Jとは、中学3年のときの塾の“塾長”のイニシャルである。ちなみにFJは“副塾長”である。
なんとJとFJは夫婦なのである。そして僕たちはJに「なんちゃって英語」を習っていたのである。
ある日の授業のとき、いつものごとくJは30分ぐらい遅れて、教室に現れた。
J::「お〜。ごめんごめん!ちょっと仕事が入っちゃってさ〜」
僕:(授業も仕事やろが・・・。とおもう。)
今日は何をするんだろう〜と思っていたとき
J:「じゃあ、はじめに単語テストするから、20分やるからこのページ覚えなさい!」
僕:(マジかよ!このオッサン!しかも、このページ前やったじゃん!)
案の定、教室滞在時間3分で塾長室に戻っていったのである。
2・3分して、Jから電話を受けた事務員は、監督のため教室にきた。
その間、僕たちは、当然のごとく事務員のお姉さんとしゃべり楽しい時間をすごせたのである。
ちなみにJが再び教室に現れたのは、40分以上過ぎてからのことであった。
中3の1年間でJの授業時間は数学の10分の1程度であったろう!
こんな無茶苦茶な人がいるのかと思うほど、彼は英雄であったのである。
このエピソードからJの英雄ぶりを挙げてみると、
・単位時間の授業料が、他の科目の10倍以上であること。
・勉強は自分でしなければいけないということを僕たちに自然と教えてくれたこと。
・テストの答案が帰ってこないこと。
・FJが野村サチヨに似ていること。
・帰国子女の友達が英文を朗読してて、どこを読んでいるのかわからなくなったこと。
Fさん(女の子)とは、バイト時代の塾の生徒であった。
彼女は、いつもおとなしく、とにかく無表情な子であった。また、授業で、あてても下を向いてボソッと答えるか
下を向いて挙動不審になるかであった。
だからといって、友達がいないわけではなく、同じ部活の子からはその性格ゆえに一目置かれる存在であった。
これは、彼女の英雄ぶりをあらわすエピソードである。
それは、T先生(ちなみに僕じゃない)のある理科の授業のときのことであった。
T先生は、食物連鎖の授業をやっていたらしく、生徒に
「土の中に住む動物を挙げなさい」と一人一人に質問していった。
1人目の生徒は「ミミズ」 T先生「そうだね」
2人目の生徒は「セミの幼虫」 T先生「よく知ってるね〜」
3人目の生徒は「モグラ」 T先生「モグラたたきってあるもんな」
などと答えていた。そして、彼女の番になり、T先生はFさんに質問したのである。
すると、Fさんは下を向きながら
「おじいちゃん。」とボソッと答えたのである。T先生はかすかに聞こえたらしいのだが、
「まさか、おじいちゃんって答えるはずないよな。もう一回聞いてみよう!」と思い、
「えっ?!」と聞き直したら、やはり下を向き、挙動不審に前より少し大きな声で
「おじいちゃん!!」と答えたのである。
T先生はもうベテランで大抵の答えにはすぐ反応できるのだが、この答えには、対処できなかったらしい。
このエピソードからFさんの英雄ぶりを挙げてみよう!
・普段はそういうことを言うような子と思われないように行動していたこと。
・自分の順番がくるまで、なんて答えたら、受けるだろうと考えていたこと。
・答えが、凡人には理解できないほど、高度であったこと。
・ベテランT先生を困らせたこと。
・Fさんの髪型がサザエさんみたいであること。

これは、僕自身は知らないが、旧友Yが明かした、ヨッシーの英雄列伝である。
今回は、あまりのヨッシーの英雄ぶりに感動したため、掲載させていただくことにする。
Yは小学校時代の塾の友人で、天下の灘中・高に進学し、現在は東大に在籍する非常に優秀な奴である。以下の文は、YがHPに掲載しているものであり、筆者はYである。とくとご覧あれ!
ヨッシーは中学・高校時代のクラスメイトだ。しかし、僕(Y)とヨッシーは6年間一度も話をしたことがないのである。僕だけではない、中学、高校を通してヨッシーは誰とも話したことがない。話をすることを許されたのは教師だけだった。(僕はヨッシーが遠足をずる休みしたときヨッシーの家に電話をかけたのだが、電話に出られたおばあさんに「担任のK田です。」と取り次いでもらって、一瞬だけでもヨッシーと話をしようとしたが失敗してしまった。)
ヨッシーは元をただせばガチャピンだった。ヨッシーを知らない人はガチャピンの顔をした長身の男を想像して欲しい。そんなヨッシーも中学時代まではよくいる「変わった奴」であり、みんなに尊敬され、一種独特のオーラを発していた。そのカリスマ性がとぎすまされたのは高校2年ぐらいからだろうか。ある日の昼休み、ヨッシーが図書館にイソップ物語を読みに行っているうちに野球部のMがヨッシーの手帳を盗み見たのだ。Mは遊び半分で見たのだが、すぐにその罪の大きさに愕然とした。その手帳には訳の分からない記号がびっしり書き込まれていたのだった。驚くMをしり目にその手帳を素早くメモったのがケンシロウだった。
その暗号のようなものはへんとつくりのように2つのパーツから構成されており、一方が「あいうえお」の表の行、一方が段を表すということは明らかだった。しかし、手帳には対応表がどこにも載ってなかったのでそれからこの暗号の規則を発見するのは不可能に近かった。実際みんなこの暗号を解くのをあきらめ、謎のヨッシー語のことなんてとっくに忘れ去っていた。ところがケンシロウは考えていたのである。ケンシロウは週2回ほどある物理のgenチャンの授業中ずっと暗号読解に努めていた。そしてついに1年越しでこの暗号を解いたのである。
読解の鍵はこうである。まず暗号の隣に数字が書いてあるのは、家計簿のように使った金額を記録しているものと仮定した。そして「180×2」のようになっている部分は「×2」が往復を表している、つまり「180×2」の左に書いてある暗号は交通費か何かであるという結論に達したのである。そこで「でんしゃだい」や「でんしゃちん」などと入れてみて一番整合性のとれる「でんしゃちん」であることがわかった。これが分かったところで、残りの記号を解くのは非常に困難だったのだが、何通りも試したりすることによってついにヨッシー語は解読された。これを解読したケンシロウはなんとすばらしいのだろうか、だてに「幼稚園児がジャッキー=チェンにあった。『よー、チェン!』」と言ってるわけではない。
ケンシロウがヨッシー語を解読したのもすごいが、書かれてある内容はもっとすごかった。まず、ヨッシーは1月始めから20日ぐらいまでの間に、「ポップンツインビー」などスーファミのソフトを10本以上買っていた。これだけでもすごいが、その隣には次のような文句が…。
ドセイダイサンテイコクコウテイノナニカケテキサマヲタオス
なんということか。ヨッシーは土星第三帝国皇帝だったのだ。早速僕らはヨッシーと筆談モードにはいった。
Y:「なんでしゃべらへんの。」
ヨッシー:「家訓だから。」
Y:「ヨッシー家の?」
ヨッシー:「土星第三帝国の人間は地球人と話してはいけないということを厳しくしつけられた。」
このエピソードからヨッシーの英雄ぶりを挙げてみよう!
・6年間、クラスメイトのだれともしゃべらなかったこと。
・自分で暗号を作り出したこと。
・愛読書がイソップ物語であること。
・土星第三帝国の皇帝であること。
・やってることが、地球人から見ると家族ぐるみの詐欺であること。
・皇帝であるにもかかわらず、ゲーマーであり、こまめに家計簿をつけていたこと。
・ガチャピンであること。

