

奈良県香芝市どんづるぼう、大阪府との県境でもあるこの地は二上山の噴火によってできた白い凝灰岩がむき出しになり、県の天然記念物にも指定された景勝地である。以前はハイキングや、遠足で訪れる人も少なくなかったが、駐車場や、手洗いが整備されていない現在、さびれた場所となっている。
この景勝地の沢づたいに草をかきわけながらしばらく進むと、真っ黒な空間が口を開いている。入口に立つだけで、ひんやりした空気が肌に触れる。旧日本軍が本土決戦のため、短期間に朝鮮人兵士を動員して掘らせた地下壕である。
懐中電灯で足元を照らしながら、中に入る。はるか先に、反対側の入口の光が見える。入口は狭いが、内部は「電車が楽々と入れるような」空間だ。壁にはいろいろな大きさの穴。つるはしの跡がきのう掘られたかのように生々しい。少し進むと、横にも真っ黒な空間が。横穴である。横穴は何本もあり、迷ってしまうのではないかと不安になる。
朝鮮人兵士が掘削
本土決戦のための拠点要塞
李王朝最後の皇太子李垠が屯鶴峯に
