大正3年土蔵土蔵記概要工事予算顔役半四郎金の支払施主の管理計画と施主
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・土蔵新築・ 平成の時代に土蔵を 新築する人がいる すごいことだ 祖父のできたことは 私にもできる そんな 証しを残しておく という 土佐の国の 心意気が伝わってくる 本格的な 土佐漆喰の土蔵です 平成13年完成

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土天井の壁かき・

土天井の木舞かき
高知県東部の現場では『壁かき職人』という

勾配に立ち上がっている構造材は『屋根・ノボセ梁』と称します

このノボセ梁は野地板の上に乗せています
仕様によっては土天井100o余りの上に架渡す場合もあります



・荒壁塗・


壁土をダンゴにして打付けている『荒壁塗』の作業る
素材は土とスサと石灰が混入されています ひも状の突出物は
稲藁
(いなわら)でなった『ひげこ』
 土の連結を高め強度を安定したものにします


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ふたつのノボセ梁 土蔵の特徴のひとつにノボセ梁を2重の 架けることがあります 写真左のノボセ梁は上部を丑梁に架け 母屋・棟木を 受けて野地板をはり土の天井(土天(どてん))を 塗りつけます 右のノボセ梁は土天井(つちてんじょう)部分に設け 瓦屋根の荷重を受ける構造になっています 母屋・棟木を乗せ 垂木を文字板を打ちつけ土を敷き瓦を葺きます 土蔵は2重のノボセ梁を配置し 荷重を負担しています 筆者は下部(写真左)を土天ノボセ梁 上部(写真右)を屋根ノボセ梁と称しています 文献によると 登梁・合掌・叉首(さす)・・・等と記入しています いずれも間違いではないと考えます その構法・技法には各職人の作風があり それぞれが異なると言っても過言ではありません 手間や予算に応じて 技術程度に変化を付けることも職人の腕前といえます

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屋根のノボセ梁 ノボセ梁に棟木を架渡しています 100年を超えた土蔵の屋根下地からの修理です 仕様としては土天井の上にノボセ梁を架けています 構造材は十分に強度を保ち 材質の確かな物を選定して組み立てた土蔵です



屋根のノボセ梁 吉良川の土蔵・屋根ノボセ梁 土天井100o厚の上に梁を架けています 100年を 超えた土蔵ですが材の側面にはチョウナのマークが 残っています


土蔵屋根の修理 写真左は瓦や敷き土を撤去して野地板を取外しています 若い大工さんたちには 解体作業によって100年昔の先輩の『技』に接し 学ぶ事の多い時間になります 写真右は破風板を取外しています 破風の長さ3m20p 上部(拝)の幅31p 下部(破風尻)の幅26p 下部から3分の1上がり(腰)24p 上端は直線 破風正面には浅い削り込みがありますが これは『眉』と称します 破風幅の約半分(下部)を3段に分け下から 1段目5p 2段目4p 3段目6.5p 破風下端の曲線の流れに従った比率で造られています こうした『眉』の形は 地域の大工職人に継承され現今の住宅破風板みられます 100年の昔 このような『眉』の形は 完成されていたことがわかります



土蔵の構造材に古材使用

建築に当たり100年の計画をもって組立てたと言われる
土蔵の構造に
古材を使用していることにおどろきです
昔の人々は資源を大切にあいたことが良く分かります

また、使用されている素材も
建築にあたり
樹種・色調・年輪・伐採時期・乾燥の度合 全てにおいて
現今とは比較にならない配慮があったので
古材に対する信頼が高く
施主も施工者も安心して使用したのです



金輪継手(かなわつぎて)

母屋に使用した工作は金輪継手と称します
これは構造材を直線的に継ぐ工法として1番強度の高い物とされています
上端から樫の栓木を打ちこみ継ぎ目を引き付け
密着させる方法がとられています

屋根が完成すれば見えることのない構造材に
一見荒い技法ですが
腕達者な職人の安心できる仕事が残っています



壁かき職人

新築の土蔵に壁かき職人
こうした現場には めったに出会うことができません
そのむかし
木舞竹
(こまいだけ)は季節を選び闇夜の日を選び伐採されました

木舞縄はワラ・シュロ・ワラビの根茎でないました
それぞれの地域で
最高の素材を集め手間を惜しまず よい物造りを心がけ実践しました
仕事が消え(変化して) 職種は消え(変化して)
先人の良き知恵が消えていきつつあります

建築に関わる私たちはひとつでも多く
現場の優れた『工法・技法』を残して行きたいものです

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目次香川左官地域古建築塗壁壁塗表情こまい壁仕上わだい