名誉毀損訴訟判決について 15.6.25 松山地方裁判所
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去る6月25日、森岡さんたち2名を原告とし、深堀司教を被告とする名誉毀損訴訟の判決が、松山地方裁判所で言い渡され、被告は、原告両名への損害賠償として40万円ずつ支払うよう命じられました。 原告の主張が、全面的に認められたと評価されます。 判決理由の詳しい分析はまだできておりませんが、森岡さんたちの抗議行動は、それなりの裏付けを持ったもので、高松司教区としても検討の対象とすべきものであったこと、それにもかかわらず、被告が、原告らを一方的な決めつけにより公に断罪したことによって、原告らは、大きな精神的苦痛を受け、対外的な名誉も大きく傷つけられたことなどが認定されています。
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判決骨子
判決主文 |
1 被告は、原告森岡源三に対し、金40万円及びこれに対する平成13年3月24日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告栗林孝充に対し、金40万円及びこれに対する平成13年3月24日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用はこれを10分し、その9を原告らの、その余を被告の、各負担とする。 |
判決理由の骨子|
同じ宗教に属する者の間で発生した紛争であって、その団体内部の規律が適用され、それを裁定する機関が予定されていたという場合でも、我が国の法規範に基づく民事・刑事上の責任を免れるとの結論を導くことは適当でない。 仮に、そのような場合であった場合には、重畳的に、審判権が及ぶものと解される。 すなわち、我が国の裁判所は日本国の主権の及ぶ範囲において、国民に等しく権利を認め、裁判を受ける権利も保障している。 被告の「我が国の裁判所に裁判権はない」との主張は、採用することができない。 |
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(1)被告の対応 被告は、原告らにファクスを送って、 @本件調停を第1回期日前に取り下げるよう勧告する、 A仮に、取り下げなければ、教会法第Yに基づいた厳しい対応をせざるを得ないー などと、強い調子で、本件調停の申し立てを取り下げるように求めていることも認められる。 |
(2)調停申立の内容 原告らが、調停申立の理由として述べ、指摘しているところは、一応の裏付けを持ったものである。 本件調停が、根拠もないまま、一方的に申し立てたものであるとか、原告らが、教会内につまづきと不和と混乱を引き起こし、信徒らを惑わし、教会の品位と名誉を傷つけるためのものであるとは認めることができない。 |
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(1)第1文書の影響 被告が、読み上げ等を指示したものには、原告らが、何故、本件調停を申し立て、何が問題となっているかの説明がないため、原告らが、さしたる根拠もないまま、一方的に本件民事調停を申し立てたかのような記載になっている (信者たちの中には「原告らが、理由にもならないことを取り上げて、調停を申し立て、教会内に無用の混乱を招いている」などと被告の説明を信じるものが出てきた) ものであることが認められる。 |
(2)名誉毀損と賠償義務 ア かかる内容の書面が、高松司教区内にある教会のミサの後で読まれ、教会内の掲示板に掲示されたことで、原告らは、大きな精神的苦痛を受け、同時に、対外的な名誉も大いに傷つけられたものと認められる。 イ 被告の行為は、社会的にみて、行き過ぎといわざるを得ず、原告らに対する不法行為にあたると解することが相当である。 したがって、被告は、原告らについて生じた損害につき、これを賠償する義務があるものと認められる。 |
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(1)第2文書の影響 ア 文書の内容を知った信者らや、原告らと被告間の紛争があることを知る一般市民らも、また(第1文書と)同様に解釈したものと推認される。 イ 原告森岡は、第2文書が掲示されたことを知って、被告に、その撤去を申し入れたが、被告がこれに応じなかったことも認められる。 |
(2)名誉毀損と賠償責任 ア NHKを恫喝する反社会的な人間だと指弾する内容の文書が、ミサの後で読まれ、教会内に掲示された以上、原告らの名誉が大いに傷つき、社会的な名誉も大きく損なわれたであろうことは、容易に推認できるというべきである。 イ 原告らがNHKを恫喝したとの事実も認められない。 その他、本件各証拠を見ても原告らが恫喝行為に及んだことの裏付けとなるものは見当たらない。 ウ 被告が、自らが行った行為の正当性を広く示すなどの目的があるからといって、どのような表現をもってしても、そして、どのような方法をとっても良いというわけではない。 被告には、その点において、原告らへの配慮を欠いていたと認められる。 エ 第1文書同様、原告らに対する不法行為が成立するものと解される。したがって、被告は、原告らについて生じた損害につき、これを賠償すべき責任がある。 |
謝罪広告について| 本件で謝罪広告の掲載を命じなければ、原告らに対する名誉回復が図れないとまで認められる事案でもないから、その請求部分は棄却する。 |