レスラーは最強であって欲しい、親日は最強の団体であって欲しい。そもそもそのような原点があるからプロレスを見ることが出来るわけだ。書き出すときりがないので書かないが、シンプルな強さへの憧れから総ては始まっているはず。
目次
真夏の祭典−後編/ 真夏の祭典−前編/ 国技館の向かい側にはライオンがある/ ノア、栄光の日/ 獣は自分より強い相手に逆らわない/ レッスルアンドロマンス‥はWARだけどね/ 何にハッスルすべきか/ 筆者が買った新日バスタオル/ さて様々な損得勘定はいかに/ プライドを捨てて観に行こう!/ ノルキアは人気者/ カレーマン最強説/ 大晦日興行戦争顛末/ 悲しきパワーホール/ 泣かせるなあ/ ホンマ、オモロなってきましたな/ 高田延彦暴露本/ 鈴木と永田 / わっかんねー、何がなんだか / ミルコより高田を誰か止めろよ / 鈴木みのるについて / 曙太郎 / 入場テーマ曲 / WJノリノリ / バーネットだけかよ
真夏の祭典−後編
2004/8/16
というわけでプライドなのだが、今回は史上最強のラインナップ。
素直に認めましょう、本当に凄いカードを揃えたものである。今年から来年にプライドのピークが訪れると踏んでいたわけだが、まさにそれである。フルハウスは当然として実券の率も過去比類ないのではなかろうか。すべては以前も書いたように、小川の担ぎ出しに成功したことに起因するわけだ。但しプロレスと違い、豪華な対戦カードが必ずしも内容とイコールにならないものであるのだが‥‥。
さて中身について触れてみよう。
筆者に限らずではあるが密かに推していたハリトーノフ。底を見せていない分の期待値ではあったが相手が悪かった。完勝とまでいかないが、ノゲイラの実力勝ち。上位選手はなかなか揺るがないものである。もっともこれこそDSEのアキレス腱となる事柄なのだが。
小川vsヒョードル。これこそ本日のすべてといえよう。結果を見てからいうのも卑怯かもしれないが、開始前に少し嫌な予感が走った。筆者は小川の総合での実力を非常に評価しており、折しも柔道の強さを再認識させられていた事も加えて大変期待していたわけだ。吉田とは格が違う、もって生まれた資質。筆者以外の多くのファンも同様の期待を抱いていたに違いない。だが試合前のインタビューを聞いて少し不安を覚えた。
考えないようにしている、これである。アングルとはいえ盛んにハッスルを連呼し、GPには興味がない、乞われたから出ただけだ、そういい続けたのはプレッシャーからの回避に過ぎなかったわけである。もちろんそのくらいのことは見当がついていたが、予想以上に本人が意識過剰であったようだ。五輪で金を取れなかったからハートが弱い、そんな短絡的な見方はするつもりもないが、入場シーンでのこわばり過ぎた表情、バックにかかるハッスル音頭とは対照的であった。ここに至るすべてがプレッシャーからの開放を意図したものであるとすれば、結局それが敗因ではなかろうか。実際一方的に秒殺されるほどの実力差が二人にあるとは思えないし、腕ひしぎというフィニッシュがそれを雄弁に語っているようにも思える。要するに小川は持っている力を自身で危惧していたように何も発揮できなかったわけだ。例えヒョードルがトータル的に勝っていたとしても、それ以前の問題として終わってしまった。プロレスのため、ハッスルのため、色々な仮面を被り恐怖心を幾重にも包み隠してあがったリングではあったが、肝心なところでそれと向き合ってしまったのであろうか。
ノゲイラが、GPを取れたならそのまま死んでもいい、と話していたらしいが、おそらく闘うものはそれをかわすのではなく、乗り越えなくてはならないのであろう。
こうなった今でも小川の実力を買っている筆者としては、かえすがえすも残念でならない。とはいえ、精神力まで含めての実力であるのだから、そこまでなのかもしれないが。
ああ、ミルコやシウバについても触れたかったのに長くなったから止めた。
真夏の祭典−前編
2004/8/15
長い3日間が終わり、それと同時に格闘技の夏も終わった感がある。
有り無しでいえば有りなのだが、そう来たか、という天山の優勝で幕を閉じたGI。筆者は13,14と両国で観戦し、最終日はテレビ。同時にプライドもスカパーにて視聴。さすがに疲れた。
優勝戦である天山vs棚橋は熱戦。説得力があり合格であろう。でもなあ、棚橋についてだが返し技というのはあくまで奇策であり、それを堂々と語るはストロングスタイルとはかけ離れた印象を与える。新三銃士の中ではその個性において見劣りする棚橋を優勝に持ってくるのは、ちょうど蝶野をG1で優勝させブレークさせた手法を彷彿させ、それもあるだろうな、と予想していたが、考えてみれば優勝者は藤田と戦うわけだ。となると最初から柴田、棚橋の線はありっこない。新日のジレンマとしては、三銃士をトップにいきなり据えてしまうと画期的な反面、永田や天山という実力者たちを殺すことにもなるという点で、ノアに勝る人材を抱えながらノアほど生かす術がない、田上が挑戦者で興行が成り立つ巧さ、これは学びたいところだ。もっとも団体のスタンスの違いもあり、同一には論じられないのも事実。
筆者はこれまでも書いてきたように既成の予定調和を嫌い、革新的な若手の抜擢を望んできたが、MVPを取った永田にブーイングを飛ばすような頭の悪い連中と一緒にされたくもない。そこまで単純なことではないし、天山の試合においてシー、シーと連呼する輩ともおそらく話が合わないであろう。そんな楽しみのためにプロレスを見ているわけではないのだ。
プロレスは確かに色々な個性の集積であるべきだし、色んなレスラーが存在してしかるべきなのだが、緊張感が総てに優先されるべきではなかろうか。好漢天山広吉が新日のトップに立てないのは一つに試合中の要らぬ間であろう。「ぶっ殺す」の口癖の割には試合ではひどく寛容なのだ。懐の深さでもあり、その点は長所であるのだが、テンコジのいっちゃうぞレスリングの匂いがプンプンして口に合わない。
鈴木みのるがその実力以上に存在感を持つのは、何も発言がすべてではない。もちろん相手あり気のプロレスだから、そんなタイプのみでは成立しない。永田のようなタイプが受けることにより鈴木がより引き立つわけだが、相手を生かすだけではやはり半人前なのだ。長州を生かした藤波は結局長州を越えられなかったわけだし。
G1から随分話が逸れてしまったが、書き始めるとどうにも限がない。というわけで、プライドについてはまた次回にて。
