ちゃーるさんの断食道場日記
2002/08/12
ああ、昔の友達が元気そうな暑中見舞いメールをくれる中、わたしは、みなさんに、この晩夏にわたしに起きるであろう劇的変化について報告せねばならないであろう。
「わたしに起きるであろう劇的変化」とはなにか?
「であろう」というからには、これからの将来において起きる事件だ。既に日にちは決まっている。9月7日(土)から9月16日(月)である。10日間である。
わたしが勤めるには、決まった夏休みというものがない。
夏は一番商品が売れるので、社員が盆休みなど一斉にとってしまうと何か起きたときに対処できないからだ。従って、有給休暇(20日)の他に、3日分の夏休(なつきゅう)というものがある。この3日分は、6月から10月までの間なら、上司の承認を得たうえで自由にとることが出来る。わたしは、この夏休をその聖なる10日間に使うことにした。9月9,10,11は夏休、12,13は普通の有給休暇で10日間を確保したのだった。
「劇的変化」というからには、何かが変わるのだ。何かが。
今年39歳になるわたしに何が起きるのか。むふふっふうふふふふう。
ヒントは最近のわたしの膨れあがった腹周りにある。中年男性の究極とも言えるその曲線美。「劇的変化」を一言でみなさんに了解していただくためには、やはり、あの4文字熟語を提示すべきであろう。むふむふうふふうふうふう。
ああ、あの高貴で崇高な、そしてなんとも厳格で凛とした態度を乱さないあの響き。言葉に出すだけで、ああ。
2002/08/13
いまから明かす4文字の言葉に、あなたは、笑いを禁じ得ないはずだ。
コーヒーを口にしているのだったら、すぐに飲み干した方が良い。
まじめな上司があなたの仕事のできあがりを待っているのだったら、すぐにこのページを閉じて、あとで読むのが賢明だ。
さあ、そっと口に出して発声しておくれ。その言葉を。聖なる彼の地。
わたしに起きる劇的変化のミナモト。それは。それは。
断食道場だ。
ダンジキドウジョウ。だんじきどうじょう。あああ、すばらしい。背筋を走る恍惚感。排毒効果をまざまざと本人に理解させるであろう茶褐色の宿便。その未来に待っている体質改善。七色にきらめく健康ランド桃源郷。ほとばしる、みなぎる、あぶらぎるぅ、てらてらてらぁぁぁぁってぇ。。
もともとはわたしの家族が、わたしのあまりにも醜く太った体型と、激務に疲弊しきった様子を見かねて、申し込んだものだった。
最初はわたしも「おい、勘弁してくれよ」と、気後れしていたが、今ではすっかりその気になっている。
上司に「自分を変えたいんです。」と熱く、休暇申請をしたのも事実だ。
(10日間の休暇など、リフレッシュ休暇以外では難しいです。)
さてさてどうなることやら。
2002/08/25
妻がとうとう伊東の断食道場に申し込みをしてしまった。どうしよう。断食なんてしたことがない。とにかく、24時間以上、何も固形物を食べないなんてことを今までの人生で一度もしたことがないのだ。だいたい風邪を引いても食欲が減退したことがない。そんな私に可能なのでしょうか。
2002/08/27
とりあえず持ち物リストだ。心の準備をして盛り上げよう。
やはり決め手は本だな。暇だろうし。しかし、最近のミステリー関連の充実ぶりには目を見張るものがある。インターネットで「おもしろい本」とかで検索するとバカスカ出てくるではないか。んで、読んでみると確かに面白い。断食中に読もうと思っている本がひとつある。宮部みゆきの「模倣犯」だ。分厚い弁当箱本など、こんな時にでもないと読めませんもの。ああ、楽しみ。あ、あと、京極夏彦関係ももう少し読もうかな。ウブメの夏、面白かったし。あと、綾辻行人関連も読むのだ。大沢在昌の「天使の牙」も読もう。カフカの超訳本も出たらしい。これも注目だ。ツンドク状態になっている「ロジカルシンキング」も読んでしまおう。
2002/08/30
こんな新聞記事を見た。
海外ニュース - 8月29日(木)15時57分
水と太陽だけで400日超す生存…インド
インド西部グジャラート州の男性(64)が411日間にわたる断食を達成、米国の科学者チームが男性の生体調査を開始した、と28日付のタイムズ・オブ・インディア紙が報じた。
機械工として働くこの男性はインドの医療チームの監視の下、2000年1月から翌年2月にかけて断食を実行。この間、煮沸した水以外は 口にしなかったにもかかわらず、通常の生活を送り、断食404日目には山登りも敢行したという。今年6月上旬に米国に招かれ、既に2か月を超える断食を続けている。同紙は、水と太陽の光だけで1年以上も生き延びた男性の生体調査が、火星などへの有人飛行の道を開くのでは、と期待をこめて伝えている。(ニューデリー支局)(読売新聞) [8月29日15時57分更新]
