<作者紹介>
1960年生まれ
「聯殺」が第一回鮎川賞候補となる。
<感想>
西澤はこうでなくてはいかん
「限定された能力」を「限定された世界でつかう」西澤節全開です!
今回は「誰も嘘がつけない」というのがミソになると思って読んで、そんな甘い話ではない!と悟らされました
なんせ、山吹は善意の第三者から一歩も脱け出せないのです
ただ話しを聞くだけで「どうしてこの人はこんな話を自分にしてくれるのだろう?」とも思わない、いわゆる愚鈍な人間なのです
彼に打ち明け話をした人間が次々に連鎖していくのですが、いかんせん「問題提起=解決」の道筋をつけるのは、相談した本人だけですから、山吹は具体的にどう話がすすんでいるのか、まったく把握できていません。
連鎖に気付くのは、読者が先なのです。
まったく面白い!
もちろん後半になると、いろんな話が収束していくのですが、それが思わぬ方向に向かいます
ミステリの収束よりも「能力」の収束に気持ちがいってしまうのは……う〜〜ん、西澤の小説の唯一の欠点でしょうか(^^)
|