聖歌学校〜一年生クラス〜


聖歌隊。
それは天界のアイドルである。
聖歌隊―― それはとても厳しい世界でもある。
聖歌学校に入学すると学年で1つの聖歌隊を作る。
さくらも一年生聖歌隊に入った。
学年ごとに結成される聖歌隊。その聖歌隊で1年に1度お正月に行われるニューイヤーコンクールで競うことになる。
ニューイヤーコンクールとは学校行事の合唱祭のようなものである。発表するのは聖歌学校の生徒全員である。
外部から(学校関係者以外)もお客をよんで行う天界での一大イベントである。
その1年に1度きりのニューイヤーコンクール優勝を1年間の目標とし日々練習する…それが聖歌学校の大部分を占める勉強である。

さくらはガラリとした1年生と書かれた教室にいた。
続々と教室に生徒が集まってくる。
しばらくさくらは一人椅子に座りボーっとしていた。
ボーっとはしていたがさくらはこれからの生活に期待していた。
――どんな勉強するんだろ?
あ〜ぁこんなことなら生きているウチにピアノを習っておくんだった。
そんなことを考えながらさくらは一人座っていた。
そこへ栗色のクセ毛でみつあみ、グリーンの瞳をしたさくらより2センチくらい背の高い女の子がさくらの前へやってきた。
そして震えた声で
「さくらさん。あの…かなといいます。仲良く…してください!!」
彼女は緊張していたらしく唐突にさくらに友達を願いでた。
「うん。仲良くしよ。えっと、かなちゃん。わたしのこともさくらでいいよ。”さん”付けはやめてね。」
さくらもひとりは心細かったらしくかなが声かけてくれたことを心から喜んでいた。
「先生、遅いねー。」
さくらは不満そうにいった。
彼女が不満をいうのは当然である。
なぜなら彼女たちは1時間も先生の到着を待っていたからである。
「本当、とっくに来ててもいいんだけどな〜。」
すると突然校内放送がかかった。
ピンポンパンポン〜
「1年生のみなさんは今から寮の案内をします。その前にルームメイトを決めてください。
2人1組になるようにしてください。決まったらそのまま待機してください。」
ピンポンパンポン〜
放送が終わるとさくらとかなは顔を見合わせてニヤっと笑った。



寮の案内を終えると1年生は教室に戻ってきた。
しばらくするとまた放送がかかった。
ピンポンパンポン
「今からくじ引き大会を行います。くじであたりをひいた人がこのクラスの学級委員です。
そして学級委員を中心としてお正月に行われるニューイヤーコンクールを目指してください。
あっ言い忘れましたが、先生はつきません。
テキストや先輩たちを頼りに自分たちで学んでください。 それでは優勝目指してがんばってください。」

ピンポンパンポン〜
教室は静まり返った。
――みんなまさか先生がつかないとは、自分たちだけで学ぶとは思ってなかったのだろう。
しばらく沈黙が続いた…。


どれくらい時間が経ったのだろう?
時間の感覚がマヒしている…。
口からでるのは言葉ではなくてため息。
これから私はどーなっちゃうんだろう?
9年間もやっていけるんだろうか?自分たちだけで。
不安になった。
突然誰かがこんな発言をした。
「黙っていても仕方がない。とにかくくじをやろう!それで学級委員を決めてその人を中心にこれからのことについて話し合おう!!」
みんなその意見に賛成し、くじをひくことになった。
さくら、かなもくじをひいた。2人とも”はずれ”をひいた。 はずれをひいてさくらもかなもホッとする。
‘あたり‘をひいたのは翔というさわやかな少年だった。
翔はそんなに背はたくないが甘いマスクのジャニーズ系のである。
翔は学級委員としてみんなに自己紹介兼あいさつをしようとした時3度目の放送が入った。
「1年生のみなさん大事なこと言うのを忘れていました。みなさんは9年間…ニューイヤーコンクールを9回行うことになるのですがそのうち1度は必ず優勝してください。優勝が卒業の絶対条件です。もし1度も優勝できなかった場合は即退学処分としその後一般学校で1からやり直してもらいます。
チャンスは9回あります。それでは優勝目指してがんばってください。」
ピンポンパンポン
またも教室は静まり返った。
「…もし優勝できなかったら9年間が無駄になるってことだよな。」
「教えてくれる人もいないのにチャンスは9回ですって言われても…」
みんなが口々にあきらめの言葉を吐く…。
教室はザワザワと諦めの言葉とため息でいっぱいになった。

「大丈夫。チャンスは9回もあるじゃないか。」
突然教室の騒音を破る声がした。その声の主は翔だった。
「俺らの先輩だってちゃんとできているし、卒業した人だってちゃんといる。卒業できる確率は低いかもしれないけど可能性がないわけじゃない。ようするにあとは俺らのがんばり次第だと思うんだ。」
彼は堂々と彼の意見を言い放った。
「私もそう思う。」
次に意見したのはさくらだった。
「やらないうちにできないって決め付けることはないよ。やってみよ。」

――私やってみたいっ。無理かもしれないけど。挑戦してみたい。
チャンスはあるんだから。


「…そうだな。やってみなきゃわからないって事もあるよな。」
「チャンスは9回もあるんだ、そのうちのたった一回でいいんだよな。」
今度はみんな口々に明るい言葉を言った。
『やってみよう』
こうして1年生クラスはここに団結した。
さくらはこの団結を喜んでいた。
この日さくらは初めて天界に天使になれてよかったと思うのでした。
さくらの学校生活はなんとかスタートをきった。




う〜ん今回もなんかまとまってないような気が…。ごめんなさい。
この一年生クラスはバカみたいに素直で団結力のあるクラスにしたかったんです…が
これからソレを上手く伝えられように努力します。

モドル