ロバ耳

家族の秘密

小学校6年生の時。
夜8時くらいに家に帰ると「大切な話がある」
と、親に呼ばれ、わたしと弟、両親の4人が居間に集結した。
ただならぬ雰囲気に、小学校2年生の弟も鋭く何かを感じ取っていた。
わたしはショックを最低限にとどめようと、離婚・借金・身内の訃報など、
色々なことを想像してみた。

父「実はお前たちに今まで隠していたことがある」

わたしの頭の中は推理を始める。
「ナニをカクシテいたのか?」

しかし、その後両親は
母「お父さんが言って!」
父「いや、オレは言えん。」
と、激しく言い合いを始めた。
そんなに言いにくいことなのか?わたしの不安はどんどん広っていった。

母「じゃあ、お母さんが言うね。」

居間はシーンと静まりかえった。
ドキドキドキドキ。鼓動が頭の中まで、全身に響くのがわかる。

母「やっぱり、あたし言えない!」

そして母親は泣き始め、わたしの頭は極度のパニック状態に。
何なのだ?一体この平和な家庭にどんな秘密があったというのか・・・・。
その頃宇宙ボケしていたわたしは、

そうか、わたし達家族は宇宙人だったんだ。
だからホルストの曲、「木星」を聞いた時あんなに懐かしく感じたんだ。
人間じゃない。まわりの友達と違うんだ。もうこの生活は送れないんだ。

絶望と悲しみが溢れてきた。
でも、まだドキドキは止まらない。

母「とても言えないから、紙に書くね。」
そう言って母親は泣きながら紙に「事実」を書き、わたしと弟に手渡した。
そしてその紙を見た瞬間、弟の叫び声がまじった泣き声は、家中に響きわたった。

「じつはサンタクロースはお父さんとお母さんでした。」


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