ロバ耳

青空に赤い傘

春風がふく小春日和、ひとりの女の子が赤い傘をさして歩いています。
女の子はいつも赤い傘をさしています。雨の日も、雪の日も、風の日も、晴れた日も。
不思議に思った春風は女の子に話しかけます。

「ねえ、なんであなたは空がこんなに晴れているのに傘をさしているの?」

「だって空が青いからよ。」

春風には意味がわかりません。

「でも、雨は降っていないわよ?」

女の子は言いました。

「空が青いのは、悲しいからなのよ。いつ涙が降ってくるかわからないわ。」


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