国技館の向かい側にはライオンがある
2004/8/13
新日G1両国3連戦、初日の感想です。
高山の欠場は残念な限りであったが(とはいえこの日のカードは真壁戦なのであまり興味はなかったが)、シングルの祭典は飽きずに観戦ができる。とりあえず羅列すると、
吉江とブルーウルフは出場資格がまだないと思うが、試合もそんな内容であった。
天山、西村はある意味手が合いすぎてつまらない。西村のスタイルも支持されるようになってからは完全に一つの型でしかなく、戦いの緊張感が希薄。天山にしても同様なことが言えよう。
天龍、柴田戦。これは本日のベストバウト。この54歳のオヤジは怒るとほんと面白い。年齢差実に30、まさに親子喧嘩ではないか。でもオヤジが強い。反則裁定でも充分堪能できた。
棚橋、金本は俗にいう熱戦であったのだが、正直さして面白みはない。どうも棚橋に関してはキツイ見方になってしまうのだが、芯に欠けるからであろうか。いわゆる闘いがない、という平凡なコメントをしておこう。
永田、中邑。筆者は永田を評価しているが、何故か馬鹿なプロレスファンは否定的。これはやはり馬鹿だから仕方ないのであろうが、もうちょっとよく考えて欲しいものだ。それはそれとして中邑君、この試合はちょっといただけなかった。正直永田の安定感と実力者ぶりのみが際立ち、逆転勝利に説得力が感じられなかった。やはり線の細さは改善せねばならぬ気がする。技をあれだけもらっているといつかがたが来るであろう。新日の至宝だけにちょっと過保護ではあるがそう感じてしまう。
中西は健介が相手なのでその頑強さを如何なく発揮できた。そしてまた宝の持ち腐れ振りを痛感させられた。ようするに頭の悪いジャンボ鶴田である。
メインの蝶野、みのるは蝶野の限界をこれでもか、というくらい感じさせられた一戦。一番の人気選手だけにはずせないのは百も承知であるが、哀愁さえ漂っていたように思われる。みのるはいいなあ、あれだけ昔は嫌いであったのに。それはつまり、今の新日所属選手の低迷を意味するわけで。ちょっと複雑な心境でもある。
さあ、14日も両国に行こう。
ノア、栄光の日
2004/7/10
5万8千はちょっと大袈裟かな、外野席には一切観客を入れてませんでしたから。
とはいえ、正直よく入っていたという感想。いわゆる空席がほとんどなかった印象で、2万入れば元が取れる経費計算だったとかで、興行的には大成功なのでしょう。
ノアの興行は大体において長い。特に意味のないマッチメークが半分を占めるのでなおさらなのだが、そこを計算して一時間ぐらい遅れていってきました。結局4時間を越える大会であっただけに、この読みは正解。
とはいえノアのファンは実に温かい。明らかな消化試合であっても大歓声。初のドームという条件を差し引いても、アットホームな雰囲気は悪くない。一昔前のUWF会場ほどの宗教色もない。愛すべきプロレスファンといったところか。
タイトルマッチを大切にするラインナップはノアらしさが溢れていたが、大体においては成功。必ず楽しめて満足がいく、ある種WWEと同じ安心感があり、高値安定のノア株、面目躍如といったところ。
軽く試合にも触れておこう。試合結果はサプライズのない予定調和。とはいえ大きな不満を抱かせないあたりがノアの強みか。敢えていえば金丸GHCジュニア戦。これはちょっと無理があったかな。
ワイルドUは相も変わらず酷かった。これが秋山の次に来るヘビー級の人材だとすれば、ノアの大きな将来的不安となろう。
三沢と武藤、いってもしょうがないが、10年前に見たかった絡みだ。二人の天才だからそれなりに魅せるのだが、歩行困難な武藤にあまり大きな期待も酷というもの。三沢にしても往年の強さはさすがに影を潜めている。個人的には夢のカードのままでも良かった気がするが。
メインはさすがの一言。見る前から年間最高試合の予想がつくという、ある種とんでもないプレッシャーの中で行われる試合というのも凄い。そこまでやらなくてもいいのに、というのが正直な感想。体を張りすぎですよ、いくらなんでも。
プロレスなんて全部決まりごとでしょ、筋書きがあるんでしょ、というありふれすぎたことをさも自分だけが見抜いているように語る御仁が多いが、それこそ筆者からすれば釈迦に説法。だが総て決まっていたとしても、いや決まっているという目で見られている中でこれだけの感動を与えた二人は見事の一言。まさしくプロレスを守る、ということなのであろうが、それでもあそこまでやる必要ないよなあ。
新日ファンの筆者ではあるが、充分に堪能させていただいたノアの初ドームでした。
獣は自分より強い相手に逆らわない
2004/7/2
6.26K−1ジャパン、対セフォー戦にてサップが復帰した。
藤田にぼろくそに負けた後、IWGPを返上しさすがに崖っぷち、といった状況での復帰戦であったが、正直酷かった。日テレとの契約上、参加は義務付けられていたのであろうが、逆効果にさえ映った。
谷川さんは盛んに褒めちぎっていたが、正直脆さのみが印象に残った気がする。筆者の意見としてはとにかく練習不足に尽きる。サップの体を見る限り、なるほどシェイプされておりそれなりの練習量をうかがわせるものだ。しかし質としては疑問を感じざるを得ない。闘うごとにまるで進歩がないじゃない。サップのベストバウトはダイナマイトにおけるノゲイラ戦であろう。
あの試合、筆者は生で観戦しており興奮し、そしてがっかりした。あの戦いこそレスラーに演じて欲しかったものだからだ。理に適った戦法ではなく、理を超える強引さ。普通そういう返し方はできないだろ、というやり方を通したからこそあの素晴らしい試合が成立したわけだ。相手の土俵にあがり相手の戦い方にあわせるようなよそいきの闘い方で戦果などあがろうはずもない。レスラーのセールスポイントはそもそもどこにあるのかを考え直してみるべきなのだ。
サップの話に戻るが、成功によりハングリーさがなくなった、との評も多い。これは確かに正解。勝つ、という強い意志が以前ほど感じられない。多角的に闘おうとしすぎでそれが逆に力を半減させているように思える。
だが何より致命的なのはその打たれ弱さであろう。それこそが練習不足の所以であるのだが、この見解はあたっているのか否か。
レッスルアンドロマンス‥はWARだけどね
2004/5/22
当初ゴルフが入っていたのでテレビ観戦を決め込んでいたK−1「ROMANEX」旗揚げ戦。
ところが前日、プロレス仲間より「先輩がこの興行に来ないのはちょっとおかしいのではないですか」との厳しい指摘と共にチケットを渡されてしまった。
