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■ INDEX
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| 第1話 | Ukuleleとの出会い |
| 第2話 | FomousFU-120Pとは? |
| 第3話 | FomousFU-120Pは何処へ |
| 第4話 | Famous 甦る(前編) |
| 第5話 | Famous 甦る(中編) |
| 第6話 | Famous 甦る(後編) |
| 第7話 | チューナーを買うのは難しい? |
| 第8話 | ウクレレブーム? |
| 第9話 | ウクレレ合宿 |
| 第10話 | フェルトピックって何? |
ukuleleと初めて出会ったのは、98年の6月6日でした。 なるほど、そこには小さなベースが置いてありました。 しかし、ペグがすぐ戻ってしまい、全くチューニングできません。 「これらのウクレレは全部メーカーに返品します。しかし不思議ですね。今までウクレレのクレームは1件もなかったんですよ。買っていったお客さんは誰も弾いていないのかな?」と店長さん。 7,000円のもダメだった。9,000円のもダメだった。 ようやく、チューニングのできるウクレレを見つけました。
そんなわけで、Famous FU-120Pがうちへやってきました。 家へ帰って、段ボールの箱を開けると、可愛らしい姿に娘は大喜び。 子供が遊びに行ったので、Y野楽器でおまけで付けてくれた教則本「4週間スピードマスター 基礎からのウクレレ(ヤマハ)」を見ながら、さっそくチューニングを開始。ピアノの音を頼りに合わせようとしましたが、さっき店で合わせたのに、もう狂っています。 チューニングができたので、本に沿ってlesson開始。まずはコードの押さえ方。 lessonは次々進み、3時間で教則本はすべて終了。 「ukuleleって、あんがい奥の浅い楽器なんだな」と思いました。 子供が外から帰ってきました。 そんなわけで、私は1日でukuleleをマスターした気持ちになり、もともとハワイアンには興味がなかったので、今後1年の長きにわたって、ukuleleを顧みることはありませんでした。
購入した日に、見捨てられたFamous。
99年4月、転勤になり新しい職場へ配属されました。 2ヶ月が過ぎ、ようやく新しい職場へもなれてきた6月のある日、先輩のK島さんと一番若いスタッフであるY崎さんの3人で、人員輸送車で現場へ向かっていました。 |
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| 私 | : | 「K島さんの趣味はなんですか?」 |
|---|---|---|
| K島 | : | 「なにもないけど、これから写経をやってみたいんだ」 |
| Y崎 | : | 「写経とは、渋いですね」 |
| K島 | : | 「心が落ち着きそうだからな。で、Y崎はなにをやっているんだ」 |
| Y崎 | : | 「趣味はなにもないんです。ひとつぐらいないと、老後が心配です」 |
| 私 | : | 「ギターはどうだ。うちのバンドに入れば教えてやるぞ」 |
| Y崎 | : | 「私、実は楽譜が読めないんです。それにギターって高いんでしょ」 |
| 私 | : | 「じゃあ、ウクレレはどうだ?1万円で買えるぞ。弦も4本だし簡単だぞ」 |
| Y崎 | : | 「でもハワイアンは知らないし・・・」 |
| 私 | : | 「コードを覚えれば、どんな曲でも弾けるぞ。ビートルズでも大丈夫さ」 |
| Y崎 | : | 「ビートルズ。好きなんですよ。弾けたらカッコイイだろうな。K島さんも一緒にやりませんか」 |
| K島 | : | 「俺は、とりあえず硯と筆が欲しい」 |
| というわけで、Y崎さんはukuleleに興味を持ち、終業後、一緒に楽器屋へ行くこととなりました。 仕事も終わり、職場を出ようとしたとき、スタッフのリーダーであるI城さんから呼び止められました。 はたして、I城さんのukuleleとは、どんなものなのか?