腹がへったので、めしを喰う」が真ならば、
対偶は「めしを喰わなければ、腹がへらない」で真だ。
さすが数学の国インド。
そしていよいよ当日がくる。
2002/09/07(土):1日目、天気:雨
朝7:00起床。あいにくの雨だ。昨晩は遅くまで荷物の用意をした。気張ってTシャツを何枚も入れてしまった。荷物は重くなった。学生時代から愛用している草色の大きな鞄にすべてを詰め込む。
7:30。2歳の息子が起きてきた。しばらくお別れだな。寂しくなる。無邪気に外へつれていけと騒いでいる。家内はいつもの人参ジュースにキーウィを出してくれた。いつもながらうまい。家内に駅まで送ってもらう。雨は激しくなってくる。
東武東上線で池袋へ、丸の内線で東京駅まで。東京駅のみどりの窓口では9時ちょうど発の踊り子号の指定席がとれた。10番線へと急ぐ。幸いあまり混んでいない。ゆとりを持って座る。本を読む。
売り子が弁当を売りにくる。ビールにコーヒー、サンドウィッチに幕の内弁当。食欲を異様にそそる。腹が鳴る。ううっ、もう食欲に負けそうだ。幕の内、幕の内、幕の内。塩鮭に卵焼き、辛目に炊いた煮物。固めに炊いた俵の形をしたご飯。何とか、我慢した。
大船から、小学生の団体が大挙乱入してくる。う、うるせぇーーー。先生が一番うるせぇー!!叫ぶなよ。「座ってぇ。みんな、座ってぇ。ほら、後ろがつかえているでしょ。まず、座ることぉ。」結局、伊東までずっとうるさかった。
目的の場所は、伊豆の富戸というところにある。ダイビングで何度か行ったことがある。ただし、今度は大室山のすぐそばだ。山あいの場所にある。地図でみるとゴルフ場の真んまん中にある。コンビニエンスストアはそばにない。
途中の熱海では、車両の切り離しが行われる。いよいよ伊豆半島に入ってきた。ほどなく伊東に到着である。
腹が空きすぎて胃が痛い。何なんだ。この食欲は。たまらず立ち食いうどんを食う。しかも天ぷら付きだ。プフー、満足。ま、これでしばらくは下界の食事もお預けだ。
一碧湖経由伊豆シャボテン公園行きのバスに乗る。30分くらいでセントラルパークというバス停で降りる。さて、ヒポクラティックサナトリウムはどっちだ。地図をみる。こっちだ。10分くらいと書いてある。しかし、結構、坂がきつい。大きな荷物を抱えているこちらの身には若干つらい。お、ここで左に曲がると、あったぁ。着いた。大汗をかいている。普通の民宿と言った風情。この施設が石原慎太郎ご推薦の断食保養所か。
チェックインして、施設の概要を説明される。なかなか清潔感がある。部屋は北向きの4畳半和室。一瞬、独房のように思えた。早速、自分好みにレイアウトを変更する。寝ながらテレビを見られるのはやっぱりいい。部屋には、1リットルのお茶と1リットルの生姜湯。そして黒砂糖の容器。黒砂糖を生姜湯に入れて飲む。これが血糖値をあげて、空腹感を紛らすらしい。
今日1日はとりあえず様子見だ。これから10日間だからな。長丁場になるだろう。今日を含めて最初の7日間はニンジンジュース断食、最後の3日間で重湯、お粥と復食していく。現在の体重は80.6kg。ちなみに今年1月頃の私の体重は、86.4kg(はずかしぃ)。少しずつ体重を落としてきたが、ここでガッツリきちんと健康体になるのだ。
2002/09/08(日):2日目、天気:晴れ
朝、8時起床。8時から人参ジュースの時間なのに時間を間違えた。1食損してしまった。明日から気をつけよう。
8:30から院長の講義。10:30までしゃべりっぱなしだ。おもしろい。石原慎太郎が腹を抱えて笑うのも頷ける。親父ギャグは5分に1回。ドッカンドッカン受けまくりだ。聴衆は30人くらい。会場のトレーニングルームはおじさん、おばさんで一杯だ。白板を前に院長の講義が本題にはいる。
とにかく、体の悪い人は食い過ぎだという。確かに。日本人の死亡の原因第1位は、ガンで30万人。西洋医学は発達しているのに、その原因を排除できていないと力説する院長。国立ガンセンター歴代所長7人中、5人がガンで死んだ(!)のには驚いた。続いて2位が心筋梗塞の25万人。以下、3位脳卒中14万人、4位肺、気管支炎8〜9万人、5位事故死4万人、6位自殺3.3万人、7位老衰、8位腎不全、9位肝硬変、10位糖尿病。
血の汚れはあらゆる器官を通して排泄される。肺は呼気により、毒素を排泄。腎臓は尿により排泄。腸は宿便により排泄。目ヤニ、舌苔(したごけ)もその1種。断食によりこれらの排泄作用は促進される。食べれば食べるほど、毒素の排泄作用は衰え、体の中に毒素がたまる。2日目の私の尿はすでに黄色くなっている。舌苔も白くうっすらとはえている。皮膚も粉を吹いたようになってきた。顔もべたべたしている。