それにより方向転換、第5試合目からの観戦になってしまったが何とかさいたまスーパーアリーナまで駆けつけました。
正直行ってよかったです。旗揚げ戦なのでまあ大目に、てな事前予想でしたがいえいえ充分すぎる興行でした。プライドとのファン層の違いもあるのか、あまり刺々しい雰囲気がなく、全体のムードはそう居心地の悪いものではなかった。闘いにロマンを求めるというコンセプトはやはり正解なのであろう。
その人間の持つ強さを数値化してどちらが上かを競う、これではそもそも面白みなどない。それが主たる目的ならば実際に闘うよりもそのような機能を持つ機械に託せばよいからだ。だがそうした結果つけられた順位付けに何の意味があろう。大体において格闘技には生産性の欠片もない。それなのに金を払ってまで求め、熱狂する。一体なぜゆえに。
人と人が自らの人生、そこに至る背景、賭ける情熱、秘めたる想い、そして信念をぶつけ合うからこそそれに魅せられる観客が存在しうるのではなかろうか。
演出には許させる範囲がある。決して踏み込んではいけない領域、それはファイターの心以前にファンの心であろう。日本の格闘ファンは寛大である。我が子を見守るが如く甘く優しい。だからこそ日本には格闘技が根付く土壌があるといえよう。だがその分シビアな目を持ってもいる。演出が許容範囲を超えたとき、多くは黙ってそこから去ってしまう。それに気付かなければ残った質の悪い観客相手に茶番を演じてただの裸の王様と化するだけ。
かといって、一切の演出を講じないのも問題。演出しないという演出はアリであろうが、何もしないというのはただの努力の放棄に過ぎない。ファイターの心を知らしめるは最低限の礼儀でもあろう。
ファイティングアート、これは猪木が以前語っていた言葉だが、ずばり的を射ている。段取りが整った闘いを見たいわけではない。強い弱いだけを見せるのではなく、強くても弱くてもそこにファイターの心を感じ取れるか否か。要はプラスアルファーを醸し出せるのかという問題。
プロレスの場合、相手に対する信頼により自らの力を闘いのうちで誇示することが可能となる。互いに持っているものを出し切ろう、その上で勝負を決めようではないか、とこんな感じ。勘違いされては困るのだが、だからプロレスが一番面白いなどと単純な事をいう気は毛頭ない。プロレスにしてもなかなかそれができないし、特に最近は許容範囲を勘違いしているようにも思える。
そこら辺はまた別に機会に書くとするが、今回のROMANEXがどこに向うのか。期待を持つには充分の内容であったが、今回は敢えて大好きな新日勢が良く頑張った、という感想だけに留めておきたい。
プロレスラーの武器は本来レスラーという誇りがもたらす心なのではなかろうか。それがなくなる、あるいは感じ取れなければ勝とうが負けようがファンは不在なのである。
もちろんK−1戦士,柔道家、ボクサーでもそれは同様なのだが。
何にハッスルすべきか
2004/5/19
嫌い、というのは一種の関心であろう。
プラスマイナスの方向性は別として興味があるわけで、ある意味無関心より遥かにマシなのだ。特にショービジネスの世界ではそれが顕著であり、注目を浴びなければ始まらない、つまり見てもらってナンボのもんなのだから。
さて、何をいいたいかといえば「ハッスルシリーズ」のことである。
筆者の立場をもう一度はっきりしておくが、DSEが嫌いなわけでは決して無い。プライドは観に行くし、正直面白いとも思う。ただ、高田が許せないだけのこと。あいつは嫌いだ。
そういった観点からすれば、ハッスルも期待はしないが積極的に潰れて欲しいとも思わない。プロレスというジャンルに属するのだから、当然興味もあるのだが、毎回ラインナップを見る度どうでも良くなる。そこに至る流れもくだらな過ぎてほとんど頭に入らない。
新たな形、というがちっとも新しくもなく斬新でもない。はっきりいえば子供だましで中途半端。怒りを覚えるのであればまだしも、それさえもなく全くの他人事。
結局行き先が見えないからそうなるのであろう。目的地があれば道中の試行錯誤には期待感があり、赤字もあくまで先行投資として理解できる。現にプライド自体がそうであった。だがこのハッスルシリーズは一昔前のSWSよりも寄せ集め的な感が強い。
やっぱりコンセプトって大事だよなあ。もしこれが一般のプロレスファンでは気付けないほどの深謀遠慮があるとすれば素直に拍手を持って迎えるのであるが、まずないであろう。
好きでも嫌いでもない、要するにそれは存在しないに等しいってこと。
筆者が買った新日バスタオル
2004/5/3
6列目で東京ドームプロレス観戦。前にも書いたが持つべきものは素敵なプロレス仲間ですな。
さて、今回は楽しみな興行でした。というのも捨て試合が少ないこと。どの試合もそれなりに興味深く、抜きん出たカードはないがアベレージの高いラインアップといえよう。 軽くコメントを。
第一試合、アメリカンドラゴンが素敵。
第二試合、ジャイアント魔神はどうみても250センチはないだろ。それにただの素人でした。その相手をした天山は少し前までIWGPのシングル、タッグのチャンプ。ちょっと可哀想かな。
第三試合、中嶋君緊張気味。頑張れ少年。
第四試合、これはルールが中途半端であった。タイトルマッチにならなかったのはパンクラス側の事情であろうか。この二人であれば総合ルールの方がより緊迫したようにも思える。後半は盛り上がりを見せたが、前半は観衆も少々戸惑い気味。筆者ご贔屓のジョシュは習慣なのか、ちょっと受け過ぎかも。
第五試合、意外に面白かった。スミヤバザルのベストバウトではなかろうか。天龍がそれを引き出しているあたりはさすがである。もっとも相撲つながりの意味が結局なかったけど。
第六試合、これも面白かった。策士の二人と不器用な二人。中西はわざとでないからこそ笑える。もちろん新日のリングで意図的に笑いを取ろうとすれば白けるだけなのだが。この男、もはやこの生き方しかない気がする。でもなあ、24歳の中邑が身を削って闘っている最中、恵まれすぎた才能を封印してこいつは何をしているのであろうか。
第七試合、高山、鈴木という実は新日ファン好みのタッグに蝶野、村上が挑戦。といっても蝶野が今更取っても展望は何も見えては来ない。もっとも未完の大器、村上をプロモートするというのはアリであろう。高山鈴木の試合にハズレなし、試合としてはこんな感じ。繰り返すが蝶野はもうキツイよ。
