25  組曲「歴史的情景第1番」
1899 Op.26  交響詩フィンランディア
1899 Op.39  交響曲 第1番 ホ短調
1901 Op.45  交響詩 「木の精」
1902 Op.32  合唱曲 「火の起源」
1902 
Op.43  交響曲 第2番 ニ長調
1903 Op.42  弦楽合奏曲 「ロマンス」
1903 Op.44  オペラ付随音楽 「悲しきワルツ」
1905
 Op.46  オペラ付随音楽「ペレアスとメリザンド」 
1906 Op.49  交響詩 「ポヒョラの娘」
1906 Op.51  オペラ付随音楽 「ベルシャザール王の饗宴」
1906 Op.53  舞踏問奏曲 「パンとエコー」
1907 
Op.52  交響曲 第3番 ハ長調
1908 Op.54  オペラ付随音楽 「白鳥」
1909 Op.59  管弦楽曲 「イン・メモリアム」 (葬進行進曲)
1909 Op.73  交響詩 「夜の騎行と日の出」
1910 Op.62  管弦楽曲 「ロマンティックなワルツ」
1911 Op.14  弦楽合奏曲 「愛人」
1911 
Op.62a 弦楽合奏曲 「カンツォネッタ」 
1911 Op.63  交響曲 第4番 イ短調
1912 Op.66  組曲「歴史的情景第2番」
1913 Op.64  交響詩 「吟遊詩人」
1913 
Op.70  交響詩 「大気の精(ルオンノタル)」 
1913 Op.71  オペラ付随音楽 「スカラムッシュ」
1914
 Op.73  交響詩 「大洋の女神」 
1914 Op.82  交響曲 第5番 変ホ長調 
1921 Op.98b 弦楽合奏曲 田園組曲
1921 Op.98  管弦楽曲 かわいらしい組曲
1922 Op.100 弦楽合奏曲 特徴的な組曲
1923 
Op.104 交響曲 第6番 ニ短調
1924 Op.105 交響曲 第7番 ハ長調
1925 Op.109 オペラ付随音楽 「テンペスト」
1925 
Op.112 交響詩 「タピオラ」    


                 現在では入手困難なCDを紹介するのもどうかと思うが、最新の試聴
                もしたこともない商品を紹介するより堅実であろう。中古店で見つけた
                ら、購入をお薦めする。当時名作と呼ばれた物も多く、場合によっては
                クラッシックベスト100や作曲家全集などの「企画物」に含まれている可
                能性もある。

   EMI CC28−3820
   指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン
   ベルリンフィル・オーケストラ
   交響曲 第1番 ホ短調 作品NO.39
   組曲 「カレリア」 作品NO.11
   録音日 1981年1月

   グラモフォン F35G 20149
   指揮 レナード・バーンスタイン
   ウイーンフィル・オーケストラ
   交響曲 第2番 ニ長調 作品NO.43
   録音日 1986年10月

   テラーク CD−80095
   指揮 ヨエル・レヴィ
   クリーブランド・オーケストラ
   交響曲 第2番 ニ長調 作品NO.43
   フィンランディア 作品NO.26
   録音日 1984年4月 

   ロンドン 223E 1151
   指揮 ロリン・マゼール
   ウイーンフィル・オーケストラ
   交響曲 第2番 ニ長調 作品NO.43
   組曲 「カレリア」 作品NO.11
   録音日 1964年4月、1963年9月

   BIS CD−252
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   交響曲 第2番 ニ長調 作品NO.43
   弦楽合奏曲 「ロマンス」 作品NO.42
   録音日 1983年9月

   ロンドン F35L−50192
   指揮 ウラジミール・アシュケナージ
   フィルハーモニア・オーケストラ
   交響曲 第3番 ハ長調 作品NO.52
   交響曲 第6番 ニ短調 作品NO.104
   録音日 1983年5月、1984年6月 

   ロンドン 400 056−2
   指揮 ウラジミール・アシュケナージ
   交響曲 第4番 イ短調 作品NO.63
   交響詩 「大気の精(ルオンノタル)」 作品NO.70
   フィンランディア 作品NO.26
   録音日 1981年〜1982年? 