人間の食べるべきものは、歯の数で決まる。臼歯32本中20本(62.5%)。つまり、穀物を食えと。門歯8本、25%が果物。犬歯は4本で12.5%。肉はあまり必要ないということだ。
胚芽の中にミネラルが豊富に含まれている。アトピーは亜鉛不足の可能性あり。エビ、イカ、牡蠣、タコ、カニが良いらしい。
血が汚れる原因。過食、運動不足、ストレス、冷え、人工産物。
悪いものを体内に入れたときの人間の反応。まず嘔吐。続いて下痢。発疹、炎症、高血圧、そして、悪いものが固まるとガンになる。
断食をすると内臓が休息し、若返る。発熱、口内炎、口臭、宿便などの反応あり。断食時でも摂取すべきものは、ビタミン、ミネラル、水。タンパク質と脂はとらないが、その必要な分を人間の体はどう反応するかといえば、ガン細胞や、脂肪や、血液中の糖などを消費して、エネルギーを補うそうだ。ガンが消えるという現象もこれだ。
おもしろかった。
この断食療養所にはリピータが多い。20回目という強者もいる。リピータの多いディスニーランドと比較すれば、院長はミッキーマウス、院長の講義はリピータ効果を誘発するアトラクションに当たるだろう。そして、大室山や一碧湖といった風光明媚なところも一役買っているのだ。次々と新しいイベントはやっていないけど、政治家が多く来ているとことが宣伝効果抜群といえるのではないだろうか。
10時からのみそ汁は講義が長引いたのもあって、飲めなかった。
12時から人参ジュース。うまい。梅干し2個。レモンを少々。
12時40分からウォーキングにでる。大室山周辺。2月の第2日曜日には山焼きをやるので有名。山頂にもリフトで登る。リフトでしか登れないのだ。リフト代420円也。絶景かな、絶景かな。パラグライダーをやっている人がいた。気持ちよさそう。だけど、私には無理。一度やってこれはたぶん死ぬと思ったことがあるから。
大室山から逆方向の一碧湖を回る。帰りは17時。くたくただ。途中、500ccのペットボトルのお茶を3本飲んだ。汗みどろである。
かえってすぐに風呂。サウナも入る。体重は、78.6kgまで下がっている。昨日80.6kgだったから、ちょいと急すぎるかもしれない。風呂上がりは確かにふらふらした。お茶、お茶をくれぇ。死にそうだ。やりすぎだ。やっぱり。たぶん10km以上歩いているだろう。
5時45分から人参ジュース。う、うめぇ〜。生き返るぜ。TVでは貴の花が復活していた。彼の右膝、実は悪そう。対戦が終わった後、そっと右手の甲でかばっていた。
とにかく夜がつらい。腹が減る。梅干しを二つ食べる。まだ、9時。NHKスペシャルを見る。まだ、10時。今日は不思議と本を読む気がしない。昨晩、一晩で「不夜城2」を読み切ってしまったからかもしれない。くだらない本だった。また、梅干しを食べる。ううっ、ひもじい。生姜湯に黒砂糖を入れて飲む。ひたすら飲む。少し落ち着く。
明日も歩くが、午後、少しだけにしようか。明日4時頃には、思いっきりテレビに出演後の院長が戻ってきて、診察をしてくれる。楽しみだ。
2002/09/09(月):3日目、天気:午前中曇り;午後雨
朝、8時起床。今日は人参ジュースをゲットした。8時40分頃から歩き始める。大室山を目指す。いつものように桜通りに出て左へ曲がる。昨日歩きすぎたせいか、筋肉痛がひどい。アップダウンの激しい道を25分くらい歩いて、桜の里についた。便意を催す。おお、ついにきたか、宿便。実は、ずっと便秘気味だった。トイレはすぐに見つかった。しかし、期待に反して宿便ではなかった。ふつうのものであった。ううむ、出ない人もいるということであったが、私がその一人なのか。少し寂しかった。
10時のみそ汁に間に合うように帰宿する。みそ汁といっても具はない。しかし、うまい。舌が痺れるくらいうまい。飲んだ後、食欲に火がついてしまって困った。うおーー!部屋に戻らず、すぐに外に出る。
今度は、桜通りを右に曲がり、一碧湖方面の終点まで行く。宿舎の場所から一碧湖までは下る一方。膝にくる。帰りはそして登る。まだ時間がある。もう一度大室山方面へ。腿にくる、膝にくる。疲れた。
12時に人参ジュース。一息つく。思いっきりテレビに院長が出ている。昨日のエンターテイナーぶりと違い、真面目な医学博士を演じていた。なかなかやるぞ、このおっさん。テレビが終わってもしばらくなにもやる気がしない。足の疲れが思ったよりある。3時に生姜湯がでるが、ちょいと歩くかなぁ、なんて思っていたら、雨が降ってきた。ザーザー降りだ。よく降るなあ。3日中、2日雨だ。ま、疲れていたし、丁度良いかもしれない。ボーとして音楽を聴いて本を読む。
