<戸籍法・住民基本台帳法>
戸籍といえば戸籍抄本を、住民基本台帳といえば住民票の写しをイメージしよう。
<戸籍の基本>
1.分籍、除籍といった制度の存在。
2.三代戸籍の禁止 (祖父・子・孫というように、三代で一つの戸籍に入る事はできない)
3.届け出には、報告的届出(身分関係の変動があった後に届出る)と、創設的届出(届出
によって身分の変動が生じる)がある。 報告的届出は変動後の話なので、「届出義務者」
と「届出期間」が問題となる。 この2点を各論(例:死亡・出生届)で押さえる事。
4.正本は役所に備え、副本は、監督法務局または地方法務局またはその支局が備える。
5.婚姻すると、新戸籍を編成する事になる。(但、氏を称する者が既に戸籍の筆頭者の場合
を除く。
6.届出をすべき者が、未成年や禁治産者の場合、その親権者または後見人をが届出義務を負う。
ただし、この場合でも、本人が届出をする事はできる。(ただ保護者が義務を負うにすぎない)
また、婚姻などの「法廷代理人の同意が不要な行為」については、普通の人の場合と同じく
本人が届出義務を負う。
ちなみに、届出期間の起算点は、事件発生日当日である。
7.強制認知は、裁判の確定により効果が生ずるわけではない。(失踪宣告も同様)
裁判の確定後、10日以内に訴えを提起した者が届出なくてはならない。
(遺言による認知の場合は、遺言執行者が、就任後10日以内に届出る。
遺族が届出るわけでもないし、死亡日が起算点になる訳でもない)
<出生届と死亡届>
1.出生届は14日以内。(国外での出生の場合は、3ヶ月以内)
届出義務者は父母。離婚または非嫡出子の場合は母。
子の出生地における届出が可能。汽車や船舶の場合は降りた地で届出が可能。
ちなみに、棄児をひきとった時は、その日から1ヶ月以内に出生の届出&戸籍の
訂正をしなくてはならない。
2.死亡届は届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内。
国外における死亡の場合は、知った日から3ヶ月以内。
届出義務者は、@同居の親族、A親族以外の同居者、B家主・地主・管理人
届出地は、死亡地。死体発見地。乗り物の中で死亡した時は死体を降ろした地。
3.失踪宣告
失踪宣告は、宣告時より、10日以内に届けなくてはならない。
(宣告のみでは効果は発生しない。強制認知も同様。10日という点も同様)
<就籍>
本籍を有しない者は、家裁の許可を得て、許可の日から2週間以内に届出なくてはな
らない。(家裁の許可のみで就籍できる訳ではない)
<氏の変更と名の変更>
1.氏の変更は、「やむをえない事由」ありで、「戸籍の筆頭者・配偶者」が届出る
2.名の変更は、「正当な事由」がある時に、「変更する者」が届出る。
<訂正>
1.戸籍の訂正について
大前提:職権訂正(市町村長が行う)は監督法務局または地方法務局の長の許可
それ以外(例:利害関係人、申請者)による訂正は家庭裁判所の許可
↓これをおさえた上で、
職権訂正について押さえれば、「職権訂正以外は家裁の許可」なので覚え易い。
職権訂正とは。
@市町村長の過誤により、戸籍に誤りが生じている場合。
A(過誤がなくても)本人誤りを通知したにも関わらず、本人が訂正しない場合
に行われる。
<住民基本台帳法>
1.原則は、「個人単位」。これを世帯ごとに編成する。
例外として、「世帯を単位」とできる。
しかし、実務では、この原則と例外が逆転している。
<戸籍の附表>
1.戸籍には、現住所の記載ナシ。住民基本台帳には、本籍地の記載ナシ。
これら両者を橋渡しするのが戸籍の附表である。
2.住所地に本籍を有する者のみ対象。
3.受験際の判断テクニックとしては、「戸籍の附表は戸籍に準ずる扱いを受ける」と覚えておけば充分。
4.戸籍を単位とする。
5.職権作成のみ。
6.閲覧は不可。
<届出4種類>
1.転入届 → 転入より、14日以内
2.転居届 → 転居より、14日以内 (「転居」とは、転入と違い、同一市町村内の移動の事)
3.転出届 → 「あらかじめ」届出る。
4.世帯変更届 → 14日以内
※但、1〜3の届出を同時に行う場合は、その手続きの中で世帯変更手続きもしてしまうので、特別に
世帯変更手続きを行う必要はない。
<戸籍と住民基本台帳との違い>
<事務を管掌する者>
1.戸籍は、市町村の「長」。(但、長は、自己・配偶者・直系親族に関する事務は行えない)
(つまり、機関委任事務)
2.住民基本台帳法は、市町村。(ただし、異議申立ては、長に対して行う)
(つまり、団体委任事務)
<変更>
1.戸籍は、書面または口頭でできる。
2.住民基本台帳は、書面のみである。
<閲覧>
1.戸籍は、閲覧不可。
2.住民基本台帳は、理由を開示して、閲覧できる。
3.士業に就く者(例:弁護士、行政書士)は、理由の開示は不要で、両方とも閲覧できる。
<主務大臣>
1.戸籍は、法務大臣。
2.住民基本台帳は、自治大臣。
3.戸籍の附表は、両者とも主務大臣となる。
<異議申立て手続き>
1.戸籍は、まず@家庭裁判所に申し立てる。
住民基本台帳は、@市町村長に対する申し立て もしくは、@’知事への審査請求のど
ちらでも自由に選択できる。
2.その後、戸籍は、A知事への審査請求 もしくは、 B裁判所への処分取消訴訟 のどちら
でも自由に選択できる。
住民基本台帳は、裁判所への取り消し訴訟 の前には必ずその前に前述@・@’をしてお
かなければならない。