   グラモフォン F35G 50045
   指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン
   ベルリンフィル・オーケストラ
   交響曲 第4番 イ短調 作品NO.63
   交響曲 第6番 ニ短調 作品NO.104
   録音日 1965年5、9月、1967年4、9月

   BIS CD−263
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   交響曲 第4番 イ短調 作品NO.63
   弦楽合奏曲 「カンツォネッタ」 作品NO.62
   交響詩 「大洋の女神」 作品NO.73
   録音日 1984年2月、1984年11月

   グラモフォン F35G 50046
   指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン
   ベルリンフィル・オーケストラ
   交響曲 第5番 変ホ長調 作品NO.82
   交響曲 第7番 ハ長調 作品NO.105
   録音日 1965年2月、1967年4、9月

   BIS CD−222
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   交響曲 第5番 変ホ長調 作品NO.82
   序曲 「カレリア」 作品NO.10
   録音日 1982年10月

   BIS CD−237
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   交響曲 第6番 ニ短調 作品NO.104
   「ペレアスとメリザンド」 作品NO.46
   録音日 1983年5月

   ロンドン 411 935−2
   指揮 ウラジミール・アシュケナージ
   交響曲 第7番 ハ長調 作品NO.105
   交響詩 「タピオラ」 作品NO.112
   録音日 1982年3月

   BIS CD−313
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   「クレルヴォ交響曲」 作品NO.7
   録音日 1985年9月

   BIS CD−295
   指揮 ニーメ・ヤルヴィ
   ゴッセンバーグ・シンフォニー・オーケストラ
   組曲「歴史的情景第1番」 作品NO.25
   組曲「歴史的情景第2番」 作品NO.66
   エン・サガ(ある伝説) 作品NO.9
   録音日 1985年2月

              カラヤンについては、いろいろ逸話が残っているがシベリウスに関して
             言えば、あのゴーマンな(笑)カラヤンがシベリウスの墓に花束を捧げた
             事は有名である。指揮者が同一の作曲家を何度も取りあげることは珍し
 
            くないが、最初に紹介したCDは2回目の録音である。このことは、スコア
 
            (楽譜)の解読に多大な時間を費やすことを意味する。それだけ、カラヤ
 
            ンのなかでシベリウスの存在が大きかったということなのだろう。

              派手好きのカラヤンにとって、交響曲1番・2番は、最も感銘を受け、ま
 
            た最も表現しやすい題材であろう。

              交響曲1番・2番は観客好みの荘厳できらびやかさを持っているため、企
             画側も飛びつきやすい。それだけに、指揮者もオーケストラも入れ替わり、
             立ち替わりで種類も多い。まるで、新宿の雑踏のようだ。

              交響曲2番なら、バーンスタインとウィーンフィルの新録音版をお薦めする。
             非常にスローテンポで長い曲に仕上がっているが、最も重厚で音色がきれ
             いに浮かびあがってくる。

              交響曲3番や6番でみせた、アシュケナージの意外な(失礼ながら)才能
             には正直おどろいた。シベリウス解釈のこれからの方向を決定付けたと言
             ってもいいだろう。

              ニーメ・ヤルヴィの録音版は、今まで取りあげられることの少なかった多
             種多様な曲目まで及ぶ。ファンのみならず、シベリウス研究者にもこのCD
             は前提となるだろう。

              ちなみに、このCDはハワイで購入したもの。当時の日本ではまだ発売さ
             れておらず、レコード店のシベリウスコーナーをあさって、ゴッソリ20枚くら
             いを一括購入したモンだから、パック旅行の日本人に呆れ返られた記憶が
             ある。失礼しちゃうわー。


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最終更新日2001年6月4日

編集協力 えむ氏