ラストホープ 浅暮三文 創元推理文庫




東堂と刈部が経営する釣具店≪ラストホープ≫に届いた一枚のファックス、それがすべての始まりだった。
病床の父のために多摩川の山女魚が欲しいとの依頼を受け、東堂は山女魚を釣り上げるが、その途端何者かに襲撃される。
困惑するふたりはいつしか一億円争奪ゲームの真っ只中に……。
≪最後の希望・ラストホープ≫を売る店の、愉快な悪漢コンビが奮闘するクライム・コメディ




<作者紹介>

1959年兵庫県生まれ
98年 「ダブ(ェ)ストン街道」で第8回メフィスト賞を受賞しデビュー
2003年「石の中の蜘蛛」で第56回日本推理作家協会賞受賞


<感想>

悪党同士が七年前に銀行から強奪された一億円を巡って知恵を絞るコンゲーム(?)

デビュー作の「ダブ(ェ)ストン街道」を途中で放棄した私は、はたしてどんな作風の作家さんなのか、まったく知らなかった。
この作品はあまり癖もなく、読みやすかったんですが、ひとつだけ
何で明らかに銀次が発言してるのに「誰かが……」と書くんだろう?
しかも普通の会話の途中で、意味無く「誰かが溜息を……」とか書かれると、深読みしちゃうじゃないですか!
初めは「この誰かってのは叙述トリックで、一人隠されているのかも!」なんて思っちゃいましたよ!
まったく意味がないと気がつくと、その不自然さに腹が立ったりしました。<ささいな事ですが

さて、コンゲームなんですが「主人公たちは振り回されている」という印象が強いです
いいとこ無しで、かっこ悪い(^^)
まあ、コメディですから仕方ないかもしれないな
遊び心一杯で、楽しめる要素もあちこちに散りばめられています

ただ、悪党どうしが簡単にくっついたり、騙されたり……あまり「賢い」雰囲気がないのが残念です
コンゲームっていうのは、知恵比べが楽しいんですよね
結果だけみれば、一人勝ちだったしね まあ、コメディですから<なんでもそれかい!