1.子供の頃
父は遅くまで飲み歩いていた。
仕事も休みがちで、しょっちゅう家にいてあんまりいい思い出はない。
母は優しく、だけど、厳しくもあり。
わたしを思う通りに育てようとした。
赤ちゃんの頃の話を聞くとよく分かった。
幼稚園に入る頃にやっと食事や着替えのしつけをしたらしい。
それまでずっと母にやってもらっていたようだ。
高い所は危ない。うるさくしてはいけない。
とにかく静かに育てられた。
父方の一人暮らしの叔母が家の隣に住んでいた。
いつも監視されているような生活に母は疲れ切っていた。
他の従兄と比べられてはバカにされていた。
叔母から何か良いことをしてもさほど誉められた覚えはない。
しかし、ダメな所は責められまくりだった。
小学校にあがり、初めての成績表を渡すとき、叔母は悪いと決めつけていた。
だけど、私の成績は他のどの従兄より良かった。
あの時の叔母のびっくりした顔と、母の嬉しそうな顔。
今も忘れられない。
私はあんまり周りに興味のない子供だった。
心の中で色々な事を空想しては楽しんでいた。
空想が本当の事と価値が同じで、私は矛盾した行動をとる事がよくあった。
友達もいたけど、結局あまり関心があったとは思えない。
小学生の頃。
よく忘れ物をしていた。
あと、突拍子もない行動をとる事もよくあった。
教室の中でおもしろそうだと思う所に勝手に移動したりした事もある。
友達と遊ぶ約束をしてもさらに違う約束をしてしまったりして行動にも一貫性がない。
机の中も整理できずに、めちゃくちゃ。
きちんとしなくちゃと思っていても結果はいつもめちゃくちゃ。
はっきりいって問題児だった。
先天的な物と後天的な物。
両方があいまって私は今の私になっていく。
心の闇。
自己評価が異常に低く、他人の思い通りに動くのが心地よかった。
たとえそれがイジメだとしても、声を掛けてもらえる方がよかった。
「いたの?」って聞かれるよりは・・・。