クリスマスがロマンチックだったのはいつ頃までだったのだろう。
 レストラン難民になったこともあった。大枚はたいて手ひとつ握れぬ夜もあった。
 泣きながら自由が丘から三軒茶屋まで歩いたこともあった。
 つらいのは君だけじゃない。時間が解決してくれるまで待つんだ。クリスマスのCDでも聞きながら。世の中には山のようなクリスマス音楽があるのだから。
 ということで、今回はちょいと変わっている系で選びました。定番・名盤系もやりたいなあ。

Acoustic Christmas
David Grisman デヴィッド・グリスマン

 ジャズの影響が強い独特のブルー・グラス‘ドーグ・ミュージック’の創始者でマンドリンの名奏者デヴィッド・グリスマンによる有名クリスマス・ソング集。達者なミュージシャンによる楽しいセッションの雰囲気が伝わる好盤です。
 小さく温かく、真摯にそしてさりげないユーモアも忘れずに。昔のクリスマスのイメージです。夜が更けたころひっそり聴くのにふさわしい。
 

グリスマンのHP:http://www.dawgnet.com


Jingle Bell Jazz
Duke Ellington ,Lionel Hampton 他

 コロンビア製作の2枚のジャズ・クリスマス・LP‘Jingle Bell Jazz’と‘God Rest Ye Merry Jazzmen’を1枚にしたCDです。ジャケットは最悪ですし、カットされたナンバーもあるのは残念ですが仕方ない。あきらめも大事です。
 なんといっても格好いいのが‘Pony Poindexter’の赤鼻のトナカイ。 終わると思わずため息をついてしまいます。LPの最後はMiles Davisだったのですが、CDではハービー・ハンコックです。なぜだろう。Milesはちょっとヘビーすぎるのかも。およそクリスマス・ムードはゼロだもんね。

 


All About Christmas
ドリス・デイ、セリア・クルース、アリス・バブス他

 中村とうよう編集の世界のクリスマス・ソング集。全27曲、南アフリカからフィリピンまで。50年代の古いモノが中心です。
 
こうして聞くと、クリスマス・ソングっていうのは、ポピュラー音楽の原点という気がしてきます。特別な季節なんだから楽しい気分にさせてくんなきゃ。企画モンの王道とでもいいましょうか。
 コクがあるというかアクが強いというか、強烈な演奏が並んでおります。結構浮かれムードがどの曲からも感じられるのが嬉しい。昔も今も変わらないもの、大事にしたい。


ブレイヴ・コンボのクリスマス
Brave Combo ブレイヴ・コンボ

 さて、こっちは1バンドで世界音楽に挑戦しているクリスマス・アルバム。チャチャチャで決めたオリジナルの‘イッツ・クリスマス’を聞くと、このバンドの心意気が伝わってきます。音楽への愛情と情熱では誰にも負けない。
 得意のポルカ、サンバにクンビア、ブルースといった音楽スタイルにアヴェ・マリア、もみの木からフェリス・ナビダーまでの有名曲が以外だったり当然だったりの組み合わせで演奏されています。ま、シンプルでごまかすことを良しとしない潔い演奏で世界音楽演るっていうのが根本的な問題ではあるのでしょうが、オレはこういう道もあると今でも信じています。


Manhattan Christmas
New York Latin Jazz Allstars

 1989年ウロ覚えの記憶では日本製作だと思うラテン・ジャズのクリスマス・アルバム。当時ニッポンは金持ち国家で、世界中の音楽が集まっていた。もちろん、ぼくらが金を持っていたわけではなく、金を出してくれる鷹揚な会社がたくさんあったということだ。
 ティト・プエンテもゲスト参加して、赤鼻のトナカイ等超有名クリスマス・ソングをサルサで演奏しています。濃密でななく、パーティーやらショッピングのBGMにふさわしいような感じで。
 こういう軽く洒落ているのも悪くないと思います。クリスマスですもん。

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