16時から先生の診察。医者の目になっている。そんなに腹が減るのは珍しいという。でも減るんだもん。とにかく、汗をかく運動をして、毒素を出せという。血液検査の結果を見せたら、中性脂肪を見て、驚いていた。そんなに高いのか。そういえば会社の産業医も本社中で上位を占める高さだと言っていた。これはまずい。やせなきゃ。「耳下腺の下(耳たぶの下)がふくらんでいるのは、糖尿病のなりかけですよ。」ええーー??糖尿病だと?「だ、大丈夫でしょうか?」「大丈夫治りますよ。今回を機会にしてもらってね。」とにかく、朝、人参ジュース、昼、そば、夜は好きに食べるという半断食をしろとのこと。石原伸晃も10kgやせたらしい。わかりましたと私。最終日にまた診察しましょうと先生。便秘気味のことをいい、下剤をもらった。これがまたよく効いた。夜、出まくりである。この下痢現象は翌日まで続いた。
とにかく、ひもじい。夜、食堂に忍び込み、梅干しを5個くらい食う。梅干しはいくら食べても良いと言っていたが、限界がある。生姜湯に黒砂糖を入れて飲む。少し落ち着く。夜、のどの渇きで目が覚める。たまらずウーロン茶を飲む。うう、つらいよぉ。
体重は量り忘れたが、たぶん、前日と同じだろう。78.6kg。
2002/09/10(火):4日目、天気:曇り時々晴れ
8時起床。すぐに人参ジュース。3杯。昨日、梅干しを食べ過ぎたため、顔がむくんでいる。塩分の取りすぎだ。8時20分。ウォーキング開始。まずは一碧湖方面。イトーピアの入り口までゆっくり歩く。下り坂が起き抜けの腿にきつい。たっぷり歩いて汗びしょ。
10時にみそ汁を飲みに帰る。昨日ほどの感動はなかった。でもうまい。
10時10分再出発。大室山方面だ。桜の里から大室山を右回り。これもきつい下り坂。下り坂ばかりが気になる。膝を壊しそうなのでそれが心配。
12時に人参ジュースを飲みに帰宿。腹が異様に減ったので、昨日の先生の言いつけ通り4杯飲む。梅干しは2個。ふと思い立って、持っていた500ccのペットボトルの中に人参ジュースに絞って入れた後のレモンの数片を入れた。これに部屋にある黒砂糖を入れて、なんと即席のレモネードだ。これはいける。ウォーキングの携帯用にする。生姜湯に黒砂糖を入れて飲んで腹ごしらえをする。
12時15分再出発。今日は富戸の海まで行ってみよう。とにかく、下り坂がきつい。セブンイレブンでトイレ。昨日の下剤がまだ効いている。トイレがあって、良かったぁ。コンビニのサンドウィッチやおにぎりを見てもあまり食指が動かない。富戸の駅をすぎて、ぐんぐん下る。まだ、下る。途中のおばちゃんに「海、こっち?」と聞く。「そうそう。」とおばあちゃん。なんか、この辺の人はのんびりしている。海のそばで育つとこんないい顔になるのか。海のそばだけに小学生なんか本当に真っ黒だ。そういえば、俺も海の近くで育ったんだっけ。でも伊豆の海は本物だからね。
目的の海は最高だった。「産着石(うぶぎいし)」と言う場所らしい。源頼朝が伊豆に流されたときに作った隠し子が殺され、流れ着いた場所。ちょっと、雰囲気も怖い場所だ。自殺くらいできそう。2時に着いたので、3時まで1時間寝ることにした。展望台の上に、1畳くらいの広さのベンチがある。寝るのに最高だ。俯せ寝ができるくらいだ。波の音と、風が心地よい。靴下まで脱いで、日光の下に疲れ切った体をさらす。ああ、最高だ。暑すぎず寒くなく。
一人のおっさんが俺の寝ていた展望台に突然登ってきて、海を眺めながら、いきなり「シュポッ!」と持っていた缶ビールを抜いた。昼間なのにである。わたしの目の前で、である。うまそう!唾液じゅるじゅる!あまりの光景に頭がくらくらした。
帰り際には肩をポンポンと払っておいた。霊が憑かないようにするためである。でも明日も来ようかな。人がいなくてとにかくいい場所だ。帰りは少し遠出をして大室山をぐるりと1周回った。途中のスーパーで炭酸水を飲む。
Tシャツから匂う自分の汗が異様に臭い。体の中の悪い毒素が出てきているのだろう。こんなに臭かったかな、俺。風呂に入りたい。
帰宿5時。風呂に入る。体重78.6kg。かわらねえじゃんか。ま、今日はサウナ入ってないしね。とにかく、このままキープだ。腹はだいぶへこんできた。相変わらず腹はぐーぐー鳴る。8時くらいに一度ものすごい波がきた。生姜湯に黒砂糖を入れて飲む。黒砂糖をスプーンですくって、直接食う。さらに食う。さらにもう1回。うう、ひもじい。
そろそろ乾燥機が終わる頃だ。洗濯物を取りに行って、本でも読むか。おやすみなさい。
2002/09/11(水):5日目、天気:晴れ
今日はいつも通り。