第七試合、よくわかんない。なんか吉江が勝ちました。
第八試合、棚橋の勝ち。どうでもいい感じ。
さてセミファイナル。この総合全盛時代にグランド20秒制限はきつい。そもそもの実力差からしても決定的である。しかも当日直前に決定ときては策の練りようもないであろう、とここまでは常識的に擁護しておくが、それを承知でいわせてもらえば柴田情けなし。プロレスラーはもっと言ったことに責任を持って欲しい。厳しいルールとはいえ、グランド素人の武蔵戦、勝機が皆無ではなかった。八方塞の状況でもあれだけ普段言い放つのであれば、それだけの練習を重ねて欲しい。練習していない、ということではなく結果が出る備えをしろということ。柴田にはそれだけの期待をしているし、いうだけ番長になってほしくはない。
そしてメイン。勝って欲しかったし、勝機もあった。だがサップの異常なまでの身体能力に屈した形となったしまった。彼はどんなプレッシャーの中でこの日を迎え、そして闘ったのであろうか。これ以上現段階で望むのは酷というもの。結果が出なければ対抗戦は意味がないわけだが、今回ばかりはそう責める気にならない。半年から一年ぐらいの準備期間を与えてあげられない新日の現状にこそ問題がある。イグナショフ戦が心配だ。
ちょっと強引であるが、陽の中邑と陰の柴田、この二人はそのキャラクターから太陽と月に例えられよう。彼らがこれからの新日を牽引して行かねばならず、そうでなくては未来も開けない。棚橋は確かに頑張ってはいるが、今のままでは古きよき時代の人気レスラー止まりであろう。
なかなかプロレスの明日が見えては来ないが、いい加減長くなってしまったのでここらで締めます。
さて様々な損得勘定はいかに
2004/4/25
持つべきものはプロレス仲間である。
小川参戦で一気に人気が加速したプライドヘビー級GP初戦、金曜日になってチケットが手元に届いた。今回は無理かな、と思っていただけに嬉しかったなあ。
以前も書いたように小川最強の幻影をいまだ持つ筆者は、とりあえず久々の総合の試合を見ておきたかったのだ。だからこそ埼玉くんだりまでわざわざ出かけてきました。
「お前らバカだー」といいたくなるほどの人手。集まりすぎだぞこんな片田舎に。さいたまスーパーアリーナは初見となるのだが、観難いし、トイレ、売店は少ないし、喫煙所が狭すぎるし、あまりいい印象はなし。
4万ほどの観衆が集まった割には去年ほどの熱気にかけたことが多少気になった全8試合。驚きはあったがベストバウトなしというそこそこの興行であった。
何といってもミルコの無残な敗北。事実上最強であったミルコがあんな負け方をするとはショック以外の何ものでもない。タックルを警戒したというが、そんなありふれた理由で相手のパンチを食らうようならもっと前に負けているであろうし、例え勝ち続けていても誰もが最強とは思わない。ノゲイラ戦の時は負けて尚強しとの印象があり、10回戦えば7,8回はミルコだろう、と感じさせたものだ。成功が彼からハングリー精神を奪い、副業多忙による練習不足にでも陥らせたのであろうか。
これでミルコの商品価値は暴落、DSEのみならずファンも落胆であろう。何といってもvs小川、vsヒョードルが吹っ飛んだのだから。
小川はその実力を垣間見せた程度にとどまった。天才小川の不安材料といえばお茶を濁す程度しかしていなかったであろう総合の練習量ぐらいであろうか。それでもヒョードルには勝てない、という声が仲間内では優勢であったが、なあに、練習の仕方次第でしょ、小川の場合は。
それにしても相変わらす高田がウザイなあ、プライドは。
プライドを捨てて観に行こう!
2004/4/17
色々あるわけだが、口だけ男の高田が(表向き)率いるプライドがあまり好きではない。
総合自体は結構見るし面白いとも思うが、感情的に好き嫌いを決める筆者としてはDSEを支持はしていない。プロレスファンと上手く付き合ってきたK−1がMMAにより総合へと打って出るわけだが、ここでも筆者ご贔屓の新日と提携するという相変わらずのずる賢さである。それはわかっているのだが、応援せざるを得ないのもまた事実。
組織の質の違いであろう、DSEは押されっぱなしで16名と大々的に謳ったヘビー級グランプリも成功が覚束なくなってきた矢先、何とあの小川の引っ張り出しに成功。さすがにこれは驚いた。変人奇人の代表格の小川である。
上記の通りDSEは嫌いだが、これはまさしく起死回生の一手といえよう。小川自体も人間的には特に好きではないが、筆者としては日本人最強、いや三強をも凌ぐのではと常々思っていた選手。もっとも総合に出ることはもうなかろう、と存在を頭から消していたのも事実。それだけに今回ばかりは素直にDSEを認めようではないか。
GP開催に際しての総ての不手際をチャラにできるほどのヒットである。
仲間内では4.25は武道館か埼玉か、ギリギリまで逡巡していたがやはりこれが決め手。大多数がクソ田舎に高田のアホきめ台詞を聞きに行くことを選択。筆者もその一人。
まあ、5.3東京ドームも盛り上がりを見せているのでプロレスファンは今まさに春を迎えんとしている。
ノルキアは人気者
2004/3/28
両国は異常な盛り上がりであった。
特にメインの健介vsサップの選手権試合は全盛期の新日のテンションを思い出してしまった。ファンがノリノリで健介の応援。場外乱闘では北斗コール(もしかしたらそこら辺のシーンで筆者がさりげなく映っているかもしれないので楽しみにしてよ、そのぐらいいい席で観てたので)。
政治的な流れから、筆者を含む軍団は健介の防衛を予想していただけにサップの勝利にはちょっとビックリ。もっともK−1対新日の展開も確かにアリですね。総合との混ぜこぜはいかがとも思いますが、ここに至って新日も中邑一本に腹を決めたようですね。その中邑、天山との試合はこれまた読みにくかったが、見事な勝利。純プロでは線が細く、打たれ弱さが感じられるのであろうが、それは単にキャリアの問題。あれでいいのです。天山はちょっとかわいそうであったが、隙の多い戦い方はもはや時代遅れ、つまんないです。
露骨なアングルが幾つかあり、ジョシュのドームでのカードがタッグマッチ。新日得意のジョシュの無駄遣いですな。
4時間近い興行にしては飽きませんでした。それだけ内容が濃く、近年では秀逸な出来といえましょう。セミの蝶野vs永田が、蝶野の体調の悪さにより相変わらずの凡戦。だが高山と鈴木vs天龍とバカのタッグは見所が多く、天下無敵の54歳天龍と鈴木の絡みは今後楽しみ。もっとも世界一労わられない54歳ですね、天龍は。