次の日、I城さんはスーパーの袋に何かを入れて出勤してきました。 職場の作業台に置かれた、そのウクレレは、いかにも時代を感じさせる雰囲気がありました。 チューニングは当然合っていないので、合わそうとすると、ペグはヘッドの穴にただ押し込んであるだけなので、すぐに戻ってしまいます。 |
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| I城 | : | 「ちゃんと、弾けるようだね。Y崎さん、これでまた新しい芸が増えるね」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「ありがとうございます。一所懸命、練習するであります」 |
| I城 | : | 「あ〜あ やんなちゃった ぐらい弾けなくちゃな」 |
| こうして、Y崎さんはウクレレプレイヤーとなりました。 次の日、Y崎さんは教則本を買ってきました。 |
| Y崎 | : | 「3時間で弾けるウクレレという本を買ってきました。 きのう、夕飯をとってから、すぐに自分の部屋にこもって6時間くらいやったんですが、全然弾けません。なにせ、チューニングができません」 |
|---|---|---|
| 私 | : | 「本を見せてみな。これは無理だ。レベルが高すぎる。うちにあるから、持ってきてあげるよ」 |
| Y崎 | : | 「でも、この3時間という本にはCDがついているので、分かりやすいのですが。 とにかく、私は譜面が読めないのであります」 |
| 私 | : | 「それじゃ、MIDIでテープを作ってきてあげるよ」 |
| というわけで、Y崎さん用の教材を作ることになりました。 家に帰り、久しぶりにFamousを手に取りました。
不思議なことが起こりました。 教則本「4週間スピードマスター 基礎からのウクレレ(ヤマハ)」を引っぱり出し、はじめから、1曲1曲弾いていきました。 これらの曲のなかで一番簡単な「乾杯」をY崎さん用の教材としました。 ギターの場合だと、ギターを弾いては、いったんギタースタンドに置いて打ち込む、という繰り返しで、けっこうメンドクサイものがありますが、ウクレレの場合、左手一本で支えられるので、右手だけで打ち込んだり、両手を使って打ち込むときは、小さいのでひざに乗せればじゃまになりません。 ウクレレの伴奏とメロディーを打ち込み、再生しながらFamousと合わせました。 「ウクレレって、楽しいもんなんだ」 この日以来、パソコンへ向かうときはいつもウクレレを持つことが習慣となりました。 Famousが甦りました。いつも側にいなければならない存在となりました。
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「乾杯」と「BEYOND THE REEF」の教材テープを作って、Y崎さんへ渡しました。 |
| 私 | : | 「このテープに合わせて練習してごらん。ウクレレ用のカラオケも入っているからね」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「ありがとうございます。だけど、まだチューニングができないのです」 |
| 私 | : | 「それじゃ、今日の昼休みにチューナーを買いにいこうか」 |
| Y崎 | : | 「あと、弦も新しいのに替えたいです」 |
| というわけで、昼休みになりました。 市内で一番大きなN楽器店に行きました。 Y崎さんは、いつもの作業服姿で首からタオルを下げています。 店に入り、「ロマンツァ」をスーパーのビニール袋から出して、 |
| Y崎 | : | 「このウクレレ、もらったんですが、弦が古いので新しいのに張り替えてもらえますか」 |
|---|
| 店員さんは、胡散臭そうにY崎さんを見て、 |
| 店員 | : | 「(こいつ、どこで拾ってきたんだ?)うーん。相当古いですね。ブリッジが取れかかってますね」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「直すのにどのくらいかかりますか」 |
| 店員 | : | 「うちは5,000円からウクレレを置いていますので、そちらを買った方が安いですよ」 |
| Y崎 | : | 「でも、このウクレレは由緒正しいものなので。弦を張り替えてください」 |
| 店員さんは自分が弦の張り替えをするとブリッジを吹っ飛ばす恐れがあるので、 |
店員 |
: | 「弦は自分で張り替えるべきです!(断言)。こちらが、ウクレレの弦です」 |
|---|
| と言って、Y崎さんへFamous製のセット弦を手渡しました。 |
| Y崎 | : | 「それから、全く音程が分からないので、チューナーが欲しいのですが」 |
|---|---|---|
| 店員 | : | 「お客さん、チューナーというのは、音名が合っていれば1オクターブ違っていても、同じ表示になります。お客さんは初心者のようだから、弦を切ってしまうと思います。 音の高さをきちんと分かるまでは、この笛の方がいいですよ」 |
なんと、Y崎さんはチューナーを売ってもらえませんでした(爆)。
99年6月のある月曜日、Y崎さんが派手な本を小脇に出勤してきました。 |
| Y崎 | : | 「きのう東京へ行ったら、こんな本が売っていたので思わず買ってしまいました」 |
|---|---|---|
| 私 | : | 「POPEYEの本じゃないか。なになに、ウクレレってこんなに高いのがあるのか」 |
| Y崎 | : | 「このカマカというのが、イイらしいです」 |
| 私 | : | 「このマウイというのは、ゴッツイ高いな!」 |
| Y崎 | : | 「私は、さとう珠緒ちゃんのウクレレが欲しいです」 |
| 私は、それまで自分のFamous FU-120Pが、ウクレレの中では相当高価なものであると思っていましたが、世の中にはこんな高いウクレレもあったのですね。 それに、とても美しい。 私もこの本が欲しくて、本屋に買いに行きました。 「ひょっとして、ウクレレはブームなのか?」 うちへ帰り、インターネットでウクレレに関する情報を得ようと検索すると、ウクレレサイトがいっぱい出てきました。 各サイトの人たちのウクレレに寄せる、熱い気持ちが伝わってきました。 かくして、私はウクレレの熱い世界へのめり込んでしまいました。
私がベーシストとして活躍(?)しているバンドで、合宿練習をしようという話が持ち上がりました。 |
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| 私 | : | 「Y崎さん。バンドの合宿へ来ないか?」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「カンベンしてください。私、楽器は弾けないんですよ」 |
| 私 | : | 「ウクレレがあるじゃないか」 |
| Y崎 | : | 「弾けるのはあ〜あやんなちゃったとはっぴばーすでぃと森のくまさんの3曲だけですよ」 |
| 私 | : | 「それで充分。うちのバンドにはダンサーがいないから、君は踊ってくれ」 |
| Y崎 | : | 「カンベンしてください。それに次の日、山へ登る予定がありますので」 |
| 私 | : | 「女の子がいっぱい来るんだけどな。残念だね」 |
| Y崎 | : | 「行きます!楽器運びでも何でもやらさせていただくでアリマス!」 |
| 私 | : | 「それじゃ、ウクレレと運動靴と卓球のラケットを持ってこいよ」 |
| Y崎 | : | 「なんで、卓球のラケットなんですか?」 |
| 私 | : | 「泊まりに卓球は常識だろ」 |
| Y崎 | : | 「???」 |
| というわけで、Y崎さんもバンドの合宿に参加することとなりました。 合宿当日、私はFamousをスーパーの袋に入れ、リュックにひもで縛り付けて出かけました。
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| 私 | : | 「T口さん、はやくウクレレを見せて」 |
|---|---|---|
| T口 | : | 「昔、友達からもらったんですが全然ひけなくて(といいながら、箱から出す)」 |
| 私 | : | 「Famousじゃないか!ラベルには60と書いてあるね。Famousのナンバーは金額を表しているから…」 |
| T口 | : | 「6万円ということでしょうか?」 |
| 私 | : | 「絶対に6千円だと思う」 |
| T口さんのFamousは買ったときの段ボール箱に入っていました。 この段ボール箱は丈夫なので運搬用のケースとしても充分です。 Famous60は見るからに安そうで、ベニヤでできています。 音は伸びがなく、ベンベンと三味線のような音色です。 しかし、さすがは日本を代表するウクレレFamousにふさわしく、作りは非常に丁寧です。 Y崎さんのロマンツァ、私のFamousFU-120P、T口さんのFamous60で比較すると、 |
| 音の良さ | : | ロマンツァ>FamousFU-120P> Famous60(ロマンツァが圧倒的に音が良い) |
|---|---|---|
| 製作年代 | : | ロマンツァ>Famous60>FamousFU-120P(ロマンツァは40年前、Famous60は10年前と想像される) |
| 仕上げ | : | Famous60>FamousFU-120P>ロマンツァ(Famous60は意外と美しい) |
| となります。総合点ではロマンツァの優勝、FamousFU-120P
とFamous60が同点2位です。 夜の11時までバンドの練習をやり、それから卓球タイムとなりました。 |
| Y崎 | : | 「T口さん、チューニングはハナコサンだからね」 |
|---|---|---|
| T口 | : | 「はい」 |
| Y崎 | : | 「Cは1弦3フレットをこう押さえて」 |
| T口 | : | 「はい」 |
| Y崎 | : | 「Fはこうやって。G7はこうだよ」 |
| T口 | : | 「はい」 |
| T口さんはいつもと違ってとても素直です。 Y崎さんは自分の知っていることを丁寧にT口さんへ伝えていきます。 主要3コードをマスターしてから、 |
| Y崎 | : | 「これができれば、あ〜あやんなちゃったは弾けるよ」 |
|---|---|---|
| T口 | : | 「あ〜あやんなちゃったって何ですか?」 |
| Y崎 | : | 「大正テレビ寄席の牧伸二先生のあ〜あやんなちゃったを知らないの!」 |
| T口 | : | 「そのときはまだ地球に来ていなかったのです(笑)」(T口さん、君は宇宙人か?) |
そのうち、卓球をやり終えたらまさんがやって来ました。
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| らま | : | 「おもしろそうだね」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「らまさんもウクレレをやってみますか」 |
| らま | : | 「どれどれ。小さくてカワイイね」 |
| Y崎 | : | 「Cはこれ。Fはこれ。G7はこれです」 |
| らま | : | 「簡単だね。これなら自分にもできるかな」 |
| Y崎 | : | 「この3つができれば、森のくまさんが弾けます」 |
| らま | : | 「本当だ。弦楽器は難しいからあきらめていたけど、ウクレレならできそうだよ」 |
| Y崎 | : | 「らまさんもウクレレやりませんか」 |
| らま | : | 「どんなのを買えばいいのかな」 |
| Y崎 | : | 「このPOPEYEの本を見てください。このカマカというのがイイらしいです」 |
| らま | : | 「こんなに高いの。私のカシオトーンより高いぞ」 |
| Y崎 | : | 「さとう珠緒ちゃんのは安そうですよ」 |
| わいわい言いながら、朝の3時までウクレレの練習をしました。 朝、7時起床。朝食をとってから、お昼までバンドの練習をして解散しました。 別れ際にY崎さんが、 Y崎:「とても楽しかったです。 らまさんも、 らま:「ウクレレいいですね。欲しくなりました」 はたして、らまさんはウクレレ奏者になるのか…。
ウクレレ合宿の次の金曜日、Y崎さんが尋ねました。 |
| Y崎 | : | 「明日、東京へ行くのですが、ウクレレも見てきたいのですが」 |
|---|---|---|
| 私 | : | 「それじゃ、お茶の水へ行ってみれば」 |
| Y崎 | : | 「スキーではなく、ウクレレなんですが」 |
| 私 | : | 「楽器といえばお茶の水。常識だぞ」 (実は私、このときはまだ、お茶の水楽器街へは行ったことはありませんでした) |
| Y崎 | : | 「どこの店に行けばよろしいのですか?」 |
| 私 | : | 「ウクレレといえばAキオ楽器がいいらしい」 |
| Y崎 | : | 「そういえば、POPEYEの本にも書いてありました」 |
| 私 | : | 「田舎者とバカにされないようにな。エナメルの靴を履いて行け」 |
| ここで私は、先日購入した本「マハロ!ウクレレ」のことを思い出しました。 これは、ウクレレ奏者山口岩男さん監修の本で、ウクレレをこころざす者は 必ず読まなくてはいけないテキストです。 この中に、専門店でウクレレを買うときの注意が書かれています。 |
| 私 | : | 「アロハを着ていき、アローハ!といって店へ入るんだぞ!」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「アロハは持っていないでアリマス」 |
| 私 | : | 「店長にカマカある?と聞くこと」 |
| Y崎 | : | 「あこがれのカマカですね!」 |
| 私 | : | 「なければ、適当なウクレレを手に取り、一発Gを弾いてから、ハワイアンバンプを弾け」 |
| Y崎 | : | 「Gならまかせてください!ハワイアンバンプは無理です」 |
| 私 | : | 「弾けなくても、店長がこいつはただ者ではないと思うぞ」 |
| Y崎 | : | 「やってみます」 |
| 私 | : | 「何も買わずに帰るとイヤミな奴と思われるから、フェルトピックを買うこと」 |
| Y崎 | : | 「POPEYEの本にも書いてあるやつですね」 |
| 私 | : | 「最後にFamousのカタログをもらうこと」 |
| そして月曜日、Y崎さんが出勤してきました。 |
| 私 | : | 「お茶の水はどうだった?」 |
|---|---|---|
| Y崎 | : | 「Aキオ楽器。行って来ました。マニアックな店ですね」 |
| 私 | : | 「アロハを着ていったか?」 |
| Y崎 | : | 「そんなもん、持っていないです。それに、アローハ!とは言えませんでした」 |
| 私 | : | 「それから...」 |
| Y崎 | : | 「カマカある?と聞いたら、ありませんと言われました。何時入るか分からないそうです」 |
| 私 | : | 「何か弾かせてもらったのか?」 |
| Y崎 | : | 「ハイ。怖いので一番安そうなウクレレを借りて、Gを弾こうとしましたが、間違えました」 |
| 私 | : | 「それから...」 |
| Y崎 | : | 「フェルトピックは買いました。だけど、これは何ですか?どうやって使うのですか?」 |
| 私 | : | 「私にも分からない(笑)。で、Famousのカタログはもらったのか?」 |
| Y崎 | : | 「いたたまれなくて、フェルトピックを買ったら、速攻で帰りました」 |
| Y崎さんはフェルトピックをgetしました。 レベルがひとつ上がりました。 |