8時に1回目の人参ジュース。すぐに朝のウォーキング1時間半。一碧湖方面、イトーピアの入り口まで往復。汗びっしょり。帰ってくると談話室にいたおばさんたちが「ありゃまぁ」というぐらいの濡れたTシャツコンテストだ。
10時にみそ汁。すぐにウォーキング再開。大室山1周。1時間40分。やっぱり濡れたTシャツコンテストになった。Tシャツが臭くなったので着替える。
12時に2回目の人参ジュース。午後は、10分後に出発。今日は、城ヶ崎まで行った。遠かった。なんせ暑かったので、熱中症みたいになりかけてしまった。あぶねぇ。それでなくても断食してるんだから、少しはセーブしなくては。吊り橋を通って、灯台に登った。宿舎から2時間くらいで着いた。血糖値が下がっているので、急に帰るのが億劫になる。やばい。タクシーを使ってしまおうか。いやいや、ゆっくり歩けば大丈夫だ、と、自分に活を入れる。帰り道が行くときよりも長く感じる。上り坂が非常にきつかった。死ぬかと思った。
4時半頃に帰宿。風呂に入って、体重は、77.7kg。おおっ、スリーセブンじゃん。なぁんて本当は風呂に入る前が77.8で、入った後が77.6だったので、自分で勝手に77.7kgにしてしまったのだ。ちゃん、ちゃん。
5時45分に3回目の人参ジュース。今日は疲れているようだ。テレビをつけながら、うとうとする。同時多発テロ1周年記念番組が目白押しだ。
5日目をすぎて、体重は減っているが、舌苔等の「信号」はあまり出てこない。どうした、俺の体!腹はだいぶ凹んできた。内蔵脂肪がどんどんとれているようだ。外側の脂肪は相変わらず。摘める、つかめる、絞れる。これは時間がかかりそう。アトピーは良くなったのか、悪くなったのか、わからない。ときどき深夜にひどい痒みが襲うことがある。相変わらず胃はグウグウなる。
みんなの話によると、空腹感は男の場合、どうしようもないらしい。なんだ、そうかと、少し安心したのであった。「1回目?そりゃ、きついわよ」と、別のご婦人。なんだ、そうかぁ、俺だけじゃないんだ。少し安心。
さて、明日の運動メニューはどうするか。午前中のみそ汁はミネラル補給として重要らしいので外せない。となると、午前中は同じメニューでいこう。午後は、城ヶ崎は少し遠かったので、産着石にしようか。あの居心地の良い展望台で日光浴でもしましょうか。ま、明日の体調次第ですね。ふくらはぎは両方ともひどい筋肉痛だし。両腿は日焼けで熱を持っている。足が勝負のウォーキングだから足の調子次第だ。
さ、今日もお疲れ、おやすみなさい。
2002/09/12(木):6日目、天気:晴れ
朝8:00起床、即、ジュース。眠い。どうも真夜中に目が覚める。今日もいつものメニューだ。起き抜けのウォーキング。1時間40分。アップダウンがきちぃ。大汗。ここでTシャツ交換。相変わらず汗が臭い。尿も臭い。10時にみそ汁。午前第2回目のウォーキング。大室山が美しい。膝は痛い。大汗カキマクリンコフ。12時にジュース。12時10分、再出発。日差しは強いが、湿度は低い。爽やかだ。午後は富戸海岸近くの「産着石」に行って、例の展望台の上で少し休憩した。気持ちいい。青い海、心地よい風、強すぎない日差し。こんな日がずっと続けばいいのに。
一つ発見がある。ラジオを聴きながら歩くと、疲れを忘れるのだ。(当たり前か。)高島平で歩いているときには、そんなことは思わなかったが、これだけアップダウンがきついコースだと、頭の中で余計なことを考えない方がいいようだ。
今日はそれほど疲れていない。だいぶ体が慣れてきたようだ。でも空腹感は相変わらず。生姜湯に黒砂糖を入れて飲む。
テレビのコマーシャルが、この2日間くらい非常に刺激的だ。なんでこんなに食べ物の画面が多いのか。特に中華関係は応える。ココリコの田中が中国の料理人の免許皆伝。伝説達成。ううっひもじい。中華はやめてくれ。お願いだ。体重は77.1kg。
2002/09/13(金):7日目、天気:曇り
朝8:00起床。今日はよく眠れた。いつものメニューを始める。昨日に比べてずいぶんと涼しい。Tシャツだけなので寒かった。まず、桜通りを往復。それでも汗はかいた。10時にみそ汁。その後、大室山近辺。大室山付近の地図は当てにならない。ルート途中、どっかの家の飼い犬のシェパードから30cmくらいのところをすりぬけなければならないはめになり、怖かった。「ワン?」とか聞かれてしまった。12時にいったん戻り、ジュース。午後すぐ出発。城ヶ崎まで行った。長い下り坂で腰が痛くなる。急激に脂肪がとれているため、体の前後のバランスが崩れているのだと思う。腹筋に力を入れて、腰を少しかがめるようにして歩く。肩こりも出てくる。歩くときに無理な姿勢をしているからだろう。ただ、仕事での肩こりとは質が違う。こわばっているという感じだ。
城ヶ崎からの帰り道の疲労感が強い。糖分がなくなると気分も萎えてくる。昔、仕事で悔しい思いをしたことなんて思い出したりして、やな気分になる。しかし、そんな気分も帰ってきて風呂に入ると吹っ飛ぶから不思議だ。なぜだろう。すぐに黒砂糖を摂取するからか。血糖値が上がるせいかもしれない。夕方の人参ジュースを飲むころには、元気が出ている。
体中の脂肪が急激に落ちているため、皮膚がたるんでいる。太股の前側、腹部、胸のあたりはバレーボールの空気が抜けたときのような感じだ。腹周りはしわしわなのに、相変わらず出っ張っている。それだけ、ものすごい量の脂肪が付いていたということだ。鏡にお尻のラインをうつしたら、すっきりと小さくなっていた。なのに、体重はあまり変わらない。77.4kgだ。帰ってからが本当のダイエットになるのだ。
食欲は相変わらずだ。空腹感が強い。今、一番食べたいのはなんと言っても「餃子」だ。油っこいものが食べたい。餃子は3つ。当然である。ビールで流し込む。当然である。しかし、それができるのも回復食が終わってからだ。来週の水曜日以降になるだろう。本当のダイエットも忘れずに。
石原慎太郎は「大した我慢もなく」断食できると著書で述べていたが、本当だろうか。私の場合は、「大した我慢だらけ」である。昼は修行僧のような歩き、夜は食欲との戦い。体重は減らない。苦しいよぉ。ただ、一ついえることは、昨日(6日目)になんかスイッチが入ったような感覚があったことだ。「あっ、今、脂肪が燃え始めたな。やっと、血の中の余計な栄養分が燃え尽きたな。」と言う感じ。肝臓の張りもなくなったような気がする。皮膚の調子も良い。本当はもう少し断食した方が良いのかもしれない。
明日から補食が始まる。外は雨がじゃあじゃあ降っている。丁度良い休息になるかもしれない。
2002/09/14(土):8日目、天気:雨
朝8:00起床。外は雨。かなり降っている。朝のウォーキングは中止だ。8時のジュースを飲んでから、部屋を整理する。たくさん持ってきた本はほとんど読んでいない。疲れて読む気がしなかったのだ。テレビばっかり見ていた。今日から補食が始まる。腹が減って困る。ぐーぐー鳴っている。早く何か食べさせてくれ。生姜湯に黒砂糖を入れて飲む。少し落ち着く。ほんとうに黒砂糖の味には飽きた。
朝の談話室は結構賑やかだ。朝の掃除の時間に部屋に居たくないからだろう。いつものこの時間は歩きに出ていたので、この混み具合を知る由もなかった。久しぶりにじっくりと新聞を読む。
相変わらず当社の記事が載っている。断食中はあまり気にしないことにしていたが、会社から送られてくるメールを読むと我々の仕事にもいろいろと影響が出ているようだ。国の政策も180度転換するかもしれない。そうなるとまた忙しくなるかもしれない。ちなみに株価はあまり下がっていない。
昨日から参議院議員の山東昭子が来ている。この人のすごいところは常にニコニコしていることだ。ひとりで本を読んでいるときも、食堂で人参スープを飲んでいるときも、仲間と語らっているときも。ニコニコ、にこにこ。化粧もばっちり。真っ白だ。今年還暦。
ああ、もうすぐ、10時。補食の時間だ。メニューは、玄米重湯と具なしみそ汁、梅干し1個、大根下ろし。もう、何でもいい。腹減った。きたぁ、10時。早速食堂へ。私の席が用意されている。「あのぉ、く、ください。」私は何を言っているんだろう。「はぁい、少々お待ちくださぁい。」そしてすべてが運ばれてきた。思わず微笑む。
まず、玄米重湯を口に入れる。味がしない。それもそのはず、ごま塩を入れるのだ。ごま塩をパサッと入れて、さ、もう一度トライ。うーむ、まあまあだな。ごま塩の歯ごたえが良い。噛み噛み。次に大根下ろし。うむ、うまい。なんにもかけていないのだが歯ごたえがあっておいしい。そういえば、「噛む」という行為も久しぶりなのよね。梅干しを攻める。もうこれは飽きた。しょっぱいだけだ。下界に戻っても、当分の間、梅干しと黒砂糖は辟易だ。そしていつもの味噌汁。相変わらず良い出汁がでていますなぁ。これにそうめんを入れて食したいです。とりあえず、ゆっくりゆっくり順番に順番にひとくちひとくち箸を置き置き食べてみた。途中で血糖値が上がってくる。ここで慌てて食べ過ぎるとおなかが痛くなってしまうのだそうだ。私にしてみればこんなに時間をかけて物を食べたのは久しぶりだ。そして終了。満足感はまあまあ。でもやっぱり物足りない。食欲が強すぎるのかなぁ。