カレーマン最強説
2004/3/14
いかーん、真面目な話このコーナーのことを完全に忘れていた。見事忘却してました。 かといって今更大晦日の中邑戦に関して書くのも間抜けだしねえ。
この間、両国のIWGP決定トーナメントを観戦し、3・12代々木第二も行ってきました。両国の掛け値なしの満員も驚いたが、選手権試合が二試合組まれたにも拘らず7分の入りの第二もビックリ。隣の第一はキダムでした。内容の驚きとしては天山のまさかの返り咲きと、あっという間の転落。二回もやるか、三日天下を。
次の相手があのサップ。そこに健介を持ってきた深謀遠慮とは果たして何ぞや。
まあ、中邑が戻るまでこれといった選手がいないのも確かで、両国であれだけブーイングを受けていた健介が代々木では歓声に包まれている、これは健介の頑張りというよりも天山と比較した相対的なものに過ぎないように思える。試合自体はそれなりに面白かったのだが、G1で秋山に指摘されていた天山の意味のない間がフィニッシュホールドといえよう。
ミスタープロレスと組んだミスター馬鹿、中西は相変わらずの馬鹿。意味のない行動をせっかく永田が自分との遺恨に持ってきてくれているにもかかわらず、馬鹿さ加減爆発。コメントしようもないほど浮きまくりです。10年に一人の素質を持ちながらポジションは木村健吾(今この字じゃないのかな)のそれを思い出す。
鈴木、高山の試合は相変わらず面白い。明らかにフリーの選手に救われている現状は変わらない。棚橋もちっともよくならない。大好きなジョシュもでなかったし。
3・28両国、スミヤに勝ったボブを見てくるか。
大晦日興行戦争顛末
2004/1/7
大晦日、実家にて例の格闘技三大興行をザッピングしながら総て見たわけだが、その感想。ちなみにこれは直後に書き留めた文章を基にしています。
第一の感想はひたすら疲れた、である。数時間に渡り3つを掛け持ちする労力は馬鹿にならないものだ。それに加えてこれだけ入り乱れた見方をするとそれぞれの興行の色が全然わかりません。興行というものは流れとバランスがあるものなのだが、間も何もあったものではなく、とにかく端から詰め込んだだけであった。今年はもう止めて下さいね。
ベストバウトはやはり筆者ご贔屓のジョシュの一戦。判定でも明らかに優勢であったが残り10秒ほどのところで一本勝ちとはつくづくわかっているではないか、この男は。リング上からのメッセージもベタではあるが、プロレスファンが言って欲しいことをきっちり押さえ、なおかつそれを言い放つだけの資格もある。くどいようだがジョシュをもっと大切に、そして上手く使おうよ。
藤田はちょっと不幸だったね。相手は少なくとも元世界王者のボクサー、しかも31歳と油の乗っている年齢。猪木アリ戦とは比ぶべくもないゆるいルールとはいえ、その準備期間を考えれば立派なものよ(相手も同じ条件だけどね)。しかしなあ、前日に決まるというのはいくらなんでもドタバタし過ぎ、宣伝も出来なかったしねえ。猪木祭りは誰の仕切りに問題があったのだろうか。猪木自身がマッチメークをしていたわけでもあるまいし、ちょっと問題がありすぎたみたい。第三者としては面白い成り行きであったのだが。裏話はやばすぎてマスコミも全然報じてくれないのが残念ですな、それが一番の楽しみなのに。
長くなるので以下簡潔にします。
安田は間抜け、初挑戦でもないのになぜ真っすぐ突っ込むのか。永田は仕方ないでしょ、あの状況で参戦した勇気を誉めるべき。プロレスを知った顔した素人格闘ファンの感想は容易に想像がつくが、そんな単純な見方ではつまらないのよ。とはいえ面倒だし今更そのレベルに降りる気もないのでこれ以上は言わない。曙サップは見たままでよいでしょう。村上はルールが無謀すぎ、相手がごねたのかもしれないけどね。リョウトはやはり結構強いのかもしれない、ただ腹が多少たるんでいた気がするがあれはナチュラルなのかな。吉田はまず体調が問題。無理に出すんだもんなあ。無理といえば桜庭。本人も試合後言っていたが強制的に出されたのであろう、高田さんに。久々にいい試合と思えたのだが相手が悪かった。桜庭は最大の功労者なのだからもっと大切にしてあげなよ。K−1はカードに対する期待感を見事裏切る凡戦続き。
ああそうだ、中邑について書かなきゃいかんがまた後日ということで。
悲しきパワーホール
2003/12/27
TXにて橋本vs長州を見た。当然結果は知っていたわけだが、やはりやりきれないものがあった。プロレスファンとしてはいくらでも見所がある対抗戦ではあるが、全治3ヶ月の長州に、橋本までその後全治6ヶ月。時期も逸していたのであろう。かといってWJ立ち上げ時に見たかったというわけでもなし。繰り返し述べているように今の長州、WJにはまったく興味なし。だが根っからの新日ファンだから敵対者として毛嫌いしているわけではない。
長州力はBI以外に自分の歴史を作った初めてのレスラーといえよう。鶴田も藤波も時代のエースにはなり得なかった。特別好きなレスラーではなかったし、今の新日の凋落の一因が長州にあるとさえ思っている。だが憎々しいほどの強さがあり、その発言にも一貫したプロレス観があった。それだけに筆者の中では右こぶしを突き上げながら去って行った引退までがあくまで長州力なのだ。
それぞれ個人の事情があろうから、復帰に関してどうこういうつもりもない。だがもう長州力ではないのだ。死に損なった彼がまさしく死に場所を捜し彷徨う様はもちろんそれなりの美学を感じ取れてしびれる部分さえあるのだが、それ以上にやはり目を背けたくなる感情の方が上回る。但しこれは、ファン以上に長州自身がわかってやっていることなのであろう。繰り返しになるが人にはどうしようもない事情があるのだ。
革命戦士は老いても戦いの中で朽ち果てたいのであろうが。
泣かせるなあ
2003/12/24
ここのところ毎日のように雑記帳を書いていた分、格闘備忘録がご無沙汰であった。同時に二つは無理だし書きたいことがなけりゃ書かないし、まあ仕方なし。
二人の女と同時に付き合えるような器用さがきっと必要なのであろう。真面目な筆者にその経験はなし。というよりそんなモテナイしな。
ネットでサンスポの格闘技欄を見ていたらノゲイラのちょっとしたインタビューが載っていた。現在猪木祭り、プライドが最初の予想通り共倒れ状態なわけだが、処々の問題を抱えつつもノゲイラvs永田戦がボンバイエでマッチメークされるのでは、との予想が強い。それに対して「敬愛する猪木さんのピンチを救うため、格闘技界のために出る」と発言。ビザや怪我の問題がありながらも
