その21 タラナキ、たらなき(2006.1.13)
 3回目となった年末年始家族キャンプ。今年はオークランドから南へ車で約5時間のニュープリマスに行ってきました。
 私の持っている日本語の観光ガイドブックには、ニュープリマスのニの字も出てきませんが、タラナキ山とサーフィン、酪農、それに石油が取れることでも有名な町です。日本の幕末をモチーフにした、「ラストサムライ」というハリウッド映画のロケ地にもなりました。ただ、この映画が気に入ったから行ったわけではありませんので、念のため(いくらフィクションとはいえ、私には???の展開で付いていけませんでした)。


ニュージーランドの「富士山」といわれるタラナキ山。

 初日は、朝9時半ごろに出発し、途中の町で昼食(おにぎりランチ)の後、3時すぎには夫がインターネットで予約していたキャンプ場(Egmont Eco leisure park: http://www.egmont.co.nz/accommodation/)に到着しました。住宅地の真ん中にごじんまりと、ひっそりとひそむキャンプ場。到着した直後は、ちゃんとした所だろうかという不安が、口には出さないまでも3人のそれぞれの胸中にひそんでいたのでした。
 そして受付には、「5時まで待ってね。テントは適当に張ってね」という趣旨の張り紙。キャビンの部屋を掃除していた人に声をかけると、「芝生のところにテントを張ってくれたらいいよー」とのこと。
 すぐ横に流れる小川のさらさらという水音以外はしんとしていて、広々とした芝生には主がいないテントが2、3あるだけ。気を取り直し、大きな桜の木の下の影に(快適に過ごすためには、日中どこが日陰なのかを見抜くことが重要)テントを3人で張ることにしました。夫の指示のもと、てきぱきと手伝う娘と、うろうろする私(部品を付け間違えたり、ぼーっとして役立たず)によって、20分ほどで完成しました。


広々とした芝生から、好きな所を選んでテントを張りました。右の方の緑色のが「我が家」。

 それから、とりあえず食料買出しと町の見物を兼ねて出かけて帰ってくると、管理人さんがちゃんといて、無事にチェックインができたのでした。
 滞在の快適度に大きな影響を与えるキッチンをのぞいてみると、鍋やまな板などの調理具、皿やフォークなどの食器類、洗剤や布巾、食料を置いておくロッカー、はては冷蔵庫に入れる食料品に名前をつけるためのシールやペンまでそろっていて、至れりつくせり。キャンプにはつきものである、食事の準備のたびに自分の鍋やら食器やらを運ぶ必要がなかったので、とても楽でした。それに、有料のことも多いバーベキュー台やシャワーまですべて無料。最初の印象よりずっといいキャンプ場であることが判明して、やれやれでした。

最初の晩はバーベキュー。

 3泊4日の滞在中のテーマは、「のんびり」。娘とバレーボールをやったり(8歳の娘にとって人生最初のバレーボールにはまっていました)、読書をしたり(「ナルニア物語」7部作にトライ。3作目の途中で時間切れ)、近所の公園のイルミネーションを見に行ったり(予想どおり地味でしたが、ほのぼのしていました)、プールで泳いだり、海辺の散歩道を歩いたり。
 あとは、タラナキ山のふもとまで行って、15分の大変お手軽なトラッキングコースを歩いてきました。

タラナキ山のふもとからの風景。

 また、市の中心に位置する博物館が、とてもおもしろかったです。ニュージーランドの博物館は充実していて(しかもほとんど無料)、新しい町に行くたびに我が家が訪れる場所です。ニュープリマスでは特に、現在のタラナキ山のできるまでをコンピューターグラフィックで図示してくれた映像にびっくり。この美しい形になるまでに、何度も噴火しては消滅するというダイナミックな動きがあったとは想像もしていませんでした(そういう歴史が判明している、ということもすごい)。
 ニュープリマス自体も小さすぎず(立派なショッピングセンターもある)、大きすぎず(オークランドみたいにごちゃごちゃしていない)で、美しい海辺の町でした。夫は、車の運転中にタラナキ山がひょいと姿を見せるたびに感動していました。一方の娘は、タラナキ山の歌を作成して、ずっと歌っていました。

「タラナキ山」(メロディーは「春がきた」)
1.タラナキ、タラナキ
 雪の山
 火山が 噴火して
 できた山

2.ニュープリマス、ニュープリマス
 タラナキが
 あるところ あるところ
 いつかおいで

3.タラナキ、タラナキ
 雪の山
 草のみどり 植物みどり
 きれいだな
 天候にも恵まれ、楽しいキャンプを過ごし、3日に無事に家に帰ってきました。隣の奥さんが預かってくれていた郵便物を届けに来てくれた時に、「何がよかった?」と聞かれた娘が、「ウナギ」と答えたのには笑いましたが。キャンプ場の川にいるウナギに、管理人さんが毎朝、餌付けをしていて、最後の日には娘にも餌をやらせてくれたのが、タラナキ山でもなく、プールでもなく、このキャンプで一番楽しかったそうです。ほんと、子供っておもしろい。

足元にウナギが頭を出しています。60年、70年と生きているウナギが何匹かいて(管理人さんはそれぞれを見分けていた!)、丸々と巨大でした。噛み付かれるので頑丈な靴を履き、指を噛み切られないようトングを使っています。餌は残飯のパンや肉(野菜や果物は食べないとのこと)。

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