部屋に戻って日記を書いたりしているうちに猛烈に眠くなってきた。血が全部胃にいっている感じ。雨もざあざあ降っていることだし、ということで、昼寝だ。30分くらいだろうか。浅い眠り。ふと気付くと小降りになっている。早速、大室山まで歩くこととした。リフト乗り場までの往復、1時間40分。15時には生姜湯を飲みに帰る。そして再びリフト乗り場まで往復した。1時間45分。
17時には、昼とほぼ同じメニューが出た。違うのは、大根下ろしの上にジャコが載っているところと、みそ汁の中に具としてネギが入っているところ。少しずつ固形物を多くしているというわけだ。ゆっくりと食べる。ああ、でもうどんが食いたい。讃岐うどんのチェーン店が渋谷に進出したらしい。興味あり。
夜、風呂に入り体重を量る。77.1kg。あと二日だ。天気はどうやら悪いらしい。
2002/09/15(日):9日目、天気:曇り
朝8:00起床。なんとか天気は曇りで持っている。朝ジュースを飲んだ後、いつものように大室山のリフト乗り場まで歩く。桜の里を通るときに妙に感傷深くなる。「今日でやっとおわりか。」午後にももう一度くるつもりだが、なんかお別れを言いたくなった。今日は3連休の中日だけに朝から人が多い。車通りも多い。何度もこのルートを通っているためにどこに歩道があって、どこで横断したらよいか熟知している。桜通りも何回往復したことだろう。このイトウピアという分譲住宅地はとにかく金持ちが多い。造りが違う。上物だけで5,6千万円はしそうな物件だらけだ。庭の造りも凝っている。通り行く人が皆、会釈していく。子供などは「こんちゃー!」と大声で挨拶していく。いいところだ。この桜通りから初めて大室山のコニーデ特有の美しい頂きを見たときにはただ感動しただけだったが、今日はその美しさに10日間の思い出が加わって、ひどくセンチメンタルな気分だ。
10時に2日目の補食。玄米粥、漬け物、カサゴの干物、ほうれん草のゴマ和え、椎茸と豆腐の洋風スープ、納豆、ネギのみそ汁。ゆっくり食べる。干物は相変わらず猫も寄りつかない食べ方だ。骨まで食べてしまった。まあまあ満足した。40分くらいかけただろうか。
11時半に、今度は産着石に向かって出発だ。相変わらず下りがきつい。どうも腰が痛い。だいぶ疲れが来ているようだ。1時間30分ほどで到着した。今日は釣り人がたくさんいる。観光客も次々と来る。ゆっくり休めないじゃん。展望台で一休みしただけで早々に退散する。この展望台から見る景色がどれほど疲れ切った足腰の痛みを忘れさせてくれたことか。いつかまた来よう。
帰り途中の伊豆急行富戸駅には珍しく旅行途中のお嬢さんたちがいる。いつもは、誰もいない無人駅のようなのに、さすがは3連休である。帰り道のバス停「理想郷入り口」にあるショッピングセンターに寄っていこうと思ったが疲れていたのでやめた。この店には何度か立ち寄り、炭酸水を買った。店の前にベンチがあるので、そこで何度か休憩したのだ。田舎のストアの風情が満ちていてお気に入りの場所であった。お別れを言えなかったのがちょっと心残りだ。
2時半に戻る。部屋で少し休む。3時に生姜湯。飲んだ後、すぐにウォーキング再開。最後のウォーキングになる。やはり大室山に向かった。観光客はますます増えている。山の向こうにパラグライダーが見える。先週と同じく今日も飛んでいる。桜の里からもう一度大室山を見上げる。山腹にススキが生え始めている。もう秋だ。この2,3日急激に涼しくなっている。
4時半に宿に戻る。風呂に入る。体重は76.0kg。減りが早くなっている。入所してから4.6kg減ったことになる。こんなものかな。それにしても私にとっては辛かった。
5時に補食。玄米粥、漬け物、エビのドリア風、さつまいものしぐれがけ、刺身こんにゃく、小豆のゆでたもの、タマネギのみそ汁、くずもちのデザート。胃がこわばっていたために少し痛くなった。食べ過ぎは良くない。断食の回復時が一番難しいのだ。それでもやはり全部食べてしまった。
部屋に帰ってきて少し横になる。血糖値が急激にあがり、フーと言う感じ。少しうとうとする。30分ほど寝て、部屋の片づけに入る。洗濯をする予定だったが、コインランドリー用の100円硬貨がない。面倒くさいのでやめてしまった。家に持って帰ることに。
結局、本は1日目に読んだだけであまり読まなかった。とにかく疲れて読む気がしなかった。ま、しょうがない。運び損というところか。
明日は先生の診察がある。聞きたいことはこんなこと。
・ 私の体には顕著な信号が見られなかった。大丈夫か。例:舌苔あまり生えない、宿便でない、アトピーもよくわからん、など。
・ 特に食欲;空腹感が強かった。これはどういう体質なのか。
・ 黒砂糖入り生姜湯で空腹感は紛れるのだが、「食への欲求」というものは精神的なもので、私の場合、これが特に強いと思われる。これを克服するためには。
・ 今日からしばらく回復食になると思うが、特に食べ方で気をつけることは。
・ 今後、体重をさらに減らしていこうと思うが、半断食(朝ジュース、昼そば、夕方随意)と生姜紅茶で十分か。
・ 実は太ってから不眠気味であるが、なにか良い対処方法はあるか。
2002/09/16(月):10日目最終日、天気:雨
朝8:00起床。最後のジュース。天気は最悪の雨。来たときと帰るときどっちも雨ということになる。
8:45、先生の診察。先生のご指導は以下の通り。
・ 体重が減ったのは良かった。とにかくこのまま太っちゃだめ。
・
食欲との戦いはある。あとは本人の努力。
・ アトピーの赤みが消えている。これは良かった。
・ 耳下腺の下のふくらみも消えた。糖尿になりかけていた。
・ 手足の火照りは体の内部が冷えている人の兆候。足の冷えを感じ始めたのは、正常な反応。
・ 腹が冷えているから、腹巻きをしたり、スクワットをしたりして、体を温めること。歩けないときにはスクワットで代用すること。(つまり運動する時間がないというのは言い訳だよ、と。)
・ 脳に悪い血が行くから不眠になる。目の下のクマも汚血が原因。
・ 朝;人参ジュース、昼;そば、晩;好きなものを続けること。
・ 運動を続けること。
・ 胃がこわばるのは若干食べ過ぎ。残すように。
とまあ、こんな感じ。「あとは本人の努力」だそうだ。ドキ!
10時に補食3日目。補食のメニュー。玄米ご飯、漬け物、焼き魚、納豆、ほうれん草のスープ、もう一品スープ、ネギのみそ汁。おなかいっぱいである。
部屋を整理してチェックアウト。この独房ともお別れだ。黒砂糖と黒飴を購入。先生の診療代は2回で3000円ちょっと。安いですね。ただし、健康保険はききません。10日間の断食コースは、治療代、おみやげ、電話代を含めて締めて12万円弱。リーズナブルであろう。
11時に保養所の車で伊東駅まで送ってくれた。車内はハイテンションのおばさんの声がでっかくていらいらする。もう少しトーンを下げろよ。乗っているのはあなただけじゃないのよ。話の内容から、この人は教師らしい。そういえば、行きの電車も先生がうるさかったな。声出すのが職業だから地声が大きいのだろう。
この保養所に来る人は変な人が多かったような気がする。
・ 一緒の食卓で夕食を食べているとき、突然、鼻をびーーむと紙ナプキンでかみ始めるやつ。
・ 階段ですれ違うときに、道を絶対譲らないおばさん。
・ わたしは21日間断食したといって自慢するほとんどヨタヨタのおばあさん。
・ 補食なのに、ものすごい勢いで食べ終えるおじさん。お粥を食べるとき、ズビズビズビ、ウックと一気食いしていた。
・ テレビに一番近い席にいるのに、新聞を全開にしている兄ちゃん。後ろの人が全くテレビが見えない状態。誰も指摘しない。(わたしも指摘しませんでした。)etc
11時18分伊東駅到着。すぐにみどりの窓口へ。11時25分発の東京行きの指定席が取れる。「ホームに、もう入ってますからね。」と駅員。急げ。会社へのおみやげを買わねばっ。温泉饅頭がおいしそうだったので購入。ホームに急ぐ。でかい荷物を抱えて走る断食中年。ギリギリセーフ。乗ることが出来た。危なかった。
売り子さんが通る。迷わずビールと柿ピーだ。合計400円也。ビールは口の端から少しずつ流し込むようにコキュッコキュッと飲む。産着石で見たビールおじさんを思い出す。はぁぁぁ、うんめー。考えてみたら、アルコールは9日間ぶりだ。かつて私の人生において、9日間も禁酒したことがあっただろうか。ビール、柿ピーは、すぐに消費された。足りねえ。あっ、売り子さんが帰ってきた。もう一度ビールとジャガイモのスナックだ。合計380円也。またも消費。なぜか酔わない。肝臓の調子がよいようだ。本を読みながら至福の時間。まもなく東京到着。有楽町から有楽町線に乗り、成増へ。
雨は相変わらず降り続いている。また腹が減ったので、回転寿司に入ってしまう。妻には内緒だ。冷酒を1本。うまい。さすがに食べ過ぎると思ったので、寿司自体はセーブした。寿司屋を出て、成増の西友で缶ビールを4本追加購入。スナック菓子も2種購入。今日だけ自分を甘やかしてあげよう。明日からプチ断食が再開するから。
とりあえず断食療養のきっかけはつかんだ。10日間楽しくもあり、つらくもあり、良い経験だった。休みをいただいた会社の上司、同僚に感謝、感謝。そして、10日間ものわがままを許してくれた奥さんにも感謝。寂しい思いをさせた息子とは、きょう一緒に風呂に入ろう。いろんなことを考えながら家路を急ぐ。
これを機会に是非健康を取り戻そうと誓うのであった。
おわり