「体のあっちこっち痛いけど、もうそれどころじゃないんだろ?」と涙が出るようなセリフ。誰かの決め台詞と違い、これこそ本当の男ではないか。
男といわれたのに対戦が決まらず榊原社長がその出場をマスコミに懇願までしている田村(そうはいってもあの暴露本もマイナスに働いているのではなかろうか)、金にうるさすぎるミルコ、ほとんどが非公式の勝利でしかないヒクソン、怖くて色々書けないヒョードル、変人奇人の小川、みんな少しは見習えよ。ファンはリング上のみを見ているわけでは決してないのだぞ。
まさしく武士道を感じさせるノゲイラであった。
ホンマ、オモロなってきましたな
2003/12/11
サプライズであろう。もちろん中邑のIWGP奪取のことである。
戦前の予想としては、ここで中邑が獲るぐらいでなければ新日も変われないのだけれど、天山の長すぎる我慢と雌伏から考えてさすがにそれはないか、であっただけに筆者にとってはサプライズであり、嬉しくもある。素直に新日の英断と中邑の頑張りを讃えたい。あんな若造に負けるとは納得がいかない、一から出直しだ、とコメントする人の良い天山にも拍手。
中邑については、武藤や船木に感じられたセンスや期待感は正直ない。ただ彼の発言は非常にプロレスファンの心理を捕え、そのクレバーさが伝わろうというもの。新日ファンにとって彼はまさしく希望なのだ。棚橋では結局半分なのだよ。それは別に総合に打って出ない選手を否定するという意味ではないが、説明は面倒なので通じる人に通じればよい。
榊原社長が怒ってました。現役王者を引き抜いてワーイとは何事だ、倫理的道義的問題だ、だってさ。選手を全く育てず、金による引抜のみでここまで成長したただの興行会社が何をえらそうに。筆者別にリングスのファンではないが、とっても溜飲を下げております。いいじゃん、男の中の男ばかり集まっているのでしょ、高田さんの周りは。今回も人の良い桜庭さんにまた無理をさせるみたいだし、もともと外人選手のギャラを高騰させたのはプライドの弊害の一つ。因果応報という言葉を噛みしめるべきでしょう。
とはいえ、大晦日に勝つのはやはりK−1かな。
高田延彦暴露本
2003/11/29
金子某という、よくは知らないがちょっと有名で、偏見ではあるが明らかに筆者の嫌いなタイプの人種であろう、彼が代筆したこの暴露本、専門誌ではかなり批判的に取り上げられていた。とりあえず1600円以上の無駄金を払い読んでみたのだが、そんなに驚く内容ではなかった。
長年プロレスを愛してきた筆者にとり、概ね想像の範囲で、推理していた箇所の、まあ、意味のない答えあわせ程度のもの。憤慨しないあたり、もう若くはないのだな、筆者も。
高田にはとっくの昔に失望して、もはや評価の対象になり得ない人物としての認識しかなかっただけに、むしろ個人的には好感度を(ほんのわずかではあるが)上げてしまったくらいだ。ただね、本人も一度冷静に読み直した方が良いと思うよ。己の犯した失敗についてはすべてよく知らないままそうなっちゃった、あるいは仕方なかったのだ、では自己正当化にもならない。もちろん、それなりに高田自身が悪かった、という言い回しも金子某の白々しい文章技法により表現されてはいるが、愚かしいほどに見え見え。懺悔ではなく苦しい苦しい言い訳にしか聞こえない。
あれ、こんな本をこのタイミングで出すなんてまだ借金が残っているのかな、というのが感想。ターザンが「泣き虫」というタイトルはセンスがない、と吼えていたが、筆者としては別の意味で違う気がした。どうせつけるなら「泣き言」だろ、てね。
鈴木と永田
2003/11/19
とはいってもこの前鈴木については書いたから、永田の話。
筆者の周りでは思いのほか永田の評価が低い。ある人は今の新日の凋落は馳と永田のせいだという。馳ついては少し同感。
彼のレスラーとしての姿勢や資質は認めるが、昔ながらの新日の強さを失わせた要因の一つである気もする。あのジャイアントスイングはいただけなかった。ジャイアントスイング自体は構わないのだが、相手を投げた後、自分がフラフラしている姿はアメプロの世界。回転すれば目が廻るのは当然であるが、レスラーなら平気でいて欲しいし、無理ならそんな技をかけるなという話。彼のクレバーさは認めるが、陰の部分を感じさせないところが逆にマイナス点。それはつまり強さの事。
話がずれたが、永田について。筆者が永田を支持するのは、彼が特別素晴らしいレスラーという評価によるものではない。ここ一番での弱さ、それはカリスマ性の欠如であり、エースとしては致命的。つまり新日を支えるに足るほどではないというのが結論。
だがしかし、他に誰がいるのか。比較論で申し訳ないが、一番マシではなかろうか。もともと彼はエースになるだけの人材ではなかったはず。レスラーとしてのセンスのよさは若手の頃より垣間見られたが、若手時代の武藤の比ではなかった。当時は中西という無条件のエース候補がおり、彼はその下。この序列は覆りそうになかった。もちろん中西の想像を超えた脱落振りも大きな要素ではあったが、永田がこのポジションにいることを誰が想像できたであろう。それはひとえに努力の賜物と素直に認めたい。自力で予想以上のポジションを勝ち取ることは、新日的で評価できると思うのだがどうであろう。
発言もそう悪いとは思わない。ただし、秋山と並べてしまうとその甘さが浮き彫りとなり、ちょっと寂しいのも事実。今の新日は若手の台頭を待つしかないのだ。
わっかんねー、何がなんだか
2003/11/10
「猪木祭り」にミルコが出場決定。プライドの大晦日興行で、てっきり白紙か、と思っていたら意外や意外。猪木と喧嘩別れしたプライドのトップが出場するとなると穏やかではないぞ。ノゲイラに負けたとはいえ、どう考えても現在最強はミルコ、そして来年も彼を中心にヘビー級タイトル、トーナメントをまわしていくつもりでプライドはあったろう。
日テレは何とかこれで最悪の事態は避けられそうでホッと一息であろうが、何がどうなっているのやら、まるでわからなくなった。まさか本当にミルコVS小橋ですか。
心配する気もないがプライドのカード編成はどうなるのか。シウバは当確としても、桜庭、吉田は体調を考えると無理があるし、かといってK−1が曙VSサップをマッチメークしている以上、生半可なカードではフジが納得しない。でも日本人が絡まないカードでどこまで数字が取れるのか。まあ、自信があるから強行するのだろうけどね。個人的には止めた方が良かったと思うのだが。
ちなみに「猪木祭り」のメーンは小川VSミルコという情報もある。あり得ないだろ、という気持ちはよくわかります、でも川村ラインで確率はゼロではないけど‥‥。
全く関係ないけど、今日は母上様の誕生日。おめでと、いくつになったか忘れちゃったけど。
ミルコより高田を誰か止めろよ
2003/11/09
6万7千は言い過ぎかもしれないが、確かに開始当初から超満員。トーナメントという試合形式のせいで前座がない事情もあったにしろ、この前の新日ドームは残念ながら完敗。
メモの意味も込めて順を追って感想を書き記しておく。
ボビッシュが期待外れ。右目を押さえた秒殺はガファリンを彷彿させた。WJの切り札にはなりませんでしたね。グッドリッジはこれで寿命をまた延ばした。
リデルの敗北は予想通り。技術のないランペイジが順当勝ち。さて、吉田、シウバ戦。組んで以降の吉田の強さを筆者は評価していたが、シウバもさすがに粘る。1Rは吉田優勢といえた。だが2Rで様相がガラリと変わる。前回の田村戦の教訓はどこへ行ったのだ。まんまと打撃戦へ突入し、ヘロヘロとなり終了、そして判定でシウバの勝ち。よく知らないが、延長、ドローなしのルールだったのであろう。しかしなあ、何故打ち合うのよ吉田さん。1Rでシウバ恐れるに足らずとみたのか、それともいいのを入れられてカッと来たか。それならやはり田村戦から進歩がない。付け焼刃とはいわないが、打撃で上り詰めた相手にそれで臨むは愚の骨頂。いかに練習しても柔道でシウバに吉田が負けることがないのと同じ。シウバを止める千載一遇のチャンスであったのだが。
盛り上がりすぎた観客が勝手に休憩を始めた第4試合はヘンダーソンが圧勝。唯一最後のシウバの対戦候補であろう。第5試合は時間の無駄。ヒーリングが信じられないくらい弱くなってしまった。少なくとも山本の善戦とは受け取れなかったし、観客の反応も白けたもの。実際勝つチャンスがかなりあったにもかかわらずセンスのなさのみ強調された。彼は何が得意なのであろう。この試合、高田道場がキーポイント、とはちょっとうがち過ぎかな。
休憩のようなこの試合の後、本当の休憩がさらに20分以上とダレダレ。そして勘違い男高田統括部長の勘違いした入場シーン。何とプライドも大晦日興行に打って出るそうだ。猪木の悪口をひとしきりかました後くだらない出来レースの発表がなされた。編成決定権のない1プロデューサーにやるのかやらないのかはないだろ、大体会場も押さえてあるしね。しかし裏では何があったのか。猪木と喧嘩別れしたことしか把握できなかったが、高田にしてみれば目の上のタンコブを追っ払った気分であろう。プライドを牛耳ったつもりであろうが、彼がそれだけの器かは今後わかるであろう。一つ言っておくが、プロレスファンは高田を許していないし、彼の好きなセリフ「お前は男だ」とは反対に、男とも思っていない。本当の借金を返していないことを忘れてはいけない。
でもこれで「猪木祭り」は成立しないぞ。日テレはある意味再び逆レジェンド(伝説)を築きそうだ。
長くなってきたがまだ書く。桜庭の試合は寝てしまったので割愛。予想通り勝ったけどね。頑張れ桜庭、いや皮肉ではなく。
そしてミルコ戦。九割方ミルコ優勢との予想であったはずだが、ノゲイラの一本勝ち。ちょっとビックリ、ヒョードルニッコリ。ただそれでもミルコの方が強いであろう。1Rで完全に押さえ込んだミルコの油断があったか、2R早々にマウントを許してしまう。ただ防御の上手いミルコをノゲイラが責め切れない。しかしミルコにも珍しく焦りがあったようだ。なんせ最近ピンチらしいピンチがなかったし、1Rで読みきったという自負もあせりに拍車をかけたのであろう。マウントを切り替えした瞬間にノゲイラが決めたわけだが、これしかないという勝ち方かもしれない。まあ、あそこで決められるのもノゲイラだからこそともいえるので素直に拍手を送りたい。ただ、ミルコは無傷で負けた印象が強く、敗れてなお強し、はそのせいか。もっともノゲイラはそのスタイルからしてあまり強い勝ち方が出来ないのでちょっと損かもしれない。とにかくあのミルコに土をつけたのだから復活といえよう。
ラストのミドル級タイトルマッチはシウバが軽く決めて終わり。特に感想はなし。
全体として気になったことは、入場シーンの意味のない長さ。興行時間が4時間以上というのは勘弁して欲しい。そしてタイトルマッチ宣言の中に、「株式会社ドリームステージエンターテイメントが認める‥‥」というくだりがあったが、ちょっとかっこ悪いぞ。一企業が認定している印象が生々しい、現実そうだとしてもだ。
筆者初めてプライドをライブで観戦したが、若い女性が多いなあ、基本はカップルばかり。何とも内容との不釣合いが印象深かったのだが、あのナイスカップルたちはどの程度理解してみてるのかな。筆者も女性連れと洒落こみたかったが、総て玉砕。最初は格闘技だから女性には受けんわな、と捉えていたが会場を埋める(しかも結構きれいでおしゃれな)女性陣を見ながら自分の認識の違いに驚かされてしまった。相変わらず人気ねえなあ、筆者は。
鈴木みのるについて
2003/11/08
11.3横浜アリーナ永田VS鈴木戦を見た。鈴木は新日本在籍時からあまり好きではなく、体格、素質に関しても正直評価の対象ではなかった。脱退した時も船木の離脱がショックで鈴木などどうでも良かったものだ。
しかし新日参戦以来、認めざるを得ないであろう。たたずまい、発言、戦い方、確かに新日ファンが望んでいたものである。永田戦に関しても、本当に彼をそこまで嫌っているかはわからないが、その発言により試合がとても緊迫したものになっている。お前の技なんか受けないよ、効かないよ、という立場表明が大きなファクターとして見るものを惹きつけたわけだ。一見に近いファンは順番に繰り出せれる大技を黄門の印籠のごとき見せ場として楽しみ、そのためにお金を払ったんだ、という感覚で中西の試合でも楽しめばいいのであろうが、筆者のように20年も付き合い、いい頃を知っているファンにはUWFと戦っていた頃の新日マットが彷彿されたこの一戦こそ、真剣に見てしまう内容であった。
猪木がよく「戦いがない」と発言するが、これには色々な意味があるのであろうが、鈴木の感覚が猪木のそれに近い気がしてしようがない。
曙太郎
2003/11/07
八百長まみれとはいえ、さすがは国技大相撲、元横綱の曙K−1参戦は一般紙やテレビで大きく扱われた。もともと曙の転向については噂されていたものであるが、まさかK−1とはねえ。
正直貴乃花ならまだしも、レスラー転向の話の時もあまり胸踊ることはなかった。大体が大きすぎるのだ。そしてご存知のように膝が巨体を支えきれずにボロボロ。210キロといわれているウエイトを最低、170〜180まで落とさぬ限り、通用しないのでは。対サップというマッチメークは無難と言えよう。なんせサップには蹴りがない。それにテクニカルなタイプでもないので正面からのぶつかり合いなら何とか成立するのでは。
しかしなあ、「猪木祭り」とぶつけてどうする。元旦でいいだろ、正月で。同じターゲットを同時間に食い合う愚行、無駄だよね。おまけにCXがプライドと組んでさらに同日イベントの可能性ありだと、本当に馬鹿馬鹿しい。そんなことをすればテレ朝のドラえもんあたりが漁夫の利で数字を持っていってしまうぞ。それにプライドが開催に踏み切れば「猪木祭り」はそもそも成立しないのではなかろうか。全く現段階では五里霧中、どうなっているの。
ややこしいのでプライドのことはおいておき、噂の「小橋VSクロコップ」「曙VSサップ」を比較してみよう。ファンからすれば当然前者が興味深いはず。勝負論としても、試合が何とか成り立ってくれ、という目でみてしまう曙戦より上のはず。但し、世間の注目は後者のほうにやはり軍配が上がろう、曙とサップだものな。一流力士の本当の強さには非常に関心があるのだが、膝の悪い超肥満体、そして立ち技K−1ルールではちょっと期待薄。サップにも神通力が失せている現状ではカードのインパクトほどの内容は期待できない。その点小橋がミルコと戦えば、プロレスファンにはたまらない。純プロレスラーの小橋のほうが案外通用するのでは、などというファン独特の妄想を描けてドキドキもの。とはいえ、実現しないだろ、このカード
入場テーマ曲
2003/10/26
やはり「猪木ボンバイエ」が無条件でかっこいい。しかし筆者の年齢のせいであろうか、昔のレスラーの方がインパクトのあるテーマ曲を使用していた気がするのだが。ファンクス、ミル・マスカラスはもとより、ブロディの「移民の歌」、リッキー・スティンボートの「ライディーン」などもワクワクしたものだ。日本人では長州の「パワーホール」が秀逸。藤波との名勝負数え歌の頃は、藤波を応援していたがテーマ曲は負けていたな。ドラゴンは曲を変え過ぎ。今のレスラーは格好を気にするワリには印象が薄い。「船頭多くして船山へ登る」とは少し違うかもしれないが、何もかも中途半端、当然リング上も同様なのよね。ファンがレスラーに求めるものが案外理解できていないのかな。
WJノリノリ
2003/10/25

何故かわが愛読する「週刊ファイト」が設立以来盛り立てようとしているWJ。新日ファンの筆者は大嫌いなのだが、正直興味を持てるほどのものでもない。ほっておいてもそのうち自滅するだろう、と予想していたら遥かにそれを上回るスピードで崩壊へ向かっている。50のレスラーにど真ん中を走られては日本マット界も先行き暗い。サラリーマンの頃からこらえ性がないことで有名であった健想の脱退も、そもそもの人選ミスに思える。鈴木みのるに軽蔑されまくってしまった健介は相変わらず親離れできないまま。大森と越中の反乱、永島出て来いだって。インディ真っ青のストーリーはど真ん中どころかただ今路肩を疾走中。

バーネットだけかよ
2003/10/13
チケットをもらい新日ドーム興行にいってきた。正直さほどそそられるラインナップではなかったが、まあいいかぐらいの気持ち。筆者だけではなかったのであろう、観客の入りからもそれは感じられた(もっとも驚くほどの悪天候も大きな理由であろうが)。最終的にはそこそこの入りではあるが、関係筋の情報ではかなりばら撒かれたみたいだ。
カードがなあ。オープニングの時間差バトルロイヤルの変形は企画倒れでリング上があまりに散漫。これをタイトルマッチにしてしまった判断には疑問を感じる。
インパクトのないブルーウルフの勝利、K−1戦士というよりすでにプロレスラーのTOAを引き立て、かませ犬状態の真壁、最初のマイクアピールのみの西村VS安田、おまけに10分から25分という、いったいどのくらいなの、という休憩と、あっという間に進行。
名前の難しいモンゴル選手は柔道の猛者なのに何故か柔道を封印、高坂とヒカルドンの試合は寝てしまったが、何のためのマッチメークか。そしてバーネットのパンクラスタイトルマッチ、これだけは見たかった。最初からジョシュは好きで応援しており、しかも新日の最後の砦という、昔からの新日ファンとしては実に皮肉な状態。だってそうでしょ、一番ファン心理を掴む戦い方、発言、発想を心得ているのが、新日育ちでもない外人選手の彼なのだから。しかし強い。打撃に少々付き合い、軽く決めてしまった。おそらくプロレス技を使おうとしていたところ、マウントをとられてしまいしょうがなく決めたのであろう。もっと強い相手とやらせないと腕が鈍るのではなかろうか(高橋は弱くはないが)。彼にはプライドで数人強いのを倒してもらい、勝ち逃げさせたいのだがどうか。
また休憩があり、村上の試合。これはいつもそれなりに楽しめる。村上の表情は特殊メイクかと思うほどに見事。柴田は期待しているがバックボーンが希薄で、強さがない。パフォーマンス中心の口だけのレスラーにはなって欲しくないが。
そしてホーガン登場。全盛期を見ていた筆者にとって寂しさは隠せないところだが、いやいや大したものである。WWEでのスタイルをあっさり変えて日本スタイルを完全に思い出している。どう受け止めようかと迷っていた観衆をあっさり掌握してしまい、茶番にはしなかった。もちろんラストのアックスボンバーには往年の説得力は皆無であったが、蝶野が相手をした理由がよくわかった。彼もやはり一流なのだ。小橋ごめんな、というスリーカウントであった。
そしてメイン。どうなんでしょうかね。永田1人だなあ、まともなのは。彼の努力とセンスのよさは誰しもが認めるところなのだが、本来彼が3番手にいるぐらいの布陣でないと、新日も層が薄いといわざるを得ない。このままでは中西と天山は2流止まり。聞くに堪えないコメントはもういいし、これ以上変な間を試合中に挟まないで欲しい。もともと嫌いであった鈴木みのるの主張が今では説得力と正当性を持っており、評価せざるを得ない。ジョシュに帰化してもらって全部預けたら、正規軍。
終わった途端、観衆はいっせいに家路へと移動を始めた現実、